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愛してる 男ver.

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愛してる 男ver.

1 - 愛してる 男ver.

♥

6

2020年01月20日

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ザァザァァァ

窓に雨粒が強く打つ

まるで、八つ当たりにみたいに

タクミ

なぁ、少し会えるか?

アカリ

うん!会えるよ!

タクミ

あのカフェにいる

アカリ

分かった今から行くね!

俺は今から思いを伝える

このカフェは俺達が初めて出会った 思い出の場所だ

30分後…

彼女のアパートからこのカフェまで そう遠くないはずだ

徒歩で15分ぐらいの場所だ

タクミ

何かあった?

10分後…

あれ?おかしいな既読がつかない いつもなら5分あればつくのに。

タクミ

どうした?

タクミ

既読つけてくれ!

タクミ

おーーい!

ふと窓を見ると救急車が横切る

俺は一瞬恐怖に襲われた

タクミ

そ、そんなわけないよな…
ははっ

そんな言葉がもれてしまう

その時

俺のスマホが鳴り出した

彼女から電話だ

俺はホッとした

タクミ

もしもし

タクミ

もう、遅いから心配したんだよ?

タクミ

窓みるとさ___

男の人

あの、すみません

タクミ

え?

男の人

タクミさんですか?

タクミ

あっ、そうですけど

タクミ

あなたは誰ですか?

男の人

僕は警察のものです。

タクミ

え、警察…?

男の人

はい。

男の人

今から言うことを
落ち着いて聞いてください

タクミ

え…はい

男の人

実はですね

男の人

アカリさんは信号無視をした男性に引かれてしまって今緑病院にいます

タクミ

え、ちょ、ちょっと待ってください

タクミ

アカリが引かれた?

男の人

はい。そうなんです

男の人

アカリさんのスマホを見させてもらいまして、親族らしき方々がおられなくあなたに電話をかけさせてもらいました。

確か、アカリの両親は高校生のとき 他界して今まで貯めてた親のお金 で1人暮ししてるって。

タクミ

そ、そうですか…

男の人

それで、アカリさんの状態ですが、

僕は電話をきり走っていた

緑病院って言ってたよな

不思議と涙は出なかった

気づいたら、 俺はアカリの病室にいた

俺は息切れをしていた こんなに走ったのには久しぶりだ

君は目をつぶっている

まるで寝ているみたいだ

目を開けてもう一度笑ってよ

もう一度その長い白い美しい 手で俺と手をとってよ

ねぇ、まだ行かないで

俺はまだ君に言えてないことばが たくさんあるんだ

タクミ

俺は君、アカリを愛している

声がもれた

その途端なにかがプチって ちぎれる音がした

その一瞬で俺の世界は ぼやけた

俺の涙は俺の頬をつたわって そのまま彼女の頬におちた

そのとき、彼女が俺の左手を握った

俺は彼女の顔を見たが 目を開けていない

でも、何故か

君は笑っている

まるで、 泣かないでって言ってるようだった

タクミ

アカリ!

タクミ

俺がカフェに来てなんて言わなければ!

タクミ

ごめん!ごめん!

タクミ

でも、俺アカリに気持ち伝えたくて!

タクミ

俺は君が大好きだ!
愛してる!

アカリはその言葉をきいて

ホッとしたのかアカリは 一生の眠りについた

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