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がちゃんっ

ラインハルト

はぁ……

「何かあったの?」

ラインハルト

誰のせいだと?

「しょうがないでしょう、彼奴がそう言ったんだもの」

「退社処分を食らうくらいなら、今ここで殺せ…って」

ラインハルト

……そうだけどさぁ……

ラインハルト

……僕も、同期化したら分かるかな

「さぁね、その場合あんたの体を乗っ取ってアイツを殺してやる」

ラインハルト

えっ、それは困る……

「ならやめときなさい」

 

ラインハルト

……ねぇ、今時間ある?

風が吹いている。

たくさんの星空が見える

赤ずきんの傭兵

……こんなことしていいの?

ラインハルト

あはは、本当はダメだろうね…ナイショだよ?

人差し指を口につけて、ジェスチャーをする

赤ずきんの傭兵

……さぁね……あ

ラインハルト

赤ずきんの傭兵

あれ

赤ずきんの傭兵

あの星。

彼女が指を指した先に見えたのは…

ラインハルト

……オレンジ色の…星?

赤ずきんの傭兵

オレンジと青色、二重星よ。

ラインハルト

二重星……?

目を細めて見ると、少し……見えた、気がする

赤ずきんの傭兵

よくおばあちゃんが話してくれたの

ラインハルト

へぇ……名前は?

赤ずきんの傭兵

アルビレオ。

ラインハルト

……あれ…アルビレオは連星じゃないの?

赤ずきんの傭兵

よく間違われてるけど二重星なんですって

ラインハルト

(……1つになれない二重星…)

ラインハルト

仲が悪いのかな

赤ずきんの傭兵

へ?

ラインハルト

二重星だけど厳密には星同士は離れてるわけでしょ

赤ずきんの傭兵

……まぁ、それこそ同じ速さで同じ様に回ってたら「連星」になるんじゃないの

赤ずきんの傭兵

アルビレオが二重星だってわかったのは、確か最近だったような気もするし…

色のせいか、それとも何か別の…

……それは、どうだっていいか

でもまるで、僕には……

ラインハルト

君達みたいに見えるなぁ。

赤ずきんの傭兵

……は?

彼女の声色が変わった

赤ずきんの傭兵

…ふざけないで、というかどういう方向で見たらアイツと私になるのよ。

ラインハルト

わかんない、色が似てるからかな

いつもより控えめな怒り。 でもそれは、いつもより悲しげだった

赤ずきんの傭兵

…私たちの戦いに勝敗はないの。
どれだけアイツを残酷に殺せるか、それだけ…

赤ずきんの傭兵

……それだけなのよ

ラインハルト

……君は

ラインハルト

それがどうしようもなく怖い、んでしょ

知っている

彼女のEGOを 彼女の本心を

それは__

僕にしか、聴けない声

たまには荷物を下ろすように休んでみてもいいかもしれない。

赤ずきんの傭兵

……そうよ

赤ずきんの傭兵

怖いの…

赤ずきんの傭兵

どれだけ戦っても、消えない…

赤ずきんの傭兵

この……傷跡が……!

 

……驚いた

彼女が流す涙を、初めて見たから。

赤い瞳の奥から揺らぎ落ちた涙は

今までの彼女の心境を、表していた気がする。

ラインハルト

……

言葉が、出なかった

彼女に向ける想いが、言葉を、

言葉を、遮った

驚いたと同時に

愛しかった

ラインハルト

___なら

この感情が許されるのなら

彼女の痛みを、僕に移せたら

ラインハルト

僕にも___

僕も共に生きれたら

君を泣かせることの無い

狩人に___

「その痛み、背負わせておくれよ。」

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コメント

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最後の背景はアルビレオを意識したつもりです

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