ふまじめな私が真面目な恋をした。 part11
僕にはえとさんに話していない秘密がある。
それは…
なおきり
先生
なおきり
僕が病気だということ。 小さい頃から体が弱くて学校にもあまりいけていなかった。 最近症状が落ち着いたかと思ったら、また自分の体がピークに達する
病院に通う度に少しずつ大きく、重くなっていく袋が嫌で仕方がない。 深くため息をつく
でも、この病気が彼女と巡り会えたきっかけでもある。
数年前
当時僕は学校にいけるような体ではなかった。 だからいつものあさんに学校のプリント類をもって来てもらう それが当たり前の日常だった
でも、ある日のあさんが熱で寝込んでいると連絡が入った 変わりにのあさんの友達が僕のプリントを持ってきてくれる事になった のあさん以外の人と話すのは久しぶりだから少し緊張していた
「コンコンッ」と少し行き詰まったノックが僕の耳に入る。 僕はすぐに「どうぞ」と声を掛けた
えと
えと
あの行き詰まったノックとは程遠い 元気な女の子が僕の目を真っ直ぐ見つめた
なおきり
えと
彼女が持っていたキンモクセイが描いてある生地を使った手提げ袋の中には たくさんのプリントでは無く、トランプやあやとり僕の見たことのないゲーム機がたくさん入っていた。 プリントは外側の大きなポケットの中にあるファイルに少し入ってるだけだった
えと
なおきり
僕の目線はプリントより何となく手提げ袋の方に目がいく
えと
彼女がいうには、ここに来る前僕の部屋がチラリと彼女の視界に入ったらしい そして外から見た僕の元気がない顔を見てわざわざここから 家に急いで取りに行ったとのこと
えと
なおきり
僕はその時、どうして僕のために君はそこまで出来るの? と疑問を抱いた
外に出て遊んでみると君はその大人しく透き通ったような顔とは裏腹に 元気よく周りを飛び跳ねた。
えと
なおきり
外で遊ぶのは久しくぶりだから息切れが止まらない しんどい
なおきり
でもこのしんどさはいつもとは違う 自然と口角が上がる
なおきり
久しぶり口からに出る言葉… 君はこう言う
えと
なおきり
その瞬間胸がドキンッと弾む 君のその無邪気な太陽のような笑顔に 僕は落ちた
孤独の暗い生活から、明るい世界へ連れ出してくれた 君が好きになった。君の名前は?気づけばそう聞いていた
えと
君と遊んだのはこの日が最初で最後だった。 何でもお父さんの仕事の都合で少しの間だけこっちに引っ越して来ていたらしい そうのあさんが教えてくれた
高校生になり僕は生徒会に入った 二年生になった頃あの謎の仕事を引き受けることになった
なおきり
先生
先生
なおきり
夕日…初めて聞く苗字だな… そんなことを思いながら生徒会室をでた
さぼるならここだろうと何となく屋上を訪れる そしたら予想は的中 誰かが真っ直ぐ空を見上げていた
太陽の逆光で見えなかったから 足を一歩出して顔を覗き込む
なおきり
僕はその子の顔をみて思わず 時間が止まったかのように体が動かなくなった
えと
目があってすぐ君は僕にそう問いかけた
なおきり
えと
そういってもえとさんは頭にピンッときていないようだった それもそうだろうあの頃は僕も今と比べて痩せていて髪も伸びていた 遊んだのもあの日で最初で最後だったし
でも、あんなに元気だったえとさんはどこか寂しげで あの太陽のような笑顔は消えていた まるで昔の僕みたいだった
えと
次は僕がえとさんを笑顔にさせる たくさんの思いを込めて息を吸ってこういった
なおきり
コメント
7件
最高…私もなおえと大大大大好きなんです!!なのでフォロー失礼します!!!
は〜尊いよ〜✨️
や、やばい!!(*≧д≦)照れる!!