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LINE1006

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LINE1006

1 - あ

♥

1

2023年08月13日

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シンノスケ

姉さん今年のお盆実家帰んの?

ネネ

帰んない

ネネ

てか帰れない笑

シンノスケ

あそう

シンノスケ

オッケ

ネネ

ちょっと待ちなよ笑

ネネ

なんでとか気になんないの?笑笑

シンノスケ

別に母さんに聞いといてって言われただけだからね

シンノスケ

どうせ旅行中とかそんなでしょ

ネネ

正解!!!

ネネ

今バリ島にいるの笑

ネネ

ケイスケさんが実家に帰ってるからその間私はバカンス中〜

シンノスケ

相手の実家行かなくてよかったの?

ネネ

だって行きたくないもん

ネネ

ケイスケさんのお母さん怖いんだよね

ネネ

すぐ色々口出ししてくるのよ

ネネ

私の母親じゃないんだから口出ししないってって感じ

ネネ

それに比べてバリ島はゆっくり一人で羽伸ばせるから楽だわ〜

シンノスケ

それは姉さんが常識ないからじゃ

ネネ

常識ないって何よ!

ネネ

別にそんなことないから!

ネネ

わかったシンノスケには金がないから僻んでるんでしょ笑

シンノスケ

はあ?

シンノスケ

そりゃ金はないけどさ

シンノスケ

子供二人育ててるんだからしょうがないでしょ

ネネ

あんたって本当甲斐性ないよね

シンノスケ

うるさいよ

ネネ

アイちゃんも昼間は働いてるんでしょ?

シンノスケ

近くのスーパーでママ友とレジのバイトしてるけど

ネネ

かわいそ〜

ネネ

結婚したのに旅行に行けないどころか

ネネ

働かされるなんてほんと不憫でならないわ

シンノスケ

そんなこと言うなよ

シンノスケ

俺たちは俺たちでなんとか楽しんで生きてるんだから

ネネ

それに合わせて子育てでしょ?

ネネ

本当はあんたと結婚してること後悔してるんじゃない笑笑

シンノスケ

うるさいうるさい

シンノスケ

とにかくお盆帰んないのね

ネネ

バリでまったりしてま〜す

シンノスケ

姉さんもちょっと相手に甘えすぎない方がいいと思うよ

シンノスケ

時間が有り余ってるなら働いたりすれば

ネネ

なんで結婚したのに働かなきゃ行けないのよ笑

ネネ

いい?男は女を楽にさせてあげるのが仕事なのよ

ネネ

いい歳して働いてる女なんて惨めでしょ笑

〜夜〜

シンノスケ

アイ

アイ

お仕事終わり?

アイ

お疲れ様〜

アイ

今日の夜ご飯はハンバーグだよ〜

アイ

しかも豆腐が入ってない牛100%!

アイ

お肉が安かったんだ〜

シンノスケ

まじか!ちょう楽しみだわ!

アイ

早く帰ってきてね〜

シンノスケ

ねえアイ

アイ

どうしたの?

シンノスケ

もしかしてアイって今幸せじゃないのか?

アイ

急にどうしたの

アイ

そんなことないよ

アイ

シンちゃんと子供二人に囲まれて今までにないくらい充実した生活を送れてるよ?

シンノスケ

そうか

シンノスケ

よかった

シンノスケ

旅行とか連れてってあげられなくてごめんな

シンノスケ

アルバイトもさせちゃってるし

アイ

本当にどうしたの!?

アイ

急にそんなこと言い出して

アイ

なんかあった?

シンノスケ

今日姉さんと久しぶりに連絡とってさ

シンノスケ

お盆実家に帰るかって話したんだけどさ

シンノスケ

俺が甲斐性なしだからアイが可哀想だって

アイ

ああお義姉さんか

アイ

シンちゃんには悪いけど私あの人苦手なんだよね…

アイ

お金持ちで楽して好きなことするのが女の幸せって感じで

アイ

それでマウントとってくるのがちょっときついんだよね

シンノスケ

姉さんって昔からプライドが高かったんだ

シンノスケ

ほら見た目だけは綺麗で男ウケがいいだろ?

