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放課後の校舎は、昼間とは別の顔をしていた
誰もいない廊下、ゆっくり回る換気扇の音
いつも通り、少し遠回りして帰ろうとして
ーーその扉を見つけた
綺羅
綺羅
理科室の奥
普段は絶対に使われない、白い扉
何となく、引き寄せられたみたいに手を伸ばすと
カチリと音を立てて、あっさり開いた
――次の瞬間
視界いっぱいに広がったのは、
夕焼けの空と
知らない街
綺羅
綺羅
空は紫とオレンジが混ざっていて
街は静かだけど
どこか”生きている”感じがした
綺羅
綺羅
綺羅
綺羅
後ろを振り返ると
さっきの扉はもうない
代わりにポケットの中で
スマホが震えた
ようこそ、”ここは忘れられた放課後”
君が来るの、待ってた
心臓がドクンとなる
怖いはずなのになぜか――
「帰りたいと思わなかった」
貴方は1歩
街へ踏み出す
この世界で何が起きるのか
そして、元の放課後に戻れるのか
それはまだ、
”誰も知らない”