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樹
一
聞きたい事が沢山ある
でも踏み込み過ぎは良くない
なにを聞けばいい
どう聞けばいい
あー、くそ
頭の中がごちゃごちゃだ
あー、まずは−----
可哀想
一
樹
樹
樹
ドンピシャだ
ここは思い切って聞くか、?
一
一
一
及川の事が好きか、?
樹
一瞬、本当に一瞬
喉が“ヒュッ”ってなった
時が止まったような気がした
見抜かれた、
見抜かれたたんだ、
この男に!
どうしよう、
なんて答えるべき、?
なんて答えれば、----
一
樹
一
一
本当に、?
それで沢山騙されてきたじゃない
だからもう誰も信用しないって
決めたじゃん…
なのに、
なのに、!
どうして、、。
しかも今日初めて会った男に!
信じてみてみたい
だなんて
おかしい、
きっと疲れてるんだ
そうだ、
そうだよ
そうに違いない
じゃないとおかしい
じゃないと…、
樹
一
一
一
樹
樹
樹
樹
樹
及川の妹はそう言った
今にも消えそうな声で
そう言った
“及川の事が好きか?”
って聞いた時、
目の奥が揺らいだ
気のせい、と思ったが
そうじゃない
焦っていた
“なんて言うべきだ”と
俺の予想は間違ってなかった
でもどうすればいい、?
樹
樹
鼓動が早い
どこがダメだった、?
顔に出てた、?
もっと、
もっと
もっと
もっと!
練習しなきゃ、
負けないように、
誰にも負けないように、
お兄ちゃんなんかに負けないように
もう“出来損ない”だなんて
言わせない
樹
一
コメント
4件
最高の作品です!続き待ってます!!続き楽しみです!