シンノスケ

それを昔から自覚してきたからさ

シンノスケ

なんというか配慮が足りないっていうか人を見下す癖があるんだよ

アイ

そうなんだ

アイ

確かに初めて会った時も出身大学聞かれて鼻で笑われた記憶ある

シンノスケ

ああ言うタイプって学校の頃から常にカーストの上にいるだろ?

シンノスケ

それで社会に出る前にコンパニオンの仕事で知り合った社長と結婚しちゃったからさ

シンノスケ

色々とまだ子供なんだよ

アイ

そうなんだ

アイ

心配しないでシンちゃん

アイ

私は働くのだって元々好きだし

アイ

どこにも行かなくたって今の生活が問題なく続くなら幸せだよ

アイ

私たちには私たちの幸せがあるよ

シンノスケ

そうだよな

シンノスケ

なんか変なこと言ってごめんな

シンノスケ

ハンバーグ楽しみ!

アイ

早く帰ってきてね!

〜1ヶ月後〜

ネネ

明日あんたの家にちょっとお邪魔するわね

シンノスケ

急になんだよ

ネネ

ちょっと新しい車を買ってね

ネネ

せっかくだからあんたら家族を乗せてドライブでもしてあげようかと思って

シンノスケ

余計なお世話だよ

シンノスケ

明日俺ら家族で動物園行くんだよ

ネネ

動物園って笑

ネネ

そうだよね

ネネ

普通の人は動物見るためには動物園行かなきゃ行けないんだよね笑

シンノスケ

他にどこで見るんだよ

ネネ

そりゃもちろんサバンナでしょ

ネネ

人に飼われた動物なんて本物の動物じゃないわよ

ネネ

テレビで見るのと一緒

シンノスケ

サバンナなんて簡単に行けるわけないだろ

ネネ

そうよね

ネネ

ごめんごめん

ネネ

でも動物園って笑

ネネ

せめてサファリパークに行きなさいよ

シンノスケ

うるさいな

シンノスケ

そう言うことで明日は無理だから

ネネ

待ってよ

ネネ

あんたが一生乗れないぐらいの高級車種よ?

ネネ

自分からそんな機会を潰すなんて馬鹿じゃない?

シンノスケ

別にいいよそんなの

ネネ

しょうがないわね

ネネ

せっかく手に入った超高級ロースを持ってこうと思ってたのに

シンノスケ

超高級ロース?

ネネ

そうそう家に腐るほど余ってたからさ

ネネ

少しは恵んでやるかと思ってね

シンノスケ

ちょっと待ってね

ネネ

〜すぐ後〜

シンノスケ

アイ、緊急事態だ

アイ

どうしたの!?

アイ

体調悪くなったの?

シンノスケ

いやそんなんじゃない

シンノスケ

最高級ロースが手に入るかもしれない

アイ

嘘!

アイ

なんで!!

シンノスケ

ただそれなりの代償が必要なんだ

アイ

何?

シンノスケ

一つは明日の動物園を明後日に延期しなければならない

アイ

それならちょうどよかったわ

アイ

さっき見たんだけど明日はちょうどイルカショーのお休み日だったの

シンノスケ

そうか

シンノスケ

二つ目は

シンノスケ

一日姉さんと付き合わなきゃ行けない

アイ

ああなるほど…

アイ

私は大丈夫だけど…

シンノスケ

高級ロースのために耐えれるか?

