瑠姫
何時間経っただろうか。
少し重い体を起こして、スマホを手に取る。
21:25
どうやら8時間近く寝てしまっていたようだ。 でも、
…純喜が帰ってきた気配はない。
瑠姫
掠れる声で呼んだが、返事はない。
瑠姫
やっぱり、純喜は帰ってきていなかった。
21:30
“気晴らしに出掛ける”にしては、遅すぎる。
数時間前の光景がよぎる。
相手は景瑚だ。帰り際別れるのも、一筋縄ではいかないだろう。
あの時繋がれていた手…、
瑠姫
なんだか怖くなってきた。LINEを開こうとした指を引っ込めて、 スマホをポケットへしまう。
その時だった。
…ガチャッ
純喜
俺が寝てるかもしれないという気遣いで、忍び足でドアを開ける音。
純喜
少し不安そうな高い声。
瑠姫
純喜
俺を認識した途端に見せる、はじけるような笑顔。
あぁ…、いつもの純喜だ。
瑠姫
瑠姫
怒りと強い安堵で、声が震える。
純喜
瑠姫
純喜
瑠姫
瑠姫
純喜
純喜
純喜
瑠姫
瑠姫
純喜
純喜
瑠姫
瑠姫
自分でも分かる。責めるような口調になってる。
純喜
瑠姫
純喜
純喜
瑠姫
瑠姫
純喜
瑠姫
純喜
瑠姫
純喜
焦った様子で弁解する純喜。
もっと話を聞いてあげたいのに、決めつけて責めてしまう自分が嫌だ。
瑠姫
瑠姫
瑠姫
自分より先に純喜と手を繋いだ景瑚に、 おかしくなるくらい嫉妬している。
情緒がコントロールできなくなりそうで、 下を向いて堪える。
……ぎゅっ
瑠姫
不意に、安心する匂いに包まれた。
純喜
純喜
純喜
分かる。 真っ直ぐなその声、言葉に乗った気持ちに、嘘はなかった。
瑠姫
瑠姫
その背中に、腕を回す。 気がついたら、涙が頬を伝っていた。
純喜
瑠姫
純喜
そう言って、強く抱き締めてくる。
瑠姫
相変わらずなその優しさに、また涙腺が緩む。
首元に顔を埋めて、離れないように体に精一杯の力を込める。
純喜
純喜
瑠姫
これからの人生、こんなにも好きになって、 こんなにも嫉妬をする相手など現れないだろう。
倍以上、強く抱き締め返した。
end
コメント
6件
るんき最高です😭😭💖 リクエストいいですか!?
ええ泣けちゃう . .( 瑠姫 の感情 というか 書くの上手すぎる、 ()
✧︎かき氷さんのリクエスト✧︎ありがとう🎀