僕のことを救ってくれたのは
# 02 .
黄
微かに聞こえる さっきとは違う人の声
紫
赤
黄
その声の特徴に覚えがあった僕は 急いで飛び起きてしまった
僕自身が動かしたというよりは 体が勝手に反応した
紫
紫
黄
その子は紫くんに怯えた目で 後退りをした
紫
黄
目の下に涙をためてるってことは 相当、紫くんのこと怖がってるな
目はあんまり見えてなそうって 青ちゃんが言ってたし…
声…かな
紫
紫
赤
紫
赤
紫くんは少しだけ手を振って 部屋を出ていった
どーしよ
そういえば、名前知らない
赤
赤
黄
黄
頭が真っ白になったように 俯いてしまった
困る質問をしてしまったかな
ぼくの、なまえ
言っても、いいのかな
黄
誰にも名前を教えるな 誰とも関係を持つな
もし破ったら 分かってるよな?
…はい、っ…
黄
赤
たぶん、ニコニコしてる…よね
優しい人だぁ
赤
赤
黄
僕はその場で助けに縋るように 今まで僕がされてきたことや 辛かったことを まるで吐き出すかのように話した
虐待を受けていたことや 食事がまともに取れなかったこと 学校にも行けなかったこと 虐待のせいで体に痣があること
そして、やっとの思いで 家から抜け出してきたこと
僕の全てを赤さんに打ち明けた
僕は嫌われること、捨てられること 警察に連れて行かれること 親を特定して伝えられること その全てが怖くて 死ぬ思いの覚悟をしたのに
なのに赤さんは
僕の汚い体をそっと抱きしめた
僕は初めて人の温もりに触れた
その温もりは一生触れていたって きっと満足出来ないような けど一瞬でも満足できるような
そのくらい心にじんわりくる 温もりだった
その子は俺が抱きしめると 俺の背中の方の服を掴んで 声は出さずに、 ただひたすら泣いていた
赤
赤
黄
黄
赤
赤
黄
赤
赤
黄
黄
赤
きっと俺は今、 びっくりした顔をしている
だってさっきまで泣いてた子が ニコリと表情を表に出した
びっくりもしたけど それと同じくらい嬉しかった
黄
黄
赤
赤
黄
赤
黄くんの この笑顔は とてつもなく愛らしかった
桃
青
桃
桃
紫
桃
紫
紫
青
紫
桃
桃
紫
呑気に廊下で話していたら 部屋のドアが開いた
青
赤
赤
黄
俺たちの気配を察知したかのように 赤の後ろに隠れてしまう
赤は八の字に眉を曲げて 少しだけ微笑んだ
桃
俺はそっと、ゆっくりと 手を伸ばした
黄は強く目をつぶり体を強ばらせた
桃
黄
桃
俺は久しぶりに笑みがこぼれた
そんな俺を察したのか 黄は体の強ばりを解いて俺を見つめた
黄
心做しか黄も少しだけ笑った気がした
下向いてたから 表情はよく見えなかったけどね
# 03 . 何でも屋
全部書き終わってるから 一気に投稿してもいいんだけど なんとなく時間あけて投稿してる
なんでかは知らん👍🏻
ってわけで次は寝る前に投稿します (忘れてる可能性大)
コメント
2件
好きです❤️最高でした。これからも頑張ってください♪♪
本当に心に刺さります、、🫶 最高すぎます!(*`ω´)b✨