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𝑜𝑓𝑓𝑖𝑐𝑒 𝑙𝑜𝑣𝑒.
▸▸▸
夜7:00
一斉退勤の時間が来た。
残業は許されないようで、朝4:00からの勤務の多少ブラックかかっている会社だが、そこら辺の残業制度はしっかりしているように思う。
社長の荷物を受け取り、運ぶ。
𝑁𝑎𝑚𝑗𝑜𝑜𝑛.
エレベーターを待っているときに、向かい側の廊下から、退勤途中の第一オフィス勤務の会社の大幹部メンバーがこちらに来た。
ナムジュンさんが、さりげなく社長に予定を聞いている。
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝐽𝑖𝑛.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝐽𝑖𝑛.
そういうと、社長は言葉を濁すように僕の方をチラッと見て、困った顔をする。
…秘密にしようとしているようだが、今の目くばせできっとバレた…はぁ。
面倒なことになりそうだ。
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝐽𝑖𝑚𝑖𝑛.
𝐽𝑖𝑛.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
何故か不穏な雰囲気になりかけていたため、助け船を出す。
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
機転を利かせて、適当な話をする。
𝐻𝑜𝑠𝑒𝑜𝑘
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝐽𝑖𝑚𝑖𝑛.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝑁𝑎𝑚𝑗𝑜𝑜𝑛.
𝐻𝑜𝑠𝑒𝑜𝑘
𝐽𝑖𝑚𝑖𝑛.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
エリート幹部5人に囲まれた社長は嬉しそうにしているが、僕の心は晴れないまま。
この胸の苦しみは、何だろうか。
この切なくて苦しい胸の痛みに、名前を付けるとするのならば、どうしたらいいのだろうか。
社長に気づかれないように、そっとその場を抜け出し、社長の荷物を受付のお姉さんに預けると、僕は会社を出た。
そして、夜のソウルの街へと、暗闇へと、姿を消した。
人通りが少なくなってきた。
裏道へと入り、奥を進んでいくと、十字路の向こう側に、小さな金縁のドアが見えてきて。
カランコロン…
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
密かな、僕の安らぎの時間を過ごせる、カジノとバーのお店だ。
会社でのストレスや鬱憤を晴らすために来ているのもあるが、僕が毎晩この店に足を運ぶのには、もう一つ理由がある。
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
少しブロンドかかったふんわりとした髪色に、黒ベースだけど、うっすらと緑かかっている綺麗な瞳の色。
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
そう、ここに足を頻繁に運ぶ理由は、これ。
ここのオーナーが、社長に似ているからだ。双子の類ではないのかと思えるほどに、似ている。
でも、髪色とか、目の色は全然似ていない。
それに、社長は"キムソクジン"さんで、ここのオーナーは、
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
そう。ここのオーナーの名前は"キム・ジョアン・ジン"さんだ。
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
確かに、ほんのりと頬が赤く染まっているオーナーさん。
開店当時から、この店に来ていることもあり、古い付き合いがある。
で古い付き合いがあるにもかかわらず、あまりこの人の事は良く知らない。
ジンさんは、あまり人に自分のことを話すタイプではない。どちらかというと、
秘密主義者
のような感じの不思議な人なのである。
僕はジンさんと離れ、店の奥にあるバーに腰を下ろす。
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
少し、ブロンドというよりは、金髪がまじったような、透き通る髪色に、銀色の瞳、落ち着いた声色にやわらかい雰囲気をまとうこの人は、
ここのバーのバーテンダーだ。
そして、この人は、同じ会社の取締役常務である、苦手なテヒョンさんと顔の作りが似ている。
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
そう、バーテンダーのテヒョンさんと、オーナー兼ディーラーのジンさんは、遠い家系に当たる親族だそうで。
オーナーのジンさんは、イギリスと韓国のハーフだけど、バーテンダーのテヒョンさんは、イタリアと韓国のハーフだそうだ。
イタリアにずっと住んでいたようだからか、お酒やカクテル、ウィスキーには相当詳しい。
取締役常務のテヒョンさんに顔も名前も凄く似ているのに、性格は全く別人で、不思議になることがある。
ジンさんも、名前は凄く社長と似ているのに、性格も間反対で、興味深い。
まぁ、この二人はハーフで、会社の二人は純韓国人の為、血のつながりはないが。
