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それでも俺らは恋がしたい

第1話 - それでも俺らは恋がしたい 1話

2022年02月11日

#シェアハウス

#7人

#BL

ささみ

宮野悟

ただいま〜、

悟帰宅

一颯葉坪

おかえり

宮野悟

あれ、皆はどないしたん？

一颯葉坪

知らね。

宮野悟

家に居らへんの？

一颯葉坪

うん、居ねぇな

宮野悟

ふーん。んじゃ俺とアンタしか居らんのか

一颯葉坪

うん。

宮野悟

ってか、何処におるん？

宮野悟

声だけ聞こえんやけど

一颯葉坪

あ〜、キッチン

一颯葉坪

メシだけ食べて、どっか行った

宮野悟

ほんまかいな…

宮野悟

あんな大勢で行くイベントなんてあらへんやろ

一颯葉坪

俺も事情詳しく聞けばよかったな

一颯葉坪

すまんな

宮野悟

いや、なんで謝るん？

宮野悟

お前さんが謝ったって、しゃーないやろ

一颯葉坪

事情聞かなかった俺のせいだし

宮野悟

いやいや、アイツらが黙ってなんも言わず出てんくのが悪いんや

宮野悟

お前は悪ない

一颯葉坪

わかった、わかった

一颯葉坪

帰ってきて早々説教かよ…

宮野悟

お前が謝るからやろが

一颯葉坪

うっせぇな……

一颯葉坪

ほら、突っ立ってねぇでサッサとリビングこい

宮野悟

はいはい、

リビング

一颯葉坪

ほれ、肉だ。

一颯葉坪

これでも食べて落ち着け

宮野悟

いやいやいやいやいやいやいやいや

宮野悟

俺、犬じゃあらへんわ！

一颯葉坪

じゃあ、魚？

宮野悟

猫でもないわっ！

宮野悟

お前は知っとるやろがい！

宮野悟

俺は、『ただの人間』でも『犬』でも『猫』でもあらへんわ！

一颯葉坪

知ってる知ってる

宮野悟

唯一の関東人やから、アンタ唯一人に秘密を言うたんやろが

一颯葉坪

わかってるっつーの

宮野悟

ずっと言うとるけど、誰にも───

一颯葉坪

言ってない

一颯葉坪

仕事人にも言ってないし

一颯葉坪

…ってかいつも思ってるけど、俺の事ナメてる？

一颯葉坪

こう見えて口堅い方だから

宮野悟

え、そうなん？

宮野悟

初耳っ！

ガチャ

『ただいま~！』

宮野悟

お、皆帰って来おったか

月城響

ウゲ…悟居るやん…

宮野悟

今ウゲ言うたか！？

月城響

言うた

月城響

なんか問題あったん？

宮野悟

問題ありやわ！

宮野悟

なんやウゲってっ！

宮野悟

俺帰ってきて、葉坪はウゲの『う』も言わんかったぞ！

月城響

それは、葉坪が悟に気を使っただけやと思うねんけど。

月城響

ちゃうん？

一颯葉坪

気使ってねぇよ

一颯葉坪

此奴、相方みたいなもんだし、思ったことはハッキリ言う

月城響

へー、ちゃんと偉いんやな

一颯葉坪

どういうことだよ、偉いって…

一颯葉坪

お前よりかは大人何ですけど？

月城響

すまんすまん。

月城響

でも、たった3歳差やろ？

月城響

あんま変わらへんやん

宮野悟

俺、20歳なんやけど…

うっさいわ！部外者は黙っとれ / うるさい、黙ってて

宮野悟

はい、すんませんした……

宮野悟

（ってか、なんで最年長の俺が怒られとるん？）

宮野悟

（年齢の話やろ？俺の方が大人やん…）

宮野悟

アレ、ほかの4人何処いったん？

ガヤガヤ

一颯葉坪

はぁ？！

一颯葉坪

どういう事だよそれ！

一颯葉坪

関東人で何が悪ぃんだよ！

月城響

エセ関西弁でもええから、馴染めや！

一颯葉坪

エセだと、悟がうるさいんだよっ！

一颯葉坪

『関西弁ナメんな』とか、『関東人は関東人らしくしろ』とかグチグチ言われんの！

月城響

別にどうでもええやろがい！

月城響

お前は悟好きなんか！

一颯葉坪

違うっつーの！

一颯葉坪

彼奴、何しでかすか心配だから常に一緒にいるだけだしっ！

宮野悟

おい、聞いとんか

月城響

それを好きって言うんちゃいますかね〜？

一颯葉坪

お前の好きは何処までが好きか分かんないんだよ！

