『あの子と一緒にいたら駄目』
『触らないで』
これが普通だった
少し周りと違うだけなのに
高校生活2年目の春
例の男が入学してきた
それから知り合ったのはその年の夏
きっかけは
僕が相手に少し近づいちゃったから
いや本当に
少しというか、結構
うる
先輩どうしたの、しないの?
如月
ぁ、ごめん
うる
...したくない?
如月
用事あるから帰るね、ごめん
うる
...わかった気をつけてね
如月
ありがと
最初は僕の同級生による僕へのいじりが始まって、後輩にも広まって
それで後輩の"うる"くんはそれを助けてくれて
で、それからは
ずっと一緒にいて
また最近なんの関わりも無くなった
それから話は変わるけど
この世界には吸血鬼っていう悪いやつが居て
僕と同じ血が流れてる人達はそいつらに狙われてる
らしい
だから誰にも言っちゃいけない
僕たちの血と吸血鬼にはなんか色々関わりはあるらしいけど
知らない方が身のためなんだとか
とにかく
何事もなく高校3年間を過ごして
大学に行くのが僕の夢