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1件
これ考えるって神ですよ!
雨って嫌い。
濡れるし、ジメジメするし、
気分を下げるし、…。
でも君と歩く雨の日は嫌いじゃないかな
私は外川○○。どこにでもいる普通の中学生だ
最近楽しみなことは帰りに知る人ぞ知るクレープの屋台に行くこと
反対に嫌な、ムカつくことは
︎︎
︎︎
○○
︎︎
普段学校に来てもほとんど寝てるだけの佐野万次郎とか言うクラスメイトにいじられることだ
○○
○○
ため息を吐く
︎︎
口先をとがらせ拗ねる佐野万次郎
噂では東京卍會とかいう暴走族の総長でマイキーとか言われているらしいが
○○
毎朝一緒に来る龍宮寺くんといる時なんかどう見てもポメラニアン。
絶対すぐ潰れるぞ。
なんて佐野くんを見ていると私の視線に気がついた本人は眉間にシワを寄せる
マイキー
○○
︎︎
この人は龍宮寺堅。佐野くんはケンちんと呼ぶが本人はドラケンと名乗っているらしい。
ケンちんとはなんとも可愛い。
ドラケン
○○
○○
マイキー
マイキー
マイキー
○○
マイキー
ドラケン
佐野くんは龍宮寺くんに連れられながらギリギリ歯ぎしりさせ私を睨んでいた
○○
隣の席の佐野万次郎は今日も爆睡だ
○○
噂では寝起きの佐野くんが怖すぎて先生も起こすことをやめたそう
これだけ毎日寝てるのにテストできるのなに?
1度だけテストを自慢げに見せられたことがある
90点と書かれた答案用紙。中学3年でその点数なら高得点な方だろう
○○
鼻で笑いながら返り討ちにしてやった
その時もギリギリと音を鳴らしながら悔しそうに睨まれたなぁ
寝返りを打った佐野くんの顔がはっきり見えるようになる
普段チワワみたいに突っかかって来るけど寝てる時は赤ちゃんなんだよな
○○
○○
まぁ、確かに整った顔つきはして、、
マイキー
不意に佐野くんの目が開いて顔を見ていたので目がバッチリ合う
多分過去最高記録の速さで首回転した
○○
時計の針は既に授業時間終了を示していて後数秒でチャイムが鳴るだろう
○○
○○
つまりこう言うこと。
なんで見てた?なんて聞かれてみろ
○○
なんて言った後にはきも。と言われる違いない
キンコーンカーンコーン
︎︎
○○
急いで教室のドアに猛ダッシュしたが50メートル10秒の私が佐野くんに勝てる訳もなく回り込まれた
マイキー
○○
マイキー
○○
マイキー
ちいせえ男だな、舌打ちくらい聞こえてないフリしろ((
先生
○○
先生の声に振り返るとクラスのみんなはまだその場に立っている状態で私が走り出したらしい
○○
先生
マイキー
○○
佐野くんがあんまり不機嫌じゃない時を狙って私を巻き込みやがったな!(違う)
先生に頼まれた雑用は修学旅行のしおりをまとめてホッチキスで止める事
まぁたしかに全クラス分は量が多いよな
マイキー
○○
マイキー
○○
マイキー
ぎゃーすぎゃーすと目の前で吠えるチワワ(((佐野くん
○○
○○
マイキー
子供か。
○○
マイキー
○○
マイキー
○○
だって毎日龍宮寺くんに連れて帰ってもらってるし
マイキー
お前のせいだ!!なんて指を刺される
○○
マイキー
ギリギリ
また歯ぎしりしてるし。
○○
マイキー
○○
だって佐野くんチワワじゃん
マイキー
○○
マイキー
○○
マイキー
○○
マイキー
○○
ほんとに独り言のつもりで呟いた一言拾われるとは
それも佐野くんに
○○
マイキー
○○
マイキー
○○
マイキー
○○
マイキー
○○
マイキー
マイキー
○○
○○
○○
○○
まぁ凄い雨降ってるし誰かが持ってっちゃったんだな
○○
ドラケン
○○
マイキー
○○
マイキー
ドラケン
マイキー
どうしてそうなった?
