20XX年
この世界には 一般人に扮して生活する
が存在した……
そしてこれは その超能力者の
摩訶不思議な物語
であ〜る。
暗号編Ⅰ "AGTからの試練"
原作 高田怜
12月9日(水曜日)
冷たい風が身体に染みる十二月。
快晴の青空の下ーー 大きな木に体をもたれてガッシリ腕を組んでいた。
チラチラとご自慢の腕時計 (オーデマピゲ・ロイヤルオーク・トゥールビヨン・クロノグラフ・オープンワーク)の針を目で追ってしまう。
貧乏ゆすりが治まらない、どうやら苛立ちを隠せぬ様子。
時刻は13時37分と、約束していた13時を大きく上回っていた……
時間だけが淡々と過ぎる。 もはや遅刻するのは、お決まりごとみたいなもんだった。しかし、当の本人がいないのでは舌打ちをするぐらいしかなかった。
R㌃
エス
思わずそう口にすると、タイミング良くエスが姿を現した。
R㌃
エス
エス
エス
R㌃
エス
R㌃
呆れた表情を見せたものの、反省など微塵にも感じていないことをR㌃は知っている。
エス
内心……このご様子だからだ。
エス
R㌃
主導権はエスが握ることが多い。
幾度となく死線を潜り抜けた同士。信頼関係は自然に築いていた。
二人は人混みを掻き分けて、イタリアン料理店へと足を運こぶーー
大きな窓。どの角度からも景色がよく見える。店員さんに丁重に案内された席へと腰を下ろした。
室内に入る理由は二つ。一つは警戒すべき対象を数少ない人間に絞れる為。
席はあえて個室には指定しない。万が一を考えると、一般人に紛れることや人質も取りやすく都合が良かった。
エスの綺麗な唇がゆっくりと動くーー
エス
R㌃
R㌃
エス
R㌃
エス
R㌃
エス
R㌃
エス
R㌃
R㌃
エス
R㌃
サングラスの奥に映るR㌃の瞳に殺意が満ちる。側からすればただのカップルにしか見えないだろう……
しかし、ここにいるのは紛れもなく凄腕の殺し屋。それも超能力者であることは周りの人間には知る由もない。
そんな二人の会派を遮るよう、若い店員さんが駆け寄って来た。
可愛い店員
可愛い店員
可愛い店員
可愛い店員
R㌃
R㌃は無表情で軽く相槌を打つ。それとは対照的に笑顔を振りまくエス。
エス
そして二つ目の理由……
R㌃
無類のパスタ好きである。
豪快にフォークで麺を絡ませ口に頬張る。その姿をただただジッと見つめるエス。
エス
R㌃
エス
エス
エス
R㌃
任務を既に受けている。R㌃の意識は一旦そっちに集中させた。
R㌃
エス
エス
R㌃
エス
エス
R㌃
エス
R㌃
エス
エス
R㌃
エス
今までの任務では、直接依頼が届く。それか、指定された集会所に任務内容を入手をするかの二択だったのだが……
R㌃
R㌃
エス
R㌃
エス
エスの胸から一枚の紙が出てきたーー
エス
R㌃は眉間にシワを寄せた。
R㌃
エス
R㌃
R㌃
エス
R㌃
事の重大さを考えるのは容易だった。
殺害予告を送りつけた得体の知らぬ相手、Mr.Xの存在。それに超能力者に対立するSBKが動いていること。
そして……今回の任務は単独ではなく、集団であることが求められる……
これだけの要因が短時間に揃えば、流石のR㌃でも頭を悩した。エスから暗号を受け取り、徐に準備に取り掛かるーー
R㌃
エス
R㌃
エス
R㌃
R㌃
エス
R㌃
R㌃
エス
エス
R㌃
エス
エス
R㌃
エス
エス
飲みかけのワインをテーブルに置き、ニコリと微笑みを投げかける。瞬く間に姿を晦ました。
R㌃
R㌃
R㌃
店外にて
賑やかな商店街の路地裏。二つの影がこちらを睨み付けている。
それはまさしく、先ほどエスが話していたSBKの存在……
白瀬美智子
SBK捜査員
そう指示したのは、白瀬美智子(しらせみちこ)SBK連邦捜査局に所属する、東京支部を任されている者。
白瀬美智子
白瀬美智子
SBK捜査員
白瀬美智子
白瀬美智子
SBK捜査員
白瀬美智子
R㌃は困惑していた。
自身の超能力を使えば、この状況下を難無く打破できる。しかし、AGTの任務の内容を把握していないのなら、それは安易な考えとも言える。
手の内は初手で明かすものでは無い。 エスの決断が正しかった。
それは身を隠すこと……
R㌃
R㌃
頭では理解をしている。偶然にも都合よくSBKの連中がここに現れるはずもないことを……
何かの確信があって ここに来た‼︎
そう考えるのが妥当。
その為には、敵対する相手の情報を入手しなくてはならない。
刻々と時間だけが過ぎるーー
R㌃
R㌃
R㌃は自身の超能力を発動しようとした。
「やめておいた方がよさそうですよ?」
その時、後席から中性的な声が届いたーー
R㌃は思わず振り向くと……
R㌃
R㌃
ビシッと着こなした緑色のシャツ。丸眼鏡が印象的な姿が目に映る。
メガネ
R㌃
メガネ
メガネ
R㌃
R㌃
メガネ
R㌃
メガネ
メガネ
R㌃
メガネ
R㌃
R㌃
メガネ
メガネ
R㌃
メガネ
R㌃
メガネ
メガネ
R㌃
すかさず辺りを見渡すーー 窓、出入口、人間の様子を注意深く確認。
ケロロロロロロン♪
突然鳴る携帯の着信音。 その相手はーー
R㌃
R㌃
R㌃
白瀬美智子
SBK捜査員
白瀬美智子
SBK捜査員
白瀬美智子
白瀬は捜査員を跳ね除け、店内のドアノブに手を掛けて一気に力を振り絞った。
白瀬美智子
しかしドアは微動だにしない。
白瀬美智子
SBK捜査員
白瀬美智子
白瀬美智子
SBK捜査員
白瀬美智子
白瀬美智子
AGT集会所
カタン…カタン…
クジラ
クジラ
クジラ
クジラ
パイ
クジラ
パイ
クジラ
パイ
パイ
あはははは♬
クジラ
パイ
クジラ
パイ
パイ
クジラ
パイ
クジラ
ところでさ♪R㌃様も来るかな?
きっと来る……
ほんとお?
うん
早く会いたいなぁ♡
そっか……
えへへ……
………
この作品はフィクションです。 実在の人物・団体・事件などには いっさい関係ありません。
オマケ
コメント
6件
投稿者によってコメントが削除されました…だと!?
エスの表情がかわいいです(* ´ ▽ ` *) テキストの使い方も上手で、勉強になります! R㌃=R様なんですかね?続きが気になります😃