TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

LINE565

一覧ページ

「LINE565」のメインビジュアル

LINE565

1 - あ

♥

3

2023年04月26日

シェアするシェアする
報告する

サト

カエさん

サト

まさかあなたまでうちに来るんじゃないでしょうね!?

カエ

今、新幹線で向かっているところですよ

サト

ふざけるんじゃないわよ!

サト

誰がウチに来ていいって言った?

サト

今すぐあなただけ帰りなさい!

カエ

お義母さん…急にどうされたんですか?

カエ

ゴールデンウイークは里帰りしてってリクが言ってたんですよ

サト

あ~ら、そんなことあなたに言った?

サト

私は息子に孫だけ連れて帰ってと言ってたはずなんだけど

サト

誰もこんな汚嫁を連れて帰れなんて頼んでないんだけど~

カエ

ちょっと…整理が追い付かないです

カエ

何で…私だけ?

カエ

何か理由があるのですか?

サト

理由も何も普通に考えて嫌に決まってるじゃないの

サト

だってあなたは農家生まれの貧乏人でしょ?

サト

貧乏人が地元の名家であるウチの敷居を跨がないでちょうだい!

カエ

いったい何を言っているんです?

カエ

私が貧乏だといつ言いましたか?

サト

言われなくても分かるわ

サト

あなたって泥臭いしみすぼらしいもの

サト

自分で言わなくても、みすぼらしさが体から滲み出ているわ

カエ

勝手に決めつけないでください!

カエ

たしかに私の実家はおっしゃる通り農家を営んでいます

カエ

だからといって決して生活に不自由なく育てられました

サト

まったく、能無し汚嫁のくせに見栄なんか張っちゃって~

サト

そうやって私や息子のことを騙したんでしょ?

サト

ほんとに裏切られた気分だわ

カエ

ほんとに思い込みが激しすぎます!

カエ

お義母さんにも結婚前に挨拶して、私の両親も紹介したじゃないですか

カエ

何の根拠があって私が騙したというんですか?

サト

あなたの貧乏家族ぐるみで私を騙したのね!

サト

ほんとの狙いは息子の収入やウチの資産全てでしょう?

サト

ほんとに考えることまで薄汚いわね

カエ

だから!

カエ

貧乏でもないですし、現状お金に困っているわけではないんです

カエ

別に私はお金より家庭の幸せのほうを優先していますから

サト

ほんと、息子には結婚からやり直してほしいくらいです

サト

孫も貧乏嫁の遺伝子が入っちゃったくらいだから、取り替えてほしいくらいよ

カエ

なんてこと言うんですか!

カエ

お義母さん、あなたの孫でもあるんですよ!

カエ

少しは子どもの気持ちを考えてあげてください!

サト

姑である私に歯向かうとはいい度胸ね!

サト

全ての原因はあなたにあるのに悪びれもしないなんて

サト

まったく、これだから農家の貧乏嫁は嫌いなのよ

カエ

こんな言われ方はあんまりです

カエ

家族全員で団らんしようと思ってたのに

カエ

なんかもう、ここまで言われたら気持ちがついていきません

サト

じゃあ、あなただけとっとと帰りなさいよ

サト

私としては、あなたさえ来なければそれでいいの

サト

むしろ願ったり叶ったりだわね

カエ

じゃあ私は家に行かずに、ホテルに泊まります

サト

とっとと帰ればいいのに!

サト

それともなに!?

サト

家族がいないから男遊びする気なんでしょ?

カエ

はい?

カエ

何を根拠にそんなこと言ってるんですか?

サト

汚らわしい嫁ならしそうなことだわ!

サト

今日限りでリクとは離婚してもらうからね!

カエ

ちょっと待ってください!

カエ

こっちに来てしまった以上、すぐに帰れないから泊まるんです!

カエ

それに子どもに何かあった時が心配ですし

サト

そんな言い訳したってムダよ!

サト

金輪際、息子と孫には関わらないことね!

カエ

ちょっとお義母さん!

カエ

話を聞いてください!!

~翌日~

サト

やっぱり私の読みが当たったわね!

サト

昨日は街の飲み屋街をフラフラ歩いてたそうじゃないの

サト

これであなたの不貞は確定ね!

