投稿遅くなってごめんなさい💦💦💦
それから1週間、教室に私の居場所はなくなった。
クラスの女子に守られるようにrnは1日を過ごし、 私は自分の席でひたすらに放課後を迎えるのを待っている。
rnはちょくちょく私の様子を心配げに見ているよう感じたが、 散々ひどいことを言った私がrnに話しかける資格はないという思いから シャットアウトしていたため、rnもそれ以上には関わってこなかった。
今までrnと居たもんだから、 最初こそ1人には慣れなかったけど今はもう慣れた。
私はこのまま高校卒業まで孤独に過ごすかもしれない。
でも、もう良いんだ。
あと1年と少しの間、この狭くて閉塞的な空間を耐え抜くだけの辛抱なんだから。
金曜日の夜。憂鬱な平日が終わり、やっと休日を迎えられて いつもより気分が上がった。
勉強で机に向かっていた私は、集中力が切れ、窓の外を見る。
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私の心はまるで太陽の射し込まない夜のようだと思っていたが、 夜空を見上げた今、そんなことはないと感じた。
たとえ真っ暗な夜でも、 黄金の満月と散りばめられた星屑がそれぞれ光り輝いていて、 黒く翳る私の心とは大違いだ。
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夜の明かりでさえ私にとっては眩しすぎて。
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悲しくないはずなのに涙がうっと零れてきて 私はふと指を頬に触れさせた。
濡れた指先は私が見ないふりをしていた弱い部分を映し出しているようで ヒリヒリする胸の痛みが沸き起こる。
気づかないようにしてるだけで私はつらいのだろうか。
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できることならrnを傷つけたくなかった。
佐藤くんから手紙がほしい。
どんなに短くてもいいから。 言葉を交わしたい。
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プルルルルルル。プルルルルル。
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通話なんて珍しいと思いながらディスプレイを見ると、
______「公衆電話」
の文字があった。
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疑いながらも公衆電話からわざわざかかってくるということは 何か深い事情があると踏み、恐る恐る応答ボタンをタップした。
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相手は沈黙していて、不信感が募った私は、 このまま切ってしまおうかとスマホを耳から離すと。
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すうっと耳に沁み込む優しい声で、私の名前が呼ばれた。
少し遠慮がちに言われ、私の呼吸はピタリと止まった。
だって、そんな、佐藤くん、だなんて……
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電話越しの声が佐藤君だと思うと、未だに夢か現実か分からなくなって 信じれない気持が広がる。
胸がいっぱいになり、言葉が詰まる。
小さい子を安心させるような口調で言われ、聞きたいことが山ほどあるはずなのに かろうじて私の口から出たのは「でも…、」と弱気な一言だった。
佐藤くんは過去を懐かしむかのように言った。
佐藤君が私をそんなふうに思っていてくれたことが幸せでもあり、 一方ですでに終わってしまったことだと再確認することにもなり、たまらなく切なかった。
佐藤くんがくれる言葉は私の心を優しく包みこんでくれる。
嬉しいのやら悲しいのやら再び涙が溢れる。
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こんなに親身になってくれて、私のことを想ってくれているのに やるせない気持ちが膨らんで私は子供っぽくも駄々をこねるように聞いてしまった。
最後の手紙
そのフレーズに心臓を鷲掴みにされる。
まだまだ聞きたいことも、話したいことも、 私にはたくさんある。
最後なんて言って欲しくない。
今の電話の数十秒では足りない。
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ブーッ
あっけなく通話は切れてしまった。
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本当に佐藤君だった。
彼は手紙通り、太陽のようにまっすぐな人で 私の真っ暗な心の道しるべとなる光をさしてくれる。
私がどん底に居るときに限って 助けてくれるのだから、本当にずるい。
どうしよう。
目を瞑り続けていた想いが溢れてくる。
………私は、
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きっと、ずっと前から好きだった。
思いやりがあって、頼りになって、私の弱い部分まで 受け止めてくれる佐藤くんにいつしか恋焦がれていた。
どこの誰かわからないとか、知らないことのほうが多いとか、 そんなのどうでもいい。
ただ、
ただ、君が好きなんだ。
佐藤くんのおかげでやらないといけないことが見えてきたような気がして、 私は前を見据えて決心を固めた。
そして、私は奇しくも短い通話中にある重大な手がかりを 耳にしてしまったのだ。
それはあまりに信じがたくて、どうか間違いであってほしい。
偶然であってほしい。
佐藤くんの話し声の遠くで聞こえたのは
「桃ケ丘総合病院、本日の面会時間は8時を持って終了しました。」
という機械的な女の人のアナウンスだった。
病院にいたからといって患者とは限らない。
少し具合が悪かっただけなのかもしれない。
まだ夢見心地でいる私を、 清かな月と星座が夜空から見守っていた。
コメント
13件
え?めっちゃ続き気になるんですけど〜!!佐藤くんは入院してるのかなぁ? etちゃんが好きになる気持ちめっちゃわかる〜!そばにいて支えてくれたんだもん! この話めっちゃ好きです!続き楽しみーーーーーにまってます! (めっちゃ使いすぎててごめんなさい)
投稿めちゃくちゃ嬉しいです!✨ 側でずっと支えてくれてた存在だから好きになっちゃいますよね…‼︎次回も楽しみにしています!
好きになりますよね…佐藤くんの事。etさんが辛くなった時に限って佐藤くんはいつもきてくれてるんですもん!好きになる気持ち分かる。 病院に行ったら会えるかもしれない…etさん!行っけぇぇぇぇ! w 主さん投稿ありがとうございます!!実は、本買ったんですよ!まだ読めてないんですけど、でも絶対に面白いので早く読みます!