緋羽
内容をお伺いしても?
露園
そう、ですね……
露園
えっと……まず、この人からどう聞いてるか聞いても…?
干河
(この人って)
緋羽
貴方の霊感のことと、彼のご友人の彼女さんということくらいしか…ですかね
干河
軽い霊感持ち、としか言ってないよ
露園
……なるほど
露園
……私ある程度見えるし…弱いやつなら、一時的に退けるくらいは出来るんですよ
露園
それで、ついこの間……
一週間前ほど前…
天竺
おはよう。迎えに来たよ
……
露園
おはよ……
露園
……(うっわぁ…)
露園
(なんかとてつもなく禍々しいのがついてるんだけど……てか、強そうというか…)
朝迎えに来た彼氏に 私じゃ相手に出来なさそうな奴が 憑いてた。
天竺
?どうかした?
露園
……葵、アンタ肩重かったりしない…?
天竺
ん〜……特には気にならないけれど
天竺
…もしかして、何か憑いてるのかい?
露園
……別に
天竺
そう?
露園
うん……
露園
(とにかく、早く引き剥がさないと…できるかな……)
天竺
……全く、どうしてボクには霊感がないんだか
天竺
なにかあるんならちゃんと言っておくれよ
露園
わかった…約束する……
それが出会った初っ端の出来事… 問題は次、三日前
彼氏と部屋で いい雰囲気になりかけた時に
露園
……ごめん、今日はだめ…
天竺
…理由を聞いても?
露園
……
露園
(……後ろに憑いてるやつに見られたくない、とか言えないな…どうしよう)
露園
き、気分じゃない……
天竺
……へぇ?
露園
あ…(しまっ…コイツ、釣れない態度で燃える質だ…!)
露園
〜っちが…他の奴に見られたくないじゃん!
露園
知らんやつに見られるん嫌だら!
天竺
?他の奴?
露園
…この間言っとったやつじゃんね
露園
まだ憑いとる
天竺
うーん……小夜がなんとかできない、となると強い霊なのかな
天竺
……前に紹介した詩人は覚えているかい?
露園
あ、えっと……干河先輩だっけ…
天竺
そう。彼の彼氏さんは緋羽君といって、凄腕の払い師らしい
!
露園
へぇ……
露園
(……あれ…?)
そんな感じの話をしていたら 唐突に彼氏から霊が離れて
天竺
なんとかその人に頼めないかな
露園
……わかった…じゃあ、干河先輩にLINEしておく
露園
それから何故か居座るようになっちゃって……
緋羽
なるほど……
干河
(サラッとすごいこと聞いた気がするんだけどなんで流せるんだ…)
干河
(最早天竺について知らないとこないんじゃないかってレベルなんだけど……次からどんな顔して会えば…)
緋羽
なにかトリガーがあったんでしょうね
緋羽
(まぁ、十中八九僕だろうなぁ…)
緋羽
……そのお部屋、拝見しても?
露園
はい……案内しますね