TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シルト・アルム

……さて、リルさんの話は身体がアリル様と言う時点で経緯は分かりました

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

え、マジで?

シルト・アルム

まぁ、想像ですけど…………城から出たんでしょう?

シルト・アルム

しかも、私と出会った日に

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

ゔっ、当たり………

シルト・アルム

……因みに、用事って言っていたのは………

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

レーエ様が王候補の辞退を聞いて"疾風"使って爆速で城に行ってました………

シルト・アルム

な、成程……直接確認を取りに行ったと………

シルト・アルム

結構行動派ですよね?貴方………

シルト・アルム

……それで、どうだったんです?

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

出る時に渡された許可証でばっちし入れて

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

本人…ってか、ハイライント嬢に話を聞いた……

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

マジで辞退するってよ

シルト・アルム

………つまり…その話を聞いた後、捕獲クエストの件についても話したと……

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

なんでそこまで分かんだよ!監視でもしてたのか!?

シルト・アルム

してませんって………だって戻って来て早々に言ってたじゃないですか

シルト・アルム

リルさんって絶望的に隠すのが下手ですね

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

ぐぬ…………親から正直に生きろって言われてたのが仇になったか………っ!

シルト・アルム

良い親様ですね

シルト・アルム

………そろそろ本題に行きましょうか、脱線しているにも程がありますし

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

……あぁ、聞かせてくれ

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

お前の……「シルト・アルム」になった経緯を

シルト・アルム

………〔静かに頷き、深呼吸して〕

シルト・アルム(シエル・アルト)

…………私の本名は、「シエル・アルト」

シルト・アルム(シエル・アルト)

エルフ族統括、「ガルド・アルト」の実の娘……

シルト・アルム(シエル・アルト)

……そして今は、住んでいた森を追い出され、旅の身と成り果てた…

シルト・アルム(シエル・アルト)

唯のエルフ族の小娘です

エルフ族の街

シエル・アルト

ふんふんふーん♪

今から100年前、 私は己が無知なのを知りながら 何もせずに生きてきました

ヒソヒソ……ヒソヒソ……

エルフ女(1)

あの子でしょ?当主様の"ハズレ"って……

エルフ女(2)

そうそうあの子よ

エルフ女(2)

最近あの子、森の近くに住む魔物に挑んで、死にかけで戻って来たんですって

エルフ女(3)

あの程度も殺せないなんて……やっぱり"ハズレ"ね

シエル・アルト

…………………〔聞こえていたのか、下を向いて歩き出し〕

最初の内は、愛されて育ちました だけれど、才能が無いと分かるや否や 両親は私に見向きもせず…

唯衣食住を

"仕方なく"

提供しているだけでした

シエルの部屋

シエル・アルト

………知ってるよ、私は"失敗作"なんだって……

シエル・アルト

ここ数十年で、痛い程…………〔ソファーに体操座りで蹲り〕

コンコンコン

お嬢様、ワタクシです アナリスです

シエル・アルト

!アナリス…!〔その名を聞き、急いで扉の方に走って行って〕

そんな中、 私の事をちゃんと見ていてくれた メイドが居ました

そのヒトは 私の世話係に任命されていたヒトで

名前は「アナリス」 家名は無いらしいそのエルフに、 私は救われていました

アナリス

……また、何か言われたのですか?

シエル・アルト

うん………

シエル・アルト

…私もね、知ってるの……

シエル・アルト

けど、改めて言われちゃうと…ちょっと悲しくって………〔涙目でそう答え〕

アナリス

…………では、辛くならないよう…

アナリス

一つだけ……"得意"を作りましょう、お嬢様

シエル・アルト

?得意を、作る?

アナリス

そうです、貴女がやりたい事を……やれる物を練習して

アナリス

それを"得意"に変えてしまいましょう

シエル・アルト

………出来るかな……"ハズレ"の私に…………

アナリス

……お嬢様、ヒトに当たり外れなんてないんですよ

アナリス

いくらヒトより少し劣っている物があっても、その他の分野で輝けるヒトは沢山居ます

アナリス

分野にも、魔術、力、頭、容姿………色んな分野が存在していて…

アナリス

その中でも輝けずに…何が得意なのかも分からない儘なヒトも居ます

アナリス

…………けど、だから良いと思うんです

シエル・アルト

……なんで?

アナリス

分からなくたって、"得意"を持っていると思うからです

アナリス

"得意"は生まれ持ってヒトに備わっていると、ワタクシは思います

アナリス

得意の例えで出すなら……適正属性ですかね

シエル・アルト

えぇっと、適正属性って確か……

シエル・アルト

火、水、自然、雷、闇、光の六属性で…

シエル・アルト

その中で自分達に合う属性の事を言うんだっけ?

