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薫、何してんすか。

涼川薫
玲司さん、ご無沙汰です…

楠紫織
カオルン、どういうこと?

南雲玲司
俺は『ガード隊零番隊副隊長、南雲玲司(なぐもれいじ)』薫がまたなんかやらかしたんでペナルティを受けさせに来たんす。
とりあえず、薫以外は黙って見てろ。

この人圧がすごい強いんだよね…
でもこれで、説明の手間が省けた!
涼川薫
玲司さん、今回のペナルティはなんですか?

南雲玲司
薫、この前、ジルにやられたばっかっすよね?反省、してないんすか?

涼川薫
ジル?

南雲玲司
…真っ黒な角持ち、身長がとにかく高くてローブ着を着た、とにかくヤバいやつっすよ。

あのローブ男!そうか、零番隊だったんだ!でもだったら、表情のペナルティにも時間制限があるはず…
涼川薫
思い、出せました。

南雲玲司
そりゃよかったっす。そんで俺からのペナルティは…

南雲玲司
今現在から明日の午後12時まで、涼川薫は『命令とみなされるものに対して絶対逆らえなくなる』っす。

涼川薫
はぁ!?

何その悪質なペナルティ…!
頼まれ事は元々断れないけど、全部って…?
南雲玲司
じゃ、俺はもう帰るっすね。

黒井暁斗
…い、行っちゃったね。

楠紫織
色々聞きたいことがあるんだけど、とりあえずローブ男、ジルってガード隊なんだね。
あと、零番隊ってどんなことしてる奴らなの、カオルン”教えて?”

涼川薫
零番隊は表では最強なので、魔物退治に勤しんでいますが、裏ではこんなふうに規則を破ったものに対してペナルティを行う作業をしてる隊なんです。

な、なにこれ口が勝手に…
っ!これが今回のペナルティか。
楠紫織
カオルン、
”好きって言って”?

黒井暁斗
し、シオちゃん!?

涼川薫
好きです。

楠紫織
カオルン、
”頭撫でさせて”

涼川薫
はい

黒井暁斗
か、薫くん!!!
”やめて!”

涼川薫
わかりました!

楠紫織
カオルン、僕の言うこと聞いてくれないの?

涼川薫
聞きます!

黒井暁斗
だ、だから、”やめて”って

涼川薫
わかりました!

楠紫織
アキちゃん、なんで止めるの?こ〜んなに面白いのに( *´꒳`*)

これ確実にシオちゃんさんは僕のこと玩具だとしか思ってないですね?
黒井暁斗
ふ、振り回しちゃってごめんね、薫くん。
シオちゃんも謝って?

楠紫織
えぇ?なんでよ、面白いのに〜。

黒井暁斗
お、面白いとか面白くないとかそんな問題じゃない!
…!ど、どうしようもうこんな時間…

涼川薫
門限とかはないけど僕、帰らないと…。

楠紫織
うー、でももしこのままカオルンを家に返しちゃったら、この面白いカオルンを満喫できなくなる!!

黒井暁斗
え、えっと、薫くんは早く帰った方がいいよね。お、親御さん、心配しちゃうし。

涼川薫
僕一人暮らしです。

楠紫織
え!?そうなの?

涼川薫
うん。ま、今日は寄り道しないで帰ることにします。

黒井暁斗
う、うん。か、薫くんの家まで送りたいけど、僕、そろそろ夕飯の時間になっちゃう…

涼川薫
ありがとうございます気持ちだけいただいてきます。

楠紫織
じゃ、僕も帰ろっかな。長居しても迷惑だし。今日は色々付き合ってくれて2人ともありがと!

黒井暁斗
う、うん!2人とも明日は休みだからしっかり休んで。

涼川薫
それでは、お邪魔しました。

楠紫織
お邪魔しましたー

黒井暁斗
は、はい。ま、また月曜日!