アイ

耐えて見せよう

シンノスケ

わかった

〜少し後〜

シンノスケ

わかった

シンノスケ

明日は姉さんのために時間作るよ

ネネ

私のためじゃなくてあんたたちのためね笑

ネネ

てかただの高級ロースにつられるなんて庶民ってなんか可哀想ね笑

シンノスケ

うるさいな

〜次の日〜

ネネ

じゃあ今から向かうわね〜

シンノスケ

ごめん今日ちょっと子供の調子が良くなくてさ

シンノスケ

ドライブできないかも

ネネ

何よせっかく乗せてあげようと思ったのに!

ネネ

まあいいわ

ネネ

とりあえず向かうわね

シンノスケ

え!?

ネネ

一目だけでも見せてあげるわよ

シンノスケ

別にいいよ違う機会で

ネネ

だーめ

ネネ

私は決められた予定を変えるのは嫌いなの

ネネ

あなたの家でロースでも食べるわ

シンノスケ

俺たちにくれるんじゃないのかよ…

〜夜〜

ネネ

今日は楽しかったわ〜

ネネ

まあたまには庶民の家でゆっくりするのも悪くないわね

シンノスケ

庶民っていうな

ネネ

それでもあの家に4人で住んでるっていうのはびっくりしたけど笑

シンノスケ

実家もこんなもんだったろ

ネネ

あの頃と今の私は違うもの

ネネ

子供が大きくなる前に引っ越せば?

ネネ

目白ぐらいにさ笑

シンノスケ

そんな金ないよ

ネネ

そっか笑お金がないって本当大変ね〜

シンノスケ

ロースごちそうさまでした

ネネ

いいのよ余裕ある人間の義務だもの

ネネ

お金のない人に恵んであげるっていうのはね

シンノスケ

はいはい

ネネ

でも安い肉を食べすぎてて味覚狂ってなかった?

ネネ

高級肉の違いがちゃんとわかったかしら?笑

シンノスケ

うるさいな!

ネネ

それで

ネネ

ロースのお礼にあなたの家にあったイクラもらったわよ

シンノスケ

え?いくらなんて家にあったっけ

ネネ

あったわよ

ネネ

貧乏人が宝物を隠すように冷蔵庫の奥にひっそりとね

シンノスケ

アイが買ったのかな

シンノスケ

てか人の冷蔵庫から勝手に持ってくなよ!

ネネ

貧乏人はケチでいやね

ネネ

いいじゃない今日美味しいお肉あげたんだから

シンノスケ

いくら持ってかれたらプラマイゼロだろ!

ネネ

私最近ちょうどイクラ食べたいと思ってたところだったのよ

ネネ

最近アンチエイジングでイクラが効果的だって聞いたから

ネネ

ま、そういうことだからありがたくもらってくわね〜

シンノスケ

おい!

シンノスケ

別にいくらぐらい自分で買えばいいだろうが!

シンノスケ

金有り余ってるんだろ?

ネネ

私は今日帰ってすぐ食べたい気分なの

ネネ

帰りにどこかに寄って買うのもめんどくさいし

ネネ

大体私みたいな人がスーパーを練り歩くってなんか不相応じゃん?笑笑

ネネ

そういうのはほら

ネネ

アイちゃんみたいな人がもっと似合ってるから笑

シンノスケ

それは言い過ぎだろ

シンノスケ

謝れよ

ネネ

ごめんって笑

ネネ

カルシウム足りてる?

シンノスケ

もういいや

シンノスケ

しばらく連絡してこないでくれ

ネネ

怒んないでってば〜笑

〜次の日〜

ネネ

昨日のいくら

ネネ

美味しかったわ〜

ネネ

あれどこで買ったのかしら

ネネ

もっと送ってよ

シンノスケ

連絡してこないでくれって言ったろ

ネネ

まだ怒ってたの

ネネ

案外ねちっこいのね庶民って

シンノスケ

姉さんは何勘違いしてるよ

シンノスケ

姉さんが社長と結婚してお金が有り余ってて自由に好き勝手遊んでるのは別にいいよ

シンノスケ

だけどさ

シンノスケ

それを他の人にひきらかして見下してくるのはさ

シンノスケ

人間として美しくないと思うぜ

シンノスケ

心が卑しいんだよ

ネネ

何よ急に切れちゃって

ネネ

だっさ笑

ネネ

僻んでんじゃねーよ庶民が

ネネ

てか昨日のいくらマジ美味しかったからもっと送ってくれない?

