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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

修羅魏 聖葵

…さっきお前が言ってた通り

修羅魏 聖葵

俺は、あの人の事
別に恋愛的にすきなんて感情はなかった

修羅魏 聖葵

…それに、あの人は、そのこと知ってた

田噛 歩香

…じゃあ、なんで

修羅魏 聖葵

…どうしてもって
頼まれたから

神平 柚葉

お願いします!

神平 柚葉

私……どうしても聖葵さんと……

神平 柚葉(かみひら ゆずは) 性別 女 年齢 21(当時の年齢) 能力 解電術(カイデンジュツ) 階級 2級 性格 優しく、しっかりした性格 空回りすることが多い

修羅魏 聖葵

……はぁ、

修羅魏 聖葵

伝えたいことって、それだけ?

これは、鈴が死んでから約2週間後の任務での出来事だった

俺は、たまたま任務で一緒になった柚葉という少女に告白されたのだ

神平 柚葉

あ…えっと……

修羅魏 聖葵

ごめんだけど、俺は君と付き合うつもりなんて全くないから

俺はわざと傷つけるような言葉をかけた

昔から、告白されることは多かった

でも、その殆どが俺の外見や金目当て、俺の中身まで見て好いてくれる人なんていなかった

きっとこの人もそうだって思ってた。 だから、諦めてくれるように

神平 柚葉

…鈴さんのかわりでもいいんです

修羅魏 聖葵

…は?

神平 柚葉

知ってます
この間、聖葵さんが殺した鈴さんって
聖葵さんの彼女だったんですよね?

修羅魏 聖葵

……

修羅魏 聖葵

…だから、なんだよ

神平 柚葉

鈴さんが亡くなったこと
少しでも気にしないために
私と付き合うでもいいんです
だから、お願いします

修羅魏 聖葵

…なんでまたそんな……

神平 柚葉

私は…貴方が好きだから……!

神平 柚葉

それだけです、理由は

修羅魏 聖葵

…そんなこと言ったって、俺たち
こうやって会うのは初めてだろう?

神平 柚葉

一緒に戦ったこの数時間に好きになりました

修羅魏 聖葵

……金目当て?

神平 柚葉

そ、そんなまさか……!

神平 柚葉

私の家は別に、お金に困ってる訳でもないし…

神平 柚葉

貴方が必死に市民ややられそうになった私を助けてる姿を見て、グリム・リーパーに慈悲をかけている姿を見てこの人はほんとに優しい人なんだって、そう思ったんです!

修羅魏 聖葵

確かに、俺は市民を守った、この子を守った

でもそれは、仕事で

修羅魏 聖葵

(…慈悲、か)

修羅魏 聖葵

慈悲なんて…そんなことしてないよ

神平 柚葉

いや、顔に出てましたよ

修羅魏 聖葵

え?

神平 柚葉

切なそうな、ごめんねって顔で、見つめてましたよ

修羅魏 聖葵

修羅魏 聖葵

そっか

修羅魏 聖葵

じゃあ、いいよ

神平 柚葉

…え?

修羅魏 聖葵

付き合うよ、君と

神平 柚葉

…え、えっ…えぇ?!

彼女は顔を真っ赤にしながら目を見開いた

修羅魏 聖葵

どうしてそんなに驚く。
告白してきたのは君だろう?

神平 柚葉

え、あ、いや、そ、そうなんですけど…
ほんとにOKしてもらえるなんて……

修羅魏 聖葵

ほら、行くよ柚葉
早く帰って報告しないと怒られる

そう言って、俺は彼女に手を差し伸べた

神平 柚葉

…え、名前……

修羅魏 聖葵

…一緒に仕事するやつの名前くらい確認済みだよ。
ほら、早く

彼女は少し照れた顔をしながら、嬉しそうに手を取った

リユ

リユ

2人付き合ったの?

修羅魏 聖葵

…まぁ、不本意ですが

リユ

へぇ、あの鈴が全ての聖葵がね

柚葉と上に報告をした後、リユ先生と話をした

主に今日の仕事のこと、柚葉のこと、を

修羅魏 聖葵

…いいじゃないですか別に……俺の自由なんだから

リユ

聖葵はほんとに、彼女のことは好きなの?