カエ

何なんですかもう!

カエ

昨日は一人だったから街に夕食を食べに来ただけです

カエ

そんなことどこで聞いたんですか!?

サト

息子があなたの姿を見たって言ってたわよ!

サト

どうせ男でも引っかけてたんでしょうね

カエ

リクが!?

カエ

私を見たなんてウソでしょ?

サト

あら、息子を疑っているの?

サト

今まで息子の妻だったのが信じられないわね

サト

まあ、今となっては息子と別れてくれて喜んでるんだけど

カエ

相変わらず自分勝手な解釈が好きですね

カエ

私はリクが息子と一緒に家に帰っているのに、

カエ

何で街にいるのか不思議に思っただけです

サト

まあ!自分のことを棚に上げて他人を疑うなんて

サト

まったく、これだからあなたのことはずっと嫌いだったのよ

サト

あなたには慰謝料を請求するしかなさそうね

カエ

ちょっと何考えているんですか!?

サト

あなたは私たち家族を裏切ったのよ!

サト

ただでさえどうしようもない嫁なのに男遊びに明け暮れているとは

サト

息子と孫のことを思うとどれだけ心が痛むか

カエ

いい加減にしてください!

カエ

あなたの言っていることは、あまりにも一方的過ぎます!

カエ

事実でもないことで、慰謝料の話をするのは無理があります

サト

なんで自分のしたことを潔く認めないの!?

サト

あなたが否定しようとももう証拠はそろっているの!

サト

あなたが拒否するなら、訴訟でも何でも起こしてやるわ!

カエ

ほんとにあなたとリクのことが信じられなくなってきました

カエ

最初から私のことを陥れるつもりだったのですね

サト

ほんとに人聞きの悪いことを言うわね!

サト

私は裏切り者の貧乏嫁を罰を与えたいだけよ

サト

自分のしたことは、お金を払って謝ることしかできないのよ

カエ

あなたにはこれ以上弁解しても無駄なようですね

サト

弁解の余地もないわ

サト

あなたにはとことん痛い目を味わってもらうんだから

サト

覚悟しなさい!

~3日後~

サト

カエさん、ちょっと聞いて!!

サト

大変なのよ!

カエ

なんですか?

カエ

もう私に用はないはずですが…

サト

孫がいなくなっちゃったのよ!

サト

家じゅう探してもどこにもいないのよ!

カエ

そりゃあそうでしょうね

カエ

子どもは私のところへ戻ってきましたから

サト

へ?

カエ

そりゃあそうでしょうよ

カエ

パパは実家に他所の女を連れ込んでいるみたいだし

カエ

ママの話をすると、ばあばに怒られるなんてことも子どもが言ってますよ

サト

ちょっと…何かの間違いでしょ

サト

息子も私も孫のことを可愛がって一緒に過ごしてたの

サト

どうせまた、あなたがいい加減なことを抜かしてるんでしょ?

カエ

うちの子、まだ小学生なんですよ!

カエ

父親と祖母に耐えかねて、自分の足で近くの交番に向かったんです

カエ

ずっと「ママに会いたいと言っていたんですよ!」

カエ

私が連絡を受けて駆け付けて、引き取ったんですから

サト

そんなこと言うはずはないでしょ!

サト

昨日まで「ばあばのことが好きと言っていたのよ!」

サト

息子ともずっと遊んでいて、仲睦ましく過ごしていたのよ

カエ

よく平気でそんな嘘がつけますね

カエ

私は嫌われても、孫のことぐらい可愛がってくれるかと思っていました

カエ

もうあなたのことは信用できませんね

サト

あなたみたいな人にどう言われようと響かないわ!

サト

でもな、私にとっては大切な孫なの!

サト

可愛がってあげるって言ってんだから、早く孫を渡しなさい!

カエ

よく考えてみてください

カエ

実の父親は子どもの目の前で不倫してるんですよ

カエ

そんなの子どものために良くないでしょ?

サト

不倫だなんて大袈裟だわね

サト

息子だってあなたより有能なお嫁さんを手に入れたのよ

サト

自分が捨てられたからって、子どもを盾にするのは良くないんじゃないの?

