コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
〜魔術騎士学園〜 教室
魔術科教師
魔術科教師
魔術科教師
ジェイダ
席を立ち、教卓の前へ来るジェイダ。
教卓には浮かせるための小さな本が置かれ、生徒たちは面白い物を見るかのようにニヤニヤしてジェイダを観察する。
ジェイダ
ジェイダは杖を振って本を浮かせようとしてみた。
_が、何も動く感覚はない。
魔術科教師
ジェイダ
もう一度、杖を振ってみる。
ジェイダ
ジェイダ
ふわふわと浮いている本から微かに風を感じ、ジェイダは顔を明るくした。
しかし、喜びも束の間。
ジェイダ
本はジェイダの意思とは逆に、彼女の額に勢いよく突進した。
ジェイダ
ジェイダ
女子生徒A
女子生徒A
魔術科教師
魔術科教師
魔術科教師
魔術科教師
ジェイダ
クスクスと含み笑いが響く。
女子生徒B
女子生徒C
ジェイダ
〜学園〜 中庭
剣術の訓練、皆が熱心に取り組んでいるようでそこら中から剣を振る音やぶつかる音が響いている。
ジェイダは相手の剣を振る音や風頼りにしてディフェンスする。
ジェイダ
ジェイダが腕を突き上げると相手の手から剣が離れて剣はカラン、と音を立てて落ちた。
男子生徒A
ジェイダ
ジェイダは男子生徒にぺこりと頭を下げ去っていった。
男子生徒A
男子生徒B
男子生徒C
ジャスティカ
ジャスティカ
男子生徒B
男子生徒A
ジャスティカ
そう言い残してジャスティカはジェイダの元へ走った。
ジャスティカ
ジェイダ
ジャスティカ
ジェイダ
ジャスティカ
ジャスティカ
ジェイダ
ジャスティカ
ジェイダ
ジェイダ
突然物凄い殺気を感じた。
ジェイダは振り向くことさえ怖かったが、なんだかこれ以上ここにいてはいない気がした。
ジェイダ
ジャスティカ
逃げるようにジェイダは訓練場から立ち去った。
ジェイダ
〜学園〜 渡り廊下
女子生徒A
女子生徒B
女子生徒B
女子生徒C
女子生徒B
男子生徒A
男子生徒C
女子生徒A
ジェイダ
【私には三つ"異端な箇所"がある。】
【一つ目は魔力が皆無だということ。】
【女性であれば誰しも魔力は持っているはず_】
【が、私には魔力が少しもなかった。】
ジェイダ
【二つ目は女性なのに剣を振っていること。】
【男は剣術、女は魔術というのは常識だ。】
【男性は身体能力が高く、女性は魔力を多く持っているからこんな風潮が生まれた。】
【魔術を使えない私はその穴を剣術で埋めるしかない。】
【気に入られないというのは承知済みだ。】
ジェイダ
ジェイダ
ジェイダ
【三つ目は真っ白な髪と赤い瞳だということ。】
【かつて世界を脅かした悪い魔族、通称悪魔が白髪赤目だったことから忌み嫌われている。】
【道行く度に軽蔑の視線を送られることはもう慣れてる。】
ジェイダ
【魔力を持たず剣術に励む白髪赤目の女_。】
【こんな異端児はすぐに拘束すべきだろうけど、私はそれを免れた。】
【心優しい学園長が私を保護してくれたから。】
【私を我が子のように育ててくれた母であり師匠であった魔女が亡くなって孤児になった私を助けてくれたのはこの学園だった。】
【学園長の恩に報いるために最大限の努力をしたい。】
【いつか魔力を発現させて、文句なしの剣術家になって】
【学園長に自慢の生徒だと思われるようになりたい。】
【きっと、"プリエ様"もそれを望んでるから_。】
数日後… 教室
ジェイダ
【今日はやけに朝から騒がしい。】
女子生徒A
女子生徒B
男子生徒A
女子生徒C
男子生徒B
ジェイダ
(そういえば私と同じプリエ様の弟子も魔術専門のエルフの男だったな。)
ジェイダ
担任
担任
担任
視界が明るすぎてジェイダにはよく見えなかったが、とんがり帽子を被った黒いウルフロングヘアーの男性が教室に入ってきた。
エルニ
エルニ
ジェイダ
ジェイダ
エルネスト・ソルシェールという名前、女性らしい言葉遣い、そして黒い髪……
ジェイダは確信した。
編入生が生き別れた弟子仲間だということ_。