修羅魏 聖葵

……

俺の反応を見て、先生ははぁ、とため息をついた

リユ

ほんと、流されやすいよね

修羅魏 聖葵

そんなこと…!

修羅魏 聖葵

…別に最初から両思いのカップルなんて少ないでしょう。
しばらく過ごしてみて、好きになることがほとんどだ

リユ

まぁいいよ、これで鈴の願いもかなうしね

修羅魏 聖葵

え…願い?

リユ

いや…いいんだ、こっちの話

修羅魏 聖葵

……というか先生、なんで柚葉の存在知って…

リユ

こっちの話ー

先生はただそれしか答えてくれず、俺は聞き出すのを諦めた

数日後

今日は2人で出かけることにした

俺は元々午前中に仕事が入っていたけど、「せっかくだから」と先生が代行してくれたのだ

神平 柚葉

わ!

神平 柚葉

せーぎさんみて!クレープ!

柚葉はショーケースに並んでいる食品サンプルを見て目をキラキラと輝かせた

修羅魏 聖葵

…好きなの?

神平 柚葉

はい!私クレープは大の好物で…

修羅魏 聖葵

…買ってあげようか?

神平 柚葉

え?!いや、いいですよこのくらい!自分で買いますから!

修羅魏 聖葵

いや、いいよ。
だって最近大きい仕事入ってないんでしょ?

図星なのか、柚葉は一瞬固まった

神平 柚葉

それはそう…ですけどお給料貰って無いわけじゃないし……

修羅魏 聖葵

いいから、俺この間上級の仕事やったし、明日もあるから金入る。
どれがいいの?

神平 柚葉

えっと…じゃあこれ……

そう言って柚葉が指さしたのはいちばん安くてシンプルないちごのクレープ

修羅魏 聖葵

…ほんとにこれでいいの?

神平 柚葉

はい!これでいいんです!

修羅魏 聖葵

……わかった

修羅魏 聖葵

すみませんこのいちごクレープ1つ──

神平 柚葉

ん〜!おいし〜!

修羅魏 聖葵

……クリームついてるよ

神平 柚葉

え、あっ

柚葉は恥ずかしがりながら自分の口元をティッシュで拭った

修羅魏 聖葵

ほんとに好きなんだな…

神平 柚葉

え、えへへ……恥ずかしいです………

修羅魏 聖葵

自分の好きな物に夢中になれるのはいい事だと思うけどね。

神平 柚葉

そ、そうでしょうか……

神平 柚葉

あ、聖葵さんはなんか…好きなこととか物とか……夢中になれるもの、ありますか?

修羅魏 聖葵

夢中になれるもの……

そう言われ考えてみるが、頭に浮かぶのは恐ろしい顔をした父親の姿のみ

ずっと制限され続けていたせいだろうか。

修羅魏 聖葵

……夢中に…

その時ふと、榎戸や歩香、先生、先輩、自分の兄弟たち、そして鈴のことが頭に浮かんだ

修羅魏 聖葵

大切な人と過ごすこと……かな

神平 柚葉

……

神平 柚葉

へぇ〜!素敵ですね!

神平 柚葉

聖葵さんの大切な人と言うとやっぱりいつも一緒にいる榎戸さんや歩香さん?あ、依兎さんはリユさん、他にもご家族の方ですかね?

修羅魏 聖葵

そうだね…後は………

神平 柚葉

後は?

修羅魏 聖葵

……いや、いいや

神平 柚葉

……

修羅魏 聖葵

…そろそろ行こうか。
俺、このあと任務だし

神平 柚葉

え?聖葵さんもなんですか?
私もこの後あるんですよ……

修羅魏 聖葵

そうなのか?

神平 柚葉

はい、1級二体の…

修羅魏 聖葵

…もしかして

修羅魏 聖葵

俺も1級二体の任務なんだよ。
3級のやつが同行するって言われたが…
それ、お前か?

神平 柚葉

え、あ!私も上級の方が一緒にって…

修羅魏 聖葵

…やっぱりか……

神平 柚葉

あの…

神平 柚葉

一緒に行きませんか…?

修羅魏 聖葵

修羅魏 聖葵

…わかった
いいよ、いこう

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