カエ

お話しておきますが、リクの不貞は今に始まったことじゃありません

サト

へ?

カエ

実はご存知だったんじゃないですか?

カエ

頻繁に出張とウソをついて、実家に帰ってたんですよね?

サト

ちょっと…なんのことかしら?

カエ

とぼけたってムダですよ

カエ

もう調べはついているんです

カエ

リクの不倫相手は地元の幼馴染のようですね

サト

だから、何のことかサッパリって言ってるじゃないの!

サト

いい加減にしないと名誉棄損で訴えるわよ!

カエ

そんなに強気でいられるのが不思議ですね

カエ

リクの不倫相手は地元で有名な名家の奥様ですよ?

サト

え…

サト

どうしてそんなことまで…

カエ

そのために私が興信所を雇ったんですよ

カエ

家族にウソをついていることの真相を知るためです

カエ

因みに相手のご主人にもこの事実は書面でお伝えしていますから

サト

なんてことをしてくれたの!

サト

これで金持ちになる計画がパアじゃないの!

カエ

なにを企んでいたんですか?

カエ

メイかの奥様と親密になってどうするつもりだったんですか?

サト

そんなの決まってるじゃないの!

サト

相手のご主人は莫大な資産を築いているのよ!

サト

相手のご主人には早死にしてもらって、その奥様が財産を相続する

サト

奥様と息子が結婚すれば、その資産も全部手に入るのよ!

カエ

ほんと浅はかな考えですね

カエ

不倫相手の夫を計画的に手にかけようとしてたなんて

カエ

でも、よく自白してくれましたね

サト

ちょっと何する気なの!?

サト

その人を手にかけ得ようなんて証拠はどこにもないわ!

カエ

そうですね

カエ

たしかに共謀して考えた計画は本人たちにしか分かりません

カエ

でもリクが相手のいる人と関係を持っていたことは紛れもない事実です

カエ

私にとっては離婚するための大きな証拠になりますから

サト

ほんとにあなたはウソばっかりついて!

サト

あなたのほうこそ浮気してたんじゃないの!

サト

だってリクが言ってたんですから!

カエ

じゃあリクに聞いて、不倫の証拠を見せてくださいよ!

カエ

自分たちの行いをうやむやにするために、私を騙していたんですよね?

サト

そんなの息子尾の言うことを信じるに決まってるじゃないの!

カエ

息子さんを信じるがあまり、取り返しのつかないことをしてしまい、

カエ

方々から訴訟を起こされることになったんですよ

サト

そうなの?

サト

ちょっとアンタ、どうにかしなさいよ!!

カエ

私と子どもはイチ被害者になるんですよ

カエ

身も心も傷つけられて、裏切られて、簡単に許すと思いますか?

サト

悪かったわよ!

サト

もうしないから!

サト

息子にもきつく言っておくから!

カエ

いつまでも親離れできないような人間とは、今日限りで離婚させてもらいます

カエ

異論はないでしょうか!?

サト

はい…ごめんなさい

サト

どうしたら許してくれるの?

カエ

しっかり息子さんと反省し、養育費と慰謝料をきっちり払ってください!

カエ

そして私たちの前には姿を見せないでください!

サト

そんな…

サト

少しだけでも孫に合わせてくれない?

カエ

子どもが「会いたくないと言っているのでお引き取りください」

サト

ちょっと待ってよ!

サト

私は何を生きがいに暮らしていけばいいの?

カエ

実の息子さんと一緒に、仲良く暮らしてくださいね!

サト

ちょっと!私の話を聞いてよ!

サト

カエさんってば!!

~後日談~

カエ

サトとリクは、リクの不倫相手のご主人から訴えられてしまい、

カエ

莫大な慰謝料を支払うことになってしまいました。

カエ

同時に、私への慰謝料の養育費の支払いも追い打ちをかけ

カエ

更に窮地に追い込まれてしまったようです。

カエ

自分勝手な行いと考えを改めてほしいものです。

カエ

私は金輪際関わりたくありませんが…

カエ

私は子どもと二人暮らしとなってしまいましたが、

カエ

子どもの傷ついた心を癒すために、

カエ

実家に帰って自然や農業に触れあいながら、育てていこうと思います。

この作品はいかがでしたか?

3

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