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
今日は、まだ客が来ないようで、暇だったオーナーのジンさんが、テヒョンさんのバーカウンターに僕の隣に座る。
少しだけ、弾む胸。浮かれる気持ちを抑えながら、平静を装う。
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
とろりと黄金の液体の入ったグラスを手に取る。
一口、口付けると。
生姜のぴりりっと効いた、奥深い味わいと、爽やかなベースが上手く舌の上で混ざり合い、リフレッシュするかのような心地よさに驚く。
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
ぷるっとした魅惑の唇で、「特別に」と言い、不思議な笑みを浮かべるテヒョンさんは、会社の取締役常務のテヒョンさんとは全く違い、優しい暖かさで包み込んでくれる。
そして、いつも小さな変化に気づき、声を掛けてくれ、ほんわりと日向に当てられているような気持にさせてくれるジンさん。
仕事帰りに必ずここにより、カクテルを頂きながら、悩みを吹き飛ばすのが、僕のルーティーンだ。
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
透き通るような瞳に囚われて。
身を隠していた皮を一つずつ剥がすように、ぽつりぽつりと僕は語り始める。
普段は、この様なことは他人には一切話さないのに…
テヒョンさんやジンさんの温かいまなざしに囲まれて、語ってしまう自分が居た。
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
お酒のせいか、話の内容のせいか、ほんのりと頬を染めるオーナーのジンさん。
一体、何なのだろうか、この不思議な気持は。
いつもここに来ると、分からなくなる。
僕が好きなのは、"社長のジンさん"なのか、"オーナーのジンさん"なのか、分からなくなってしまう。
確かに、僕はずっと社長に想いを寄せていたのに、オーナーのジンさんにも、同じような不思議な感情を持ってしまう。
自分の本当に好きな人が分からなくなるなんてさ。
情けない、本当に。
そう思っていると、机に水滴が落ちる。
一滴、
一滴と。
まつ毛から滴り落ちる涙の水滴は、バーカウンターの上に切なく零れ落ちる。
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
急にバーからかちゃかちゃと音がし始めて、隣のジンさんの動く気配が感じることが出来たけど、僕は、顔をあげることが出来なかった。
この無駄に高いプライドのせいで、泣いている弱い自分を見られたくなくって。
フーッ…
𝑆𝑢𝑔𝑎.
急に耳元で、暖かい風がほわっとかかってきて、咄嗟に驚いて反射的に顔をあげると。
オーナーのジンさんが、僕の耳に息を吹きかけていた。
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
急に耳に息を吹きかけられ、驚いて固まっていると、目の前にそっと一つのグラスが置かれた。
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
普段は落ち着いたテヒョンさんが、まさにドン引きだというような表情でジンさんを静かに見つめている。
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
テヒョンさんは、元気づけるためにカクテルを入れてくれて、ジンさんは、泣き止ませるために耳に息をかけてくれて。
不思議な二人組だけど、嬉しくて。
心の底から、この二人に出会えてよかったなんて思ったりするのである。
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑏𝑎𝑟𝑡𝑒𝑛𝑑𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
取り留めないことを、面白おかしく話して、一人寂しいはずの夜を明るく過ごした。
切ない気持ちでいっぱいだった胸も、いつの間にか、すっきりと爽快感で溢れていて。
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
腕時計を確認すると、もう時刻はすでに朝方の2:30で。
店の閉店まではあと約30分。
𝑆𝑢𝑔𝑎.
𝑜𝑟𝑛𝑒𝑟.
𝑆𝑢𝑔𝑎.
立ち上がり、お礼を言ってから、夜の風に吹かれて夜道を一人で帰る。
でも、寒いと感じないのは、先ほどの暖かい会話と気持ちのお陰だろうか。
明日は一日ゆっくり休んで、また明々後日から切り替えて仕事に精を入れよう。
"頑張らなきゃ"
つぶやいた言葉は、夜の風にすぅっと溶け込み、消えて行った。
≪ 次回予告 ≫
…おお…
あ、ああ…うん…///
あ、えっと、急展開…?
SINどい。
って感じです。
♡↪600以上
コメント
4件
おお!まさかのコラボに驚きました!
前回のお話でHermitageが出てきたときは、ん?ってなったのですが、そう言う事だったんですね…!ハーフなんて思いもよりませんでした…笑 本当にぷにゅさんのつくるお話大好きです…!

続き待ってます!SINペンなのでほんとに癒されます!🍀
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s
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