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かすかな聞き覚えのある声。 僕はそっちに目を向けた。
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聞こえないよう、 こっそりうなずく。
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あいつやん。
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あいつが 俺らの話を 聞いてれば、 こんなことには ならんかった わけ。
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一言一言が重い、 心に深く刺さる。
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ほとけ、 お前や。
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見つかってた? 息ひそめてたのに…ッ。
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上手く言葉にできない。 恐怖の感情が渦をまいて、 僕を包もうとする。
ないちゃんも、いつもみたいな 優しい声じゃない。 心に氷の塊で触るような、 雪みたいに冷たい声。
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謝れば、解決する。 単純なことじゃん…なんで、
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そう言って、人混みの中に 四人は消えていった。
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もう涙をぬぐってばかりで、 袖はびちゃびちゃ。 まるで元からあったみたい。
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ほらね、また 仲間に頼る。 だからあんなことになるんだよ。
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周りの目など気にしている 暇もなく、 その場に座り込む。
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嫌われ…ちゃった…w
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どのくらい歩いただろう、 行くあてもなくほっつき歩いて… 体感まだ14分くらいかな。
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唯一、頼れる人の 名前を呼んでみる。
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指をタッタと動かし、 メッセージを打つ。
「ねぇ、しょーちゃん家 行っていい?ちょっとだけ 話したいことあってさ。」
…
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自分が笑えているか分からない、 何に笑っているのか分からない。
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「ないちゃん、 僕の思い込みでやっかいな ことにしてごめん。 このメールの返信はいらないから。 せめて、目を通しておいて|
いつも僕らをまとめてくれて、 ボイシングも経営して、 僕らのこと甘えさせてくれて、 助かってるよ。 仕事とも両立してるし、 ほんとに|
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ポタポタ…ッ
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さっきで流しきったと思った涙は、 まだまだ溢れてくる。
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呼んでも来るわけのない 人たちの名前をひたすら呼ぶ。
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足を進めてみる。 どこに行くかなんて、 もう決まっている。
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ピンポーン…
ピコッ
「はい、どちら様ですか?」
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いつもより少しトーンの 上がった声に、 少しだけ笑ってしまう。
「お、なんやいむくんか… ちょっと待ってな、今開けるわ。」
ガチャッ…
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…こういう優しい所に、 甘えたくなるんだなぁ…w
…あれ、泣き止んだはずなのに…w
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ギュウウッ…
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戸惑ってる、すぐ離れないと…
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…離れないと、なのに…ッ
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僕の体が、 離れることを許してくれない
言い訳に聞こえるかもだけど、 僕が、離れたくないって 心から思ってる。
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よかった、 しょーちゃんは… 僕のこと、嫌わない。
…いつも甘えてるけどw
今日は…しょーちゃんに、 四人分甘えよう。
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…よかった、料理じゃなくて。
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いまのうちに、 皆にメールしとこ
ほんとに|
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…早く打ち込もう、 また泣く前に。
ほんとに、尊敬してる。|
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…
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読むかなんてわかんない。 超能力者じゃあるまいし。
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りうちゃんへ
いふくんへ
あにきへ
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よし、全員に送信したこと確認。
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相も変わらず はっちゃけてるのを見て、 安心する自分がいた。
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やばい、勘づかれてる。
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心配かけちゃダメ。
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パタンッ
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…あれ…しょーちゃんが… ぼやけて…
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…ごめんね、みんな。
僕さ、また メンバーに甘えるかもしれない。
…甘えないで 立ち直れたら、
…動画撮る時に、 僕も混ぜて…?
第3話「唯一」
コメント
7件
待って 神なんだが 泣いたんだが