この作品はいかがでしたか?
322
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黄
そう言って作業部屋の扉を開ける
黄
部屋には青先生がいなかった
黄
黄
僕はそのまま寝室へむかった
黄
すぐに寝室のベランダに目がいった
黄
青
青先生はベランダで煙草を吸っていた
黄
黄
月が綺麗。
その明かりに照らされた青先生は右頬が僕の目に明るく映った
かっこいい、
青
青
青先生は煙草を消して寝室から出ていった
顔が火照っていた青先生はお酒を飲んでいたのだとすぐに分かった
黄
ベランダから入ってきた空気は部屋に充満する
未成年である僕はお酒も煙草も経験したことなんてない
だけど身体に悪い煙を肺にいれている
ここの空気を吸っているということはそういうこと。
僕もそっとベランダへ出て月を見つめる
普通なら月を見るのだろう。
だか数個しか見えない星も綺麗に輝いていた
黄
ガチャッ
青
黄
青
いや、まだもうちょっとこのままがいい
黄
黄
青
青先生はそれだけを言って優しく微笑んだ
青
黄
僕は星のほうが好きかもしれない
青
ベランダにいる僕の方へ駆け寄ってきてくれる
黄
大きく、高い夜空に指を指す
青
その優しい笑い方が好き
黄
青
黄
ベランダを出て窓を閉める
セミダブルのベッドで二人。
少し狭く感じるけれどそれがいい
青
先にベッドに入った青先生が枕をトントンと軽く叩いた
ベッドに入るといつもより距離が近くなる
もう緊張なんてしていないけど
少し嬉しい。
青
ベッドに入るといつもこう、
二人の一日最後のルーティーンだった
黄
キスをした
いつもとは違う
僕はまだまだ子供だけど少しだけ大人になった気がした
煙草のむせるような味とお酒の甘い味を噛み締めた
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