私も佐野くんも固まってしまった
ドラケン
2人
ドラケン
2人
2人
マイキー
○○
横で何やらぶつくさ言っている佐野くん
わざわざ龍宮寺くんの傘の方が大きいからって交換してまで入れてくれた
○○
マイキー
○○
いやどっちだよ、ってちょっと思った。
○○
○○
いきなり佐野くんに肩を抱かれ引き寄せられる
ブゥォン(車が勢いよく通り過ぎる)
マイキー
○○
マイキー
○○
○○
私は男子との恋愛経験がないからよくわかんないけど
佐野くん、普段からのそれは、
○○
マイキー
○○
マイキー
○○
なんか、心臓うるさい、
︎︎
○○
家に忘れたっけ、
○○
モブ子
○○
モブ子
○○
ぶり子
ぶり子ちゃんが指さしたのはクラスのゴミ箱。
捨てられてあったのだ。
○○
ぶり子
もぶ美
○○
ぶり子ちゃんがみんなに言ってるんだろうな
いじめなんて漫画だけの話だと思ってたけど。
○○
マイキー
○○
マイキー
佐野くんには絶対言わない。
だってきっと馬鹿にする。
先生
○○
開けた教科書
真っ黒なペンで書かれた文字に教科書の文は塗りつぶされていた
“タヒね”、“きもい”、“ぶりっ子”、“ヤリ○ン”
○○
急いで教科書を閉じる
マイキー
先生
○○
先生
なんで、?
マイキー
○○
マイキー
○○
ぶり子
ほとんど関わりのないぶり子ちゃんになんでこんなことされてるんだろ。
きっとあの日の傘もぶり子ちゃんが隠したんだろう。
焼却炉に捨ててあったし。
○○
その頃ぶり子
ぶり子
マイキー
壁に隠れる
ぶり子
ぶり子
マイキー
ぶり子
ぶり子
○○になんかするつもりだ
マイキー
○○
さっきから後ろに気配を感じる
○○
歩くスピードをあげる
明かりの無い駐車場の前を通ろうとした時
ガッ
○○
暗い駐車場。トラックの影に連れてかれ押し倒された
男
○○
慌てて頷くと男はニヤリと笑って制服のボタンを千切るように外した
○○
恐怖と困惑に思わず声をあげた
男は舌打ちした後私の頬を殴る
○○
○○
意識を飛ばしそうになるのを必死にこらえる
ここで意識をなくしたら元も子もない
○○
そんな私とは反対に男はスカートに手を入れてきた
腕を固定されて動かせない
○○
息の荒い男が顔を近づけてきた瞬間横から飛び込んできた姿に目を疑う
マイキー
○○
男を殴る佐野くんに、声をかけようとも声が出ず伸ばす手
服をやっとの思いで掴んだ
マイキー
○○
マイキー
マイキー
私に学ランを着させてくれる
息を切らせて、焦っていただろう佐野くんとは裏腹に
私には雨粒の中私に手を差し伸べる佐野くんが
きらきら輝いて見えた。
マイキー
○○
だめだ。佐野くんは私のことが嫌いなんだから。
○○
ぶり子
ぶり子
学校の裏で先日の男と電話しているぶり子
その様子をマイキーは影で見ていた
ぶり子
ぶり子
マイキー
ぶり子
マイキー
ぶり子
ぶり子
マイキー
ぶり子
ぶり子
マイキー
調子を取り戻したぶり子の笑顔はどんどん引きつっていく
マイキー
次巫山戯た真似したら殺すぞ。
ぶり子
ぶり子はマイキーの威圧に圧倒され泣き崩れてしまった
マイキー
ドラケン
マイキー
ドラケン
マイキー
ドラケン
マイキー
マイキー
ドラケン
最近ぶり子ちゃんからの嫌がらせは無くなった
クラスのみんなも普通に話してくれるようになって泣きながら謝ってくれた
いきなりどうした??