アナリス

その通り、よくお勉強なさっておりますね〔シエルの頭を優しく撫でて〕

シエル・アルト

ん…ちょっと!頭撫でるの禁止!

シエル・アルト

私、もう子供じゃないんだよ!〔むすっとして〕

アナリス

ふふっ、申し訳ございません〔微笑ましそうにして手を離し〕

アナリス

………適正属性の例え話でしたね

アナリス

あれは要するに、それぞれの"得意"を表す指標の様なものです

シエル・アルト

指標……

アナリス

例えば火属性に適正があった者は、火の魔術を得意とします

アナリス

他の属性も同じく、それぞれの属性魔術を得意とする………

アナリス

属性を持つ者が殆ど居ない獣人族の方々は、接近戦等が得意ですよね

シエル・アルト

うん…………

アナリス

……では、適正属性が無くて、獣人族の様に戦いが得意では無い方々は…どうすれば良いと思いますか?

シエル・アルト

………適正が無いヒトって居るの?

アナリス

数はとても少ないですが、居るには居ると書物で読みましたよ

シエル・アルト

そうなんだ………

シエル・アルト

……うーん………どうしよう…………

アナリス

………分かりませんか?

シエル・アルト

…………うん……

アナリス

では、答え合わせです

アナリス

答えは…………"得意を作る"です、此処からが本題ですね

シエル・アルト

?生まれながらの得意は?

アナリス

それは勿論、表に出てこないだけで皆持っていますよ

アナリス

"得意"を作る過程で若し、それが"得意"だったと分かれば、其方に移行したって良いんです

アナリス

ヒトが"やりたい""好き"と思った事を突き詰めれば……

アナリス

それは、そのヒトの"得意"になります

アナリス

唯、それまでの道のりは途方も無いでしょう………

シエル・アルト

…………

アナリス

……諦めなければ何時かなる

アナリス

私達はエルフ族ですから、時間は有り余る程あります

アナリス

じっくりと、着々とやっていきましょう

アナリス

貴女の好きな事を突き詰めていって、"得意"に変えちゃいましょう

シエル・アルト

……そうすれば、お父様もまた…興味を持ってくれる?

アナリス

…………えぇ、きっと…

アナリス

またお嬢様の事を見てくれますよ

アナリス

…………長ったらしくなってしまいましたが、要するに……

アナリス

「この世に必要ない者やハズレ者は居ない、それぞれ"得意"があり輝ける可能性を秘めた、"価値ある者達"」

アナリス

「"得意"が見つからないなら、自分で"得意を作ればいい"」…と言う事です

アナリス

これ、とても大事な事なので、覚えていてくださいね

シエル・アルト

……分かった!覚えておくね

アナリス

ふふっ、お嬢様はいい子ですね〔笑って〕

アナリス

……それでお嬢様、好きな事、やりたい事はありますか?

シエル・アルト

…………うん

シエル・アルト

私、魔術師になりたい

アナリス

魔術師に?

シエル・アルト

そう!それも普通の魔術師じゃなくて……

シエル・アルト

御伽噺に出てくる、「魔術師」様の様なヒトになりたい!

シエル・アルト

………なれる、かな?

アナリス

……えぇ、きっと…

なれますよ

その後、お父様に掛け合って 訓練場を使って、 ひたすら魔術の特訓をしていました

朝昼晩、雨の日でも雪の日でも… 私達の時間が合う時はずっと

……それが、とても苦しくて、辛くて…

…楽しかった時間でした

それから数十年が経って、 私が170になった頃の話です

訓練場

シエル・アルト

"豪炎"、"園木"、"紫雷"……っ!

シエルは火属性、自然属性、雷属性の 3つの上級魔術を扱い、 的に見事命中させる

シエル・アルト

はぁ………はぁ………はぁ…………っ!

アナリス

お嬢様!〔遠くから走ってきて〕

シエル・アルト

っっ!アナリス…!

シエル・アルト

私……やっと!やっと!3つの魔術を同時に………っ!〔嬉しさが見て分かる良い笑顔をしており〕

アナリス

お嬢様、申し訳ございません!

アナリス

喜びを分かち合いたい所ですが………今はそれどころでは無く……

アナリス

………当主様……お父様が、お呼びです…

シエル・アルト

……………え?

………この時の私は、愚かでした

「今までの苦労が、 報われるんじゃないか」 「お父様が、 私を見てくれるんじゃないか」

…なんて、淡い期待を抱いてしまった

悪役令嬢に転生して、ちゃんと嫌われだったので旅をします

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

302

コメント

2

ユーザー

シルトさん本名シエルさんって言うんですね シエルさんとアナリスさんのお話に感動してたら最後の最後で嫌な予感出てきた〜え、?マジの嫌な予感のやつですかこれ

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