遅刻の君へ

私は今妊娠している

一人の女の子だ

でも予定日2週間過ぎても生まれてこない

理由は難産だった

怖かった この子が死んでしまわないか でもそんな状況に関わらずあなたすごく元気に生まれてきたわよね(⌒▽⌒)

あの頃から月日は流れてもう10年以上は経つ。本当、難産のときと似たように学校にも遅刻するんだね…

こんな幸せが毎日続けばね　そう思っていられるのも少しの間だけだった

どうやら娘は生まれつき病気を患っていたらしく今夜が峠だと言われた

あんたなんで私より先に行くんよ

生まれるのも 学校行くのも私より遅かったくせに毎回遅刻しとったくせに なんでこういう時に限ってはやく行ってしまうん？天邪鬼かお前は

それであんたはなんで笑っとんの？「そっか、それは残念。ごめんねママ親孝行何一つ出来なかったや笑」って言うけどあんたが生きてくたら 、また遅刻してくれればそれだけで私にとって親孝行みたいなものやよ。

それでママの話聞きたいとか言うから仕事上手くいって給料上げてもらった話とか、久々友達と会った話とかたくさん聞かせた

そのたびにあんた嬉しそうに笑顔で大喜びしたでしょ?死ぬんだよ？あんた。なんで笑顔で居られるの?

怖くないの？苦しくないの？辛くないの？もっとやりたいこととかなかったの？

とても複雑な気持ちだった

娘は死ぬのが怖くないんだなと思った。でも違った

娘が目いっぱいに涙をためて泣いた

私も泣いた。この子は怖くないんじゃなくて心配かけたくなくて強がっていただけだってわかった。

その後娘は死亡 遅刻しろよ。あんたも自分から遅刻したいって言ったくせに

後悔と苦しみで胸がはち切れそうな思で泣いているといつの間にか看護師さんがそばにいて私に一つの手紙を渡した。

ママへ 私死んだんだね まさか病気持ってるなんて思わなくてびっくりした…　エヘヘ 多分死ぬ前泣いたと思う。正直言うとママと分かれるのとても辛かったから。でもね別れるのが、死ぬのが辛い、悲しいって思うのは私が幸せだからなんだよ。だから私が死んでも泣かないでね。幸せになってね。それが私の願い。ママまた会おうね、天国で待ってるよ

私泣いた色んな意味でまたもや泣いた

でも泣かないがあんたの願いなら、私ちゃんとこなすから。あんた見てなさいよ？絶対に約束守ってやるから！

そうやって娘に向かって…空に向かって話す。頑張るから