マイキー
あれから佐野くんは私を家まで送ってくれるようになった
嬉しいような嬉しくないような複雑な感じ
○○
ドラケン
マイキーが蹴り飛ばした
○○
マイキー
○○
もうすぐ夏休みか、佐野くんと会えなくなるんだな
○○
マイキー
○○
マイキー
○○
バックから携帯を取り出し、メアドを交換した
○○
ドラケン
マイキー
ブブッ
ドラケン
マイキー
○○
マイキー
○○
佐野くんの嘘つき何呑気にどら焼き食べてんの?!
遠目で見てもわかるけどなんかちっこい子凄い殴られてますけど?!
ドラケン
龍宮寺くんの一声にその場のみんながこっちを向く
ドラケン
マイキー
ドラケン
マイキー
なくなっちゃったじゃなくない?!
○○
○○
モブ
モブ
○○
お疲れ様です!!総長!!
佐野くんが総長とか未だにわかんないんだけど
○○
○○
ここに来てから2人とも雰囲気怖いし
佐野くんは佐野くんで無視してボロボロの子に近づいて行くし、
龍宮寺くんは角度がどうってキヨマサ?って人蹴りあげるし
○○
何やらボコボコの子の名前は花垣武道くんらしい
怪我痛そう。切実手当してあげていでもあそこに入っていくのは怖い
マイキー
清正
ドラケン
何やら私の目の前に来て耳を塞ぐ龍宮寺くん
体が大きくてほとんど前が見えない
訳が分からず首を傾げるも優しく龍宮寺くんに笑いかけられるのみ
○○
ドラケン
マイキー
ドラケン
マイキー
○○
佐野くんに手を握られ引っ張られる
○○
○○
ドラケン
○○
マイキー
ドラケン
○○
マイキー
○○
ドラケン
マイキー
ギリギリ
○○
ドラケン
マイキー
隣の空いた席を見て溜息を着く
○○
佐野くんは最近学校に来ない。
○○
ぶり子
ぶり子
○○
そう、このぶり子ちゃんは佐野くん学校に来ない時は嫌味をただふりかけてくる
佐野くんが暴走族の総長だからバレるの嫌なのかな
ぶり子
○○
ズキンッ
○○
ぶり子
ぶり子
○○
ぶり子
ぶり子
違うよ。佐野くんはそんな人じゃない
○○
ぶり子
○○
ドラケン
マイキー
龍宮寺くんに担がれ教室に入ってくる
○○
マイキー
○○
○○
ドラケン
○○
マイキー
1度避けると体は向き合ってくれなくて、目が合うと逸らしちゃうし
声をかけられたら逃げちゃう。
○○
佐野くんは私の事嫌いで、私は…、
○○
本当に?
このままで、いいの?
マイキー
○○
私ってば考えすぎて幻聴まで聞こえてきた
マイキー
どうしようもないな
ガシッ
○○
無理やり振り向かされ視界に入ってきたのは
バイクに跨る佐野くんだった
○○
中学生だよね!?