一颯葉坪

あと、無気力すぎて何考えてんのかしらねぇし！

月城響

だからなんや！？

宮野悟

………

月城響

人の事情に首突っ込んどんねん！

月城響

突っ込まんといてや！

宮野悟

うっさいねん！！！

宮野悟

俺の話聞けや！

宮野悟

あと、響！

宮野悟

人はな、それぞれ個性あんねん！

宮野悟

此処は関西やけど、知り合いにたまたま関東人おったから、オモロいやろな思て呼んだんねん！

宮野悟

葉坪に文句言う＝俺に悪口言ってんのと同じやからな！

月城響

……

一颯葉坪

………

宮野悟

はぁ…やっと静かになったわ

宮野悟

此処の管理人俺やねん

宮野悟

今2人しか居らへんけど、お前らが俺を推薦したやん

宮野悟

オレは、お前らの期待に答えよ思てやっとんねん

宮野悟

今、此処で。この家売ることも出来るんやで？

宮野悟

権限は俺にあんねん

宮野悟

俺は、お前らと離れた無いねん

宮野悟

やから、喧嘩はせんといてや。

宮野悟

口喧嘩は部屋でやってくれへん？此処に俺もおんねんからな

宮野悟

人のことも考えや？

月城響

……すまん

一颯葉坪

ごめんな？

宮野悟

ええで、暴力までいかんくて良かったわ

宮野悟

暴力まで行っとったら、追い出すとこやった

一颯葉坪

追い出すのは…辞めて欲しいな

月城響

おん、せやな

宮野悟

ほんなら、人の話聞きや？

月城響

ん、わかったわ

一颯葉坪

了解。

宮野悟

で、響に聞きたいんやけど…残りのやつらはどないしたん？

月城響

え？まだ帰っとらんの？

一颯葉坪

うん、帰ってきてない

一颯葉坪

どっかではぐれた？

月城響

いや…そんな事あらへんけど…

月城響

ってあ。

宮野悟

ん、なんや？

宮野悟

なんか思い出したか？

月城響

おん、彼奴ら…遠回りの道で走って競走言うてたわ。

宮野悟

…は？

宮野悟

え、じゃあなんでお前先帰ってきとるん？

月城響

走んのとか嫌いやし。

月城響

こっそり帰ってきたわ

一颯葉坪

あ〜…それ、多分帰ってきたら説教受けるやつ

月城響

あ、せやな

月城響

ま、平気やろ

宮野悟

彼奴ら…怒らすと怖いねんて…

宮野悟

彼奴らの大事なもん落として壊したことあんねんけど

一颯葉坪

いや、壊すなよ

宮野悟

端んとこ置いてあったんやから俺のせいやないやろ

宮野悟

…そんで、バレて、めっちゃ怒られたわ

月城響

何やっとんの…

月城響

あ、まさか…俺の大事なヤツ壊したのもお前なん？

宮野悟

え？俺…お前の部屋入った事ないねんけど

一颯葉坪

………。

宮野悟

っていうか、響が部屋入れてくれへんやん

宮野悟

…ん？そう考えると…唯一部屋に入れんのって…

月城響

葉坪やんな

一颯葉坪

お、俺？

宮野悟

おん、お前家事やっとるやん

宮野悟

一週間に一度の頻度で掃除しとるやん

宮野悟

玄関から各自の部屋まで。

月城響

掃除は、部屋入れへんと出来へんから、葉坪だけ許可しとんねん

一颯葉坪

もしかして……

一颯葉坪

あのタンスの上に乗っかってたやつ？

月城響

せやせや

一颯葉坪

あ、…じゃあそれ…俺かも

一颯葉坪

タンスも掃除しようって思って、1個ずつ退かしてたら、手が滑って、…落とした

一颯葉坪

そんときは響居なかったから謝れなかったんだよね

一颯葉坪

今謝るわ

一颯葉坪

ごめんな、大切なもの壊して…

一颯葉坪

こんど、なんか奢る

月城響

ほんまか！？

月城響

それならええわ！

宮野悟

ええな~、俺には奢ってくれへんの？

一颯葉坪

無理。予算足りても、お前20歳じゃん。

一颯葉坪

自分で仕事して、金稼げ

宮野悟

…ケチ。

ガチャ

『ただいまー！』

宮野悟

お、噂をすれば。

それでも俺らは恋がしたい

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ささみ

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