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そもそも 彼女と出会ったのは
青空が背景になる程 鬱陶しい日で
むしろ 良い日とは とても言い難かった
その頃 僕はかなり複雑な事情を抱えていて
何も楽しいと思えないし 何もかもが鬱陶しかった
前世の紫織
前世の紫織
億劫そうに溜息を数回吐いて
頭を抱えた
その時_
静月
頭上から 不思議そうに問う 彼女がいた
その頃の僕は 少し苛立って 吐き捨てるように 言葉を投げ捨てた
前世の紫織
そう言うと彼女は サファイアの魔力を持つ瞳を軽く揺らし
宥めるように 静かに言った
静月
静月
前世の紫織
静月
僕の隣に座り 僕の頭を軽く撫で
彼女は 人差し指を自分の唇近くにおいて
にこっと笑ってみせた
静月
前世の紫織
突然の発言に僕は かなり動揺した
「友達」に_?
前世の紫織
前世の紫織
静月
冗談じゃない
ボクは よく分からない奴の……
よく分からない奴の_
静月
静月
前世の紫織
『死』_
その言葉に冷や汗が出た
前世の紫織
前世の紫織
冷や汗だけが止まらなくて 精一杯喉の奥から出した声が掠れた声で
どうしようもなく 虚しかった
静月
静月
静月
静月
前世の紫織
彼女は 切なげに笑った
そしてその顔が
死んでしまった妹の顔と重なり合ったんだ
前世の紫織
前世の紫織
静月
前世の紫織
前世の紫織
静月
彼女は 瞳を閉じて
何かを懐かしんでいた
静月
再び瞳を開け
ボクの方を見たんだ
静月
静月
静月
静月
静月
静月
前世の紫織
そうか
この子は_
何方かと云うと_
死にたいわけじゃないし
生きたいわけでもない
自分の心の中に一つの思い出を遺したいんだ
でも_余命というタイムリミット付きで
誰とでも思い出を創りたいわけじゃなくて
似た者同士の人と思い出を創りたかったんだ
前世の紫織
前世の紫織
前世の紫織
静月
静月
前世の紫織
前世の紫織
静月
彼女は 一瞬驚いた顔をしたが
すぐに元に戻り
ふわっと微笑んだ
静月
その『ありがとう』でボクは変われたんだ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
ボクは空を仰いだ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
紫織 シオリ
沈みゆく太陽が苦笑した
『…愛する者を愛したい』
〖それは 駄目な事なのでしょうか?〗
紫織 シオリ
ボクは 海に背を向け
そのまま 拠点まで歩いて帰った
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