小雪
そうだ、、わっちは花魁やった

小雪
源之助さんは今頃何しておるのだろう、、、会いたい.....

小雪
わっちが花魁になって強くなったのは菫姉さんのお陰でもあるが、源之助さんのおかげでもあるんじゃ...

小雪
牢獄で絶望していたわっちに初めて客として励ましてくれた。
もう一度お礼を言いたい、、

小雪
12月24日....
丁度230年前わっちらが死んだ日じゃな...

小雪
仏様。
私に前世の記憶を思い出させてくれてありがとうございます。
源之助さんがわっちのこと、彼が商人でわっちが花魁だったことを忘れててもいい。わっちはあの方に強くされました。あの方がいなければわっちはあのまま牢獄で絶望しながら暮らしていました。彼が覚えていなくてももう一度お礼を言いたいです。だから、彼に会わせてください。

鯉音(小雪)は天に強く願った。
するとその時、横で、、
男
鯉音さん、元気ですか?
僕は貴女にお礼を言いに来ました。
貴女は僕の恩人です。僕に勇気をくれてありがとうございます。
こい....

男
誰だ..僕の恩人、
僕が初めて恋をした人....
お礼を言わなければならないのに、

男
(思い出せよ...!俺..!)

小雪
(どうしたんだろう?)

小雪
あの、、どうしました?
大丈夫ですか?

男
あっ、ごめんなさい。
大丈夫です

男
よく元遊郭地に訪れるんですか?

小雪
いえ、私にとってここは大切な場所なんです...

男
大切な場所...

男
何があったか聞いてもいいですか?

小雪
あまり言えることではないので...
ごめんなさい。ですが、ある人と昔
ここで約束を交わしたんです。
今日はその約束を交わした大切な日なので訪れました

小雪
ですが、その約束を交わした方は多分もう私のことすらも忘れてると思うんですよね笑彼が忘れててもいいからお礼を言いたいんです

男
そうだったんですね...
その人が覚えててくれるといいですね、、

小雪
はい...私からも何があったか聞いてもいいですか?

男
さっき妙な夢を見て大切なことを思い出してここに来たんです。
僕の恩人である方に会いたいと願っていたんですけど、何故かその方の名前を忘れてしまいまして、、、

小雪
そうなんですね、、、
いつか会えるといいですね☺️
それでは私はここで...

男
はい!ありがとうございました

それから5年後、
鯉音(小雪)は源之助さんのことも遊郭を訪れて青年と話したことも忘れることはなかった。
20歳になった彼女は江戸をテーマにしたテーマパークで花魁役として役者になった。
そして、ある日花魁道中の公演の時見覚えのある男性がいた。
小雪
あの方は...!
5年前の...!
