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正装に身を包んだ五条は一人で賀茂家に向かっていた.

_____.

立ち止まるな.

 五条は低く呟く. みろくを守るためなら、誰も邪魔はさせない.

護衛

ここは立ち入り禁止だ。命令に従え

あ"?

誰に向かって口聞いてんだよ.

護衛

ッ_____!

___どけ、

護衛

当主様からの命令だ__!
退け、

術式反転、

護衛

な____!

 護衛は地面に押し倒され、立ち上がる気力もなくなる.  五条はそのまま歩みを止めず、家の扉へと向かう.

みろく

ゲホッ、ケホッ!

清香

みろく〜鍛錬が足りないん
じゃないの?

清香が体の上に乗ってきて、顔をバケツの水をかけてきた.

清香

ここも懐かしいわね~

清香

昔、あんたの顔を焼いたっけー?

みろく

ヒッ、

近くで大きな音がして、家が揺れた.

清香

もう来たのかしら、

薄暗い廊下を五条悟は無言で 歩いていた.その白い髪も、眼差しも、どこか鋭く冷たい.

妹か__.

五条の拳が静かに鳴る.

________

清香

お姉ちゃんばっかりズルい

妹の声は、泣き笑いのように 震えている.

清香

本来、私があの人と結婚するはずだったのに。なんで“呪力のない”あなたが選ばれるのよ

みろくは唇を噛む。

みろく

悟は___私を“選んだ”の.呪力なんて関係ない!

清香

嘘よ!

妹の怒号とともに、呪霊が部屋中に這い出した.低い唸り.冷たい空気.  夢主の視界が、白くかすんでいく.

清香

あれ?あんたには見えないんだっけ?

みろく

あ、___

清香

非呪術師だもんね?

次の瞬間.  爆ぜるような音とともに、世界が 弾けた.

___どけ.

next↪︎

みろくと五条が出逢う最初のお話.

____結婚ねぇ、

五条悟は軽く笑った.けれどその笑みの奥にあるものを、みろくは見抜けなかった.会議室の空気は、硝子のように張りつめている.呪術界上層部の決定.

「五条家と賀茂家の政略的婚姻」  家の安定と権力の均衡のため.  それが全ての理由.

嫌なら断ってもいいよ.俺、そういうの、好きじゃないし.

いつも通りの飄々とした声.でも、なぜだろう.みろくの胸にざらつくものが残った.

みろく

___断れないわ,家の立場があるもの

そう答えると、悟はほんの一瞬だけ目を伏せた.

そっか、

その一言の中に、少しだけ___ほんの少しだけ、彼の本音が滲んだような気がした.

 式の日、白無垢をまとったみろくの手に、悟の長い指が絡む.

光を透かすような彼の瞳が、静かにあなたを見つめた。

なぁ、これからさ.形だけでも“夫婦”やってみようか.

冗談のように言って笑う彼.  だけどその笑みが、なぜか痛かった。

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