TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

黒川さんが泣き止んだ後

色々と打ち明けてくれた。

お父さんとお母さん

二人を失えば一人になると

そんな恐怖を抱えていたらしい。

頼り方が分からなくて不安定だったそうだ。

莉犬(りいぬ)

(そうだよね…)

周りから頼りにされる立場の人間は

人に頼るすべを知らない事が多い。

頼らなくても出来ると

あの人なら大丈夫だと

周りが思い込んで期待をするから。

自分の限界を理解できる人もいるが

黒川さんは自分を後回しにする傾向が見られる。

陽向(ひなた)

グスッ…黒崎くん、ありがと…

莉犬(りいぬ)

ううん、いいよ。

莉犬(りいぬ)

っていうか、もっと頼ってもいいんだよ!

莉犬(りいぬ)

俺達は、友達でしょ!

ズキッ

莉犬(りいぬ)

(ん?なんか、変な感じがする)

莉犬(りいぬ)

(自分で友達って言ったのに…)

陽向(ひなた)

…うん、そうだね。ありがとう。

陽向(ひなた)

頼りにしてるよ、黒崎くん。

陽向(ひなた)

私、黒崎くんが友達で良かった。

ズキッ

莉犬(りいぬ)

(なんか、痛い…?)

莉犬(りいぬ)

え、えへへ、ありがと!

陽向(ひなた)

…こちらこそ。

なんか、痛いなぁ…

ずっと苦しかった。

お父さんもお母さんも消えたら

私は天涯孤独の身になる。

その不安が

ずっと心の中にあった。

でも、誰にも言えなかった。

弱くて、惨めで、情けない。

そんな自分を見られたくなかった。

『他人にも自分にも優しい人間になれ』

『自分の事も大切にしてね』

幼い頃、両親が言っていた言葉

私は幼い頃から他人を優先していた

…らしい。

ずっとそんな生き方をしていたから

自分に優しくする方法も

周りにどう頼っていいかも

そんな事が分からなかった。

実際はそう難しくはなかったけど。

私はそれが出来なかった。

でも、出来たよ。

人に頼ったよ。

本音で話したよ。

嬉しかった。

苦しくなくなった。

でも、

莉犬(りいぬ)

もっと頼っていいんだよ!

莉犬(りいぬ)

俺達は、友達でしょ!

なんか

陽向(ひなた)

(また、苦しくなってきた…)

陽向(ひなた)

…うん、そうだね。ありがとう。

陽向(ひなた)

頼りにしてるよ、黒崎くん。

陽向(ひなた)

黒崎くんが友達で良かった。

莉犬(りいぬ)

え、えへへ、ありがと!

陽向(ひなた)

…こちらこそ。

なんか、苦しいな…

黒川王子は可愛い男子と恋をする。

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

108

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