マイキー
マイキー
○○
半強制的に後ろに乗らされた私は絶句しています
○○
マイキー
必死に佐野くんにしがみつく
私が乗ったことを確認した佐野くんは問答無用で走り出し挙句の果てにものすごいスピードで風を切っている
○○
マイキー
○○
マイキー
ぎゅっ、と閉じていた瞼を開ける
○○
変わる変わる街の風景の後、夕陽に照らされてオレンジ色に輝く海が視界に拡がった
○○
マイキー
○○
マイキー
嬉しそうに笑う佐野くんの笑顔
抱きしめる腕に少しだけ力が入った気がした
○○
好きにならないだとかなっちゃったダメとかもう遅いじゃん
○○
マイキー
○○
○○
マイキー
先日好きだと認めていました○○です
現在私は残酷な現実打ちひしがれております
︎︎
マイキー
今日は一緒に帰れない宣告され、ヘッタクソな笑顔でわかったと言ったものの
とぼとぼ歩く帰り道、目の前で繰り広げられるイチャイチャに既に泣きそう
金髪の女の子。可愛いなぁ、
私じゃかなわないよ
マイキー
○○
心臓が大きく跳ねる
話しかけないでよ。見たくない聞きたくない。
エマ
○○
やばい引き攣ってる、失礼だ、ちゃんと笑え
エマ
○○
マイキー
○○
マイキー
○○
は、はは
○○
エマ
○○
知らなかったとはいえ妹さんに嫉妬してたなんて、
羞恥がすぎる…、
エマ
○○
マイキー
エマ
何の話か分からず首を傾げた
マイキー
エマ
○○
エマちゃんと連絡先の交換をして2人と別れることになった直前
ブブッ
エマ
○○
ばっ、と顔をあげるとウィンクしているエマちゃんと目が合った
○○
エマ
マイキー
お、恐るべし、最近の女子中学生、
○○
昼の11時。私は携帯を握りしめベット上で暴れていた
○○
○○
8月3日の今年の夏祭り。
学校が休みで会うこともなく終わる夏休みなんて嫌だし、
なんてエマちゃんに相談したら
エマ
との事
○○
ブブッ
…!!
その3つの文字が見えただけで心臓がぎゅぅ、ってなる
○○
普段やらないメイクをして、ほとんど着たことない浴衣を身にまとい
履きなれてない下駄を履いて、少しだけ髪を巻く
誰が見ても気合いの入った格好
それでも私は、今日、佐野くんに告白するんだ
と、意気込んでいたはずなのに。
マイキー
のメール
○○
声、泣きそうなのバレるじゃん
せっかく来たし1人で、回るか…、
○○
佐野くんのばか。
私は龍宮寺くんじゃないから許してあげないもん
雨も振り出すし、最悪
○○
○○
帰り道傘を勝手、一通りの少ない道を通った
○○
目の前で繰り広げられる喧嘩に足を止める
よく見ると手前で怪我しているのは龍宮寺くんと武道くんでは無いか
○○
ドラケン
武道
○○
ウーウーッ
︎︎
4人の体が大きい不良達はすぐさま逃げていき後ろからエマちゃんの声が聞こえる
︎︎
エマ
○○
︎︎
倒れている人は仲間に置いてかれ、私達は救急車が待つところまで龍宮寺くんを運んだ
エマ
病院に着いた私達は龍宮寺くんが心肺停止状態だと聞かされた
エマ
○○
その顔2人の男の子が来てタケミチくんに容態を聞くと血の気が引いたような顔になる
それほどみんな龍宮寺くんが大切なんだ
マイキー
病院に着いた佐野くんに駆け寄るみんな
声をあららげるみんなに佐野くんが病院だから、と言った
マイキー
マイキー
マイキー
ケンちんを信じろ。そう笑った
落ち着いてる。おかしいくらいに
佐野くんは、強い、んじゃない、
○○
それを隠してみんなをはげまして
○○
みんなが手術中の灯りを見つめている時静かに佐野くんの隣に座る
マイキー
○○
差し出された手を両手でぎゅっと握りしめた
驚いた顔の佐野くんに少し笑う
○○
パッ
ライトが消えた瞬間に立ち上がり手が離れる
みんながゴクリと息を飲んだ
医者
その言葉にみんなが歓喜の声を上げた
○○
ほっと胸を撫で下ろす刹那佐野くんの方を見たらそこに佐野くんはいなかった。
○○
マイキー
1人で壁に崩れ落ちている佐野くんは今にも泣きそうな顔をしていて
私に気づくときゅ、と顔を引きしめた
○○
マイキー
○○
○○
なーんてね、と隣にしゃがんで佐野くんを抱きしめた
マイキー
○○
マイキー
○○
マイキー
○○
弱ってるところにちょっとずるいかな、なんて笑えば佐野くんは弱々しく口角を上げた
マイキー
○○
肩を押し、静かに顔を近づけ、佐野くんの唇が、私の唇に重なった
マイキー
○○
マイキー
○○
マイキー
あ、やっぱり、
君といる時の雨はちょっとだけ好きだ