20XX年
この世界には 一般人に扮して生活する
が存在したーー
そしてこれは そんな超能力者の
摩訶不思議な物語
であ〜る。
序章・第①話 "Mr.Xの挑戦状"
原作 高田怜
東京都立川市 12月6日(日曜日)
ジャズが流れる店内の片隅ーー この雰囲気に似つかぬ、二人の男性がいた。
強面の男
想像とは少し違うな
R㌃
怪しげな取引現場の最中ーー
陰鬱な雰囲気。 どうやら一般人ではなさそうだ。
強面の男
R㌃
それより依頼はキッチリこなして来た
強面の男に相対する、ハットを深く被った男。
サングラス越しからでも伝わる 鋭い眼光……
強面の男
軽く敬称するーー
R㌃
重苦しい空気の中、話を進めた。
強面の男
強面の男
強面の男
受け取れ
テーブルに差し出された紙袋。 中には大量な札束が入っている。
強面の男
強面の男
とたんに苦悶の表情を浮かべる強面の男。必死に手を胸に押さえつけた。
椅子からドサりと倒れ、顔を床に強打するーー
R㌃
R㌃
R㌃はニヤリと唇を吊り上げ、この場から立ち去ったーー
カランカラン♪
店内に鳴り響いたベルの音ーー 店員が足早に駆けつけて来た。
名もなき店員
不遇な女性
悲鳴が辺りを凍らせたーー
不遇な女性
死んでるわ!!!
37回
この数字は過去に 俺が達成させた任務の数
それと同時に 死を乗り越えた数でもある。
R㌃
気が狂った男
気が狂った男
気が狂った男
気が狂った男
R㌃
超能力とは 自身の人生を変える
その超人的な力は 他人の人生すらも狂わせてしまう
気が狂った男
気が狂った男
R㌃
気が狂った男
依頼者は権力者ばかり
自身の地位や名誉を保護する為に 殺害を要求してくる
恨みを買い、恨みを売る そして築き上げた屍の重さは 計り知れない
大勢の人が俺を恨んでいる
このような日常
そして 超能力者達の争い
気が狂った男
恐ろしいほどの"PP"の持ち主だ
気が狂った男
謎多き女性
気が狂った男
謎多き女性
謎多き女性
気が狂った男
謎多き女性
水面下で日々 繰り広げられている
しかし、自身が超能力者だと 明かす事は…
死を意味する
これは暗黙の常識
なぜなら 相手が"どんな能力"か分からない と言うことが武器となるからだ
R㌃は足を止めてみせる。
R㌃
R㌃
そう口を開くと、視界に入った妖艶な姿ーー 色白の肌によく似合う青眼(ブルー)の瞳と真っ赤な口紅。
波状毛(パーマ)で突飛した金色の髪の毛を束ねた斬新な髪型ーー
謎多き女性
R㌃
R㌃
謎多き女性
R㌃
R㌃
そんな彼女は、コードネーム《S》を所有するR㌃の相棒的な存在。
エス
R㌃
エス
R㌃
エス
R㌃
AGT(アジト)とは。 超能力者に暗殺の依頼を受け渡す組織である。
その正体は謎に包まれており、超能力者達ですらAGTの実態は掴めていない。
R㌃はAGTからの任務を、過去に37回の達成を誇っていた。
それが驚異的な数字であることは言うまでも無いーー
エス
エス
R㌃
R㌃
エス
R㌃
謎多き女性
R㌃
舐められたものだな
エス
エス
嫌なら違う人を当たるわ
R㌃
R㌃はAGTに対してかなり警戒しているのが分かる。任務完遂後には関わった人間を殺めるくらいのものだからーー
先ほどの喫茶店での"強面の男"の末路が良い例だろう。しかし、複数の能力者が絡むとなれば話しは完全別だ。
身の安全は保証されない。 エスの言っている「それほど重要」と言う意味を深く咀嚼する。
R㌃
エス
そう言うと思ったわ♪
意外にも早い決断。それはR㌃にはある目的が合致してしていた。
そのことを分かっていたかのように、エスはニコリと笑って見せるーー
エス
R㌃
エス
エス
R㌃
エス
エスの姿は暗闇に消えていったーー
R㌃
R㌃の寝室
R㌃
R㌃
ケロロロロロロ♪
R㌃
カエルの着信音ーー 携帯の画面に映し出された非通知の三文字……嫌な予感がした。
暗殺家業を生業としているR㌃には、常に危機感を持つ事には当たり前のこと。
正体不明の相手…… 一瞬の判断の誤ちが命取りになってしまう。
R㌃は恐る恐る応答ボタンにその指をかけたーー
ピッ……
R㌃
???
R㌃
R㌃
???
不安は的中ーー 電話越しから聴こえてくる声は、機械音に巧く加工されていた。
コードネームは知られている。 かなり深刻な状況にR㌃の心が奮い立たせるーー
R㌃
???
きみの全てを知っているよ私は……
R㌃
R㌃
???
???
???
「無駄な抵抗」そう悟り、開き直る。
R㌃
R㌃
???
???
???
R㌃
R㌃
固唾を飲んだ。
得体の知れぬ相手ーー もしも超能力者だったら……?そう思うだけで雲行きが怪しくなる。
???
???
???
任務の失敗は死を意味する
???
R㌃
プチッ…ツーツー…
R㌃
電話を切られたーー 言葉を失い、感情を上手く押さえられずに足早に駆けつける。
すると 一枚の手紙が張り付いていた
R㌃はその手紙を一気に読み上げる
まさかの殺害予告
でたらめな句読点と空白…… 特に目立った「私を探し出してみろ」と赤く書かれた挑発的な文字。
任務とは一体……? 手掛かり等はなにも無かった……推測するとなれば相手は同業者、もしくは自分に大きく恨みを持つ者。
どちらにせよ気分は良いものではない。
本来なら唖然するだろう。 しかしR㌃と言うこの男は……この状況下の中でもーー
R㌃
R㌃
笑みを浮かべる。 そんな男だったーー
R㌃
R㌃
R㌃
Mr.X‼︎
"政府機密機関" SBK連邦捜査局・東京支部
???
変死体が二つ……
???
怪奇現象の様だったと?
白瀬美智子
暗がりの中。 怪しげな会話を繰り出す二人組ーー
???
白瀬美智子
白瀬美智子
白瀬美智子
???
白瀬美智子
???
白瀬美智子
???
白瀬美智子
???
白瀬美智子
この世界には 《超能力者》と《超能力者を追う者》が、水面下で活動をしている
???
いや、化物め
???
そんな世界を描いた 超能力者R㌃の
摩訶不思議な物語が 今、始まる‼︎
のであ〜る。
この作品はフィクションです。 実在の人物・団体・事件などには いっさい関係ありません。
自己紹介
高田
高田
高田