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新しいストーリーです!

今回はいつもと違う風にしてみましたあぁ!

これの前の【またもやお知らせ】を見てほしいです!

それではどぞっ!((いきなり

灰谷 芹

蘭ちゃ〜ん!竜ちゃ〜ん!起きて〜!!

芹 side クイーンサイズ三連結のベットに向かって叫ぶ。窓に近い方が竜ちゃん、ダイニングテーブル側は蘭ちゃん。そして、真ん中が私のベットだ。兄達は、フリーターで、色々な仕事を掛け持ちしているらしく夜中働いていることが多かった。そのおかげでこうして不自由なく暮らすことが出来ている。見た目はちょっとアレだけど家族思いのいい兄達だ。

そんな夜中まで一生懸命働いて聞いてる兄達を起こすのは、毎日罪悪感になるが、これが『一般常識』なので仕方がない。 まずは、寝起きが悪い蘭ちゃんから起こすことにした。

灰谷 芹

蘭ちゃん起きて〜!!

灰谷 蘭

ん"っ

私は手で目を押さえる。眩しい。尊い。今日も可愛いな!?写真とらなきゃ!?動画の方がいいか!?さすがにどっちも撮る暇はないな!? とりあいず私は右手に持っていたスマホを秒で作動し、無音シャッターの連写をしておいた。あとでスマホのアルバムの【寝顔】に入れとこう。

さぁ皆様。 、もうおきづ気でしょうか。実は私(灰谷芹(せり)は…【隠れブラコン】というやつです。 高校生になってもお兄ちゃんが大好きすぎる自分が気持ち悪いのは十分承知!!兄達にバレないよう、一般的な妹として、密かに一番近くでオタ活を行っております!!ありがとうございます!!

出来ればそのまま超絶可愛い愛の寝顔を見ていたいところだが、私の通っている学校は、いわゆるお嬢様学校。そして私はそこの特待生だ。遅刻なんてできるわけがない。

灰谷 芹

蘭ちゃん!私あと10分で家を出ないと遅刻しちゃう!!

灰谷 蘭

あ"ーもうそんな時間?

灰谷 芹

はい、いつもの

そう言って瞼を閉じる。蘭ちゃんはのっそりと上半身だけを起こして、私の顎を自分の方へと引き寄せた。

ちゅ

灰谷 蘭

行ってら〜、今日もしっかりオベンキョしてこいよ

灰谷 芹

うん!行ってきます!

灰谷 竜胆

芹〜、俺も

蘭ちゃんと行ってきますを交わしている間に竜ちゃんが起きてた。パンイチで髪をかきあげる仕草が、どこぞのえっちな女性情報誌の表紙のようだ。たまらん。もう一度言う、この男パンイチである。朝から推しの程良く見える腹筋がついた上半身を見せられるオタクの気持ちを考えてはくれませんかね!?こんなの見せられたら世の中の女の子イチコロですが!?

灰谷 芹

竜ちゃんおはよ、パジャマは?

灰谷 竜胆

あぁ、昨日帰ったあとすぐシャワー浴びて寝たから。

灰谷 芹

最近暑いし、クーラーつけっぱなしにしてて風邪ひきそうだからちゃんと着てよ〜

灰谷 竜胆

はいはい、遅刻するから早く行け

ちゅ

灰谷 芹

そのはいはい、絶対言う事聞かないやつじゃん〜

灰谷 芹

行ってきます!

灰谷 芹

じゃ!

灰谷 芹

朝ごはんはいつもどうり冷蔵庫にあるからチンして食べてね!

そうして、いつものルーティンを終えた私はもう一度二人に行ってきますをいって、少し小走りで家を出たのだった。

蘭 side 夏仕様の白いセーラー服にセミロングの髪をなびかせて笑顔で家を出ていく芹を見ると、こんな清くて綺麗なものが俺の人生の一部にあっていいものかと思う。

芹の中で俺と竜胆はただのフリーターということになっているが、裏会社で方向にギリギリの金儲けしている不良兄弟が本来の姿だ。普通に考えたら、ただのフリーターが六本木のタワマンに住めるなんて都市伝説でもありえねぇだろ。

中学からやんちゃしていた俺達には敵も多い。そもそも芹の存在を他の奴らに知られるつもりはないが、何かあった時のことを考えてガッコーもセキュリティ面で一番いいところ選び「学校に行くならここしか認めない」と半ば無理やりそこを受けさせた。

芹は「こんなお金かかるとこ嫌!お兄ちゃん達の負担になりたくない!」としばらくごねたが、俺たちが絶対引かないとわかったから、勉強し始めた。もともと成績は良かったが、特待生の枠をもぎ取ってきたときは普段あまり驚かない俺たちでも驚いて「「はぁ?」」と間抜けな声を出してしまったのを思い出す。芹もそんな表情を見た俺たちは初めてだろう。数秒後には腹がよじれるほど笑っていた。

灰谷 竜胆

芹ももう18か…

灰谷 蘭

おっさんみたいなこと言ってんなぁ竜胆

灰谷 竜胆

俺らが教えた『一般常識』いつまで持つかな

灰谷 蘭

いつまで持つかなじゃなくて

灰谷 蘭

持たせればいいだろ。

灰谷 蘭

芹はあのままでいい。

灰谷 蘭

あ〜もいっそ家から出したくねぇ

灰谷 竜胆

兄ちゃんが言うと洒落にならねぇよ

竜胆はスッとベットを立ち上がると、パソコンに電源を入れる。映される画面には近所のマップとその上を動く赤い点。これは大事な大事な妹のためのお守り。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 芹ちゃん(ハイテンションオタク系の隠れブラコン) 兄二人が推し。兄達に歪んだ『一般常識』を、植え付けられているが今のところ気づいていない。多分気づいたとしても、普通に受け入れられるレベルにはブラコンなので問題ないと思う。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 灰谷兄弟(歪んだ愛情押し付ける系のシスコン) 妹のブラコンには気づいていない。いつか普通に彼氏とか作って、普通結婚して、普通に子供も作ってが普通に想像できてしまいちょっと焦っている。 他の奴には取られなくないし、ずっとそばにいて欲しい。自分たちのいない生活に違和感を感じるように『一般常識』を芹に教え込む。愛が重い。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

#2話へ続く

〜バレてはいけない〜

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