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扉を開けた瞬間からその場の空気は既にピリピリしていた。
太
私はふとジリジリとその男に歩み寄られている奥の棺桶に目をやった。
太
美しく光沢を放つ金色の長い髪。
スラリと細くも厚さを感じる躰。
純粋に腿から爪先にかけてのラインが綺麗だ。
これほどまでに貴重な人材の生命をこの男は終わらせようとしているのか?
あの男は凄く勿体無い事をするらしい。
私は眼の前の"それ"が、私の眼の前で生命を終えるのを見たくはなかったのかもしれない。
私の手はもう既にその方向へと伸びていた。
鈍い音がした。
太
男がその場にただ倒れている。
ふと、男の方を見る。
首から上が無くなっていたのだ。
太
予定にない人を殺ってしまった。
これは許されざる行為である。
私は真面目に数分、考え込んだ。
太
完全に開き直った。
太
足音。
先程見たばかりの黒ブーツが其処を歩く。
国
ヅヅク‼️
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