ネネ

あれは絶品だったわ

ネネ

肌もプルプルよ

シンノスケ

昨日姉さんが持ってったやつ?

シンノスケ

あれが高級品?

シンノスケ

姉さんあれはね

ネネ

わかってるわかってる

ネネ

私ぐらいのレベルになるとねもう舌が超えてて高いものの見分けが簡単に着くのよ

ネネ

あれはとてもいいいくらに違いないわ

ネネ

舌触りが今まで食べてきたいくらとは別物だったわよ

シンノスケ

いや、アイに聞いたんだけどさ

ネネ

あんなイクラがあったなんて知らなかったわ

ネネ

しかもあんたみたいな庶民の家に

ネネ

あのまま味の違いもわからない庶民のあんたたちに食べられてたらいくらもかわそうだわ

シンノスケ

姉さん聞いて

シンノスケ

昨日姉さんが持っていったいくらはさ

ネネ

わかってるわよ

ネネ

もちろん買ってちょうだいなんてそんな物乞いはしないわよ

ネネ

あんたたちじゃないんだから

ネネ

自分で買うからいくらをどこで買ったかだけ教えて頂戴

シンノスケ

姉さん

シンノスケ

あれは本物のいくらじゃないよ

ネネ

へ?

シンノスケ

あれ、人工いくら

シンノスケ

本物じゃないよw

ネネ

は?

ネネ

そんなはずないわ

ネネ

あんなに美味しかったのに

シンノスケ

魚卵アレルギーの人でも食べられるようにって作られたスーパーの新商品なんだってよ

ネネ

そんな

ネネ

あれがフェイク…

シンノスケ

それにしても人工いくらがどんないくらよりも美味しいだなんて

シンノスケ

姉さん随分と庶民的な舌してるんだな笑

ネネ

何よ!

シンノスケ

俺でも流石に本物と偽物の幾らの違いわかるよ?ww

シンノスケ

姉さんも結局庶民育ちってことだよ

シンノスケ

恥ずかしいねえ

シンノスケ

あんなに「私は違いがわかる女よ」とか言ってたのにさw

ネネ

うるさいわね!

ネネ

私はそんなこと信じないから!

ネネ

てかいくら自体庶民的な食べ物でしょ笑

シンノスケ

はいはい

シンノスケ

強がらない強がらない

シンノスケ

てか人工いくらでも肌ってプルプルになるんだなw

シンノスケ

どういう原理?

シンノスケ

プラシーボ効果ってやつかな?w

ネネ

プラシーボって何よ

シンノスケ

ほら姉さんいくらお金だけあっても学がないと台無しだって

シンノスケ

旦那さんに捨てられる前にさ

シンノスケ

ちゃんとしなって

ネネ

くそ!

ネネ

庶民が私を見下すな!

〜後日談〜

シンノスケ

その後なんと僕が想定していたよりも早く姉さんは離婚しました

シンノスケ

理由は姉さんの金遣いが荒すぎたのがバレてしまい大喧嘩し、

シンノスケ

その後姉さんが自暴自棄になって車で逃走したところ電柱に大激突し廃車に

シンノスケ

カンカンに怒った旦那さんが離婚を申し出たとのことです

シンノスケ

現在事故の衝撃で首を痛めた姉さんは実家で母に要領してもらいながら生活しています

シンノスケ

市民の生活に戻ってしまったが、

シンノスケ

生活水準を庶民的に戻すことが耐えられず毎日ギャーギャーと騒いでいるらしいです

シンノスケ

母は久しぶりに娘が帰ってきて嬉しそうにしてますがね

この作品はいかがでしたか?

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