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紡
紡
紡
どこか期待していた自分が、少し恥ずかしい。
石段に腰を下ろして、空を見上げる。
紡
声に出してみる。
それだけで、胸がキュッとする。
紡
小さい頃の約束。 年の差。 もう合わない人。
理屈だけなら、思い出にしてしまう理由は、いくらでもある。
なのに。
名前を呼ぶために、今の自分と、過去の自分が、静かにつながる。
_思い出になりきらない。
それが1番近い言葉だった。
紡
紡
目を閉じれば、あの人の声がする。
守られていたことを今更になって理解する。
紡
あの頃のマイキーは、ただ優しいお兄ちゃんじゃなかった。
線を引いて、距離を保って、それでも笑ってくれていた。
_最初から大人だった。
そう思った瞬間、胸の奥が、少し痛んだ。
紡
紡
でも、会えたらきっと__
名前を呼んでしまう。
それが思い出になりきらない証拠だった。