天使の居る場所

手渡されたサンドイッチを持って練習スタジオに向かうテヒョン。

練習スタジオに着くと、やっぱり音楽が聞こえジミンが練習している。

ジミンが練習生としてメンバーと合流してから数ヶ月、この頃からジミンの耳には合格が難しいと言うスタッフの話や、プロデューサーの声が聞こえる様になっていた。

練習室のドアが開きメンバー達 が入って来る。

周りのメンバーがどんなにふざけて見ても

2人の空気はギクシャクしたままで、

次々に乗り物やアトラクションで

遊んでも少しも距離は縮まらなかった。

ユンギが指を指したのは、

遊園地の中の目玉アトラクションで、

絶叫系のコースターだった。

この遊園地に入ってから乗ったのは

割とファミリー向けの子供でも乗れる様な

ゆるーい感じのアトラクション、

そしてジミンはずっと黙ってるか相槌を

打つくらいで、自発的な発言は無かった。

強引に引っ張られてくジミナとホソク、

言われた通り順番に乗り込むと、

安定して騒がしいホソクとは逆に

静かに俯いて震えているジミン。

プップップップーッ!! コースターのスタート合図がなる。 ゆっくり傾斜を登り始める。

だんだんスピードを上げて傾斜の頂上まで上がり一気に落ちる。

落ちる瞬間無意識にテヒョンの 手を強く握るジミン。

目まぐるしくコースターは急上昇急降下を繰り返し、ジミンは休む事無く叫び続け、目には涙を溜めて、終わる頃にはさっきまでの強がりを言っていたジミンの姿はなく、腰が抜けて放心していた。

ジミンの手を自分の肩に回し、抱き上げてコースターから降りるテヒョン。

ジンが叫ぶ中、放心状態のジミンを連れて観覧車に乗り込むテヒョン。

片方の手はしっかり握られたままだった。

慌てて手を離すジミンの手を 握って離さないテヒョン。

♡♡♡ ジミンのほほにキスするテヒョン。

観覧車から降りた後もテヒョンと手を繋いだままで家に着くまで離す事は無かった。

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