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主
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甲斐田が初めてその店に入ったのは、四月の終わりだった
大学生活にもまだ慣れず、友人に半ば無理やり連れて来られたホストクラブ。
きらびやかな照明。
甘い香水の匂い。
慣れない空間に、甲斐田はひどく居心地の悪さを感じていた。
kid
思わず呟いた瞬間だった。
fw
突然聞こえた声に顔を上げる。
そこにいたのが、不破だった。
銀髪にメッシュの髪に整った顔立ち。
けれど何より印象的だったのは、その目だった。
営業用の笑顔を浮かべながらも、どこか人を観察しているような静かな目。
fw
kid
fw
不破は向かいに腰を下ろした。
fw
kid
fw
思わず笑ってしまう。
それが、最初だった。
普通なら一時間ほどで終わるはずだった。
だが気付けば甲斐田は、ほとんど不破と話していた。
大学のこと。
好きな映画。
子供の頃の夢。
不思議なことに話しやすかった。
不破は話術が上手い。
それもある。
けれど甲斐田は、営業だからではない気がしていた。
話を聞く時の表情が、妙に真剣だったのだ。
kid
甲斐田が言う。
fw
kid
不破は吹き出した。
fw
kid
fw
二人は笑った。
その時だった。
不破はふと気付いた。
甲斐田は笑うと、少しだけ目尻が下がることに。
その顔が妙に頭に残った。
店を出る頃には夜になっていた。
kid
甲斐田は軽く手を振る。
一度きり。
たぶんもう来ない。
そんな客を何人も見送ってきた。
本来ならそう思うはずだった。
なのに不破は、
fw
と聞いてしまった。
甲斐田は少し驚く。
kid
営業としてなら当然の言葉。
けれど不破は一瞬だけ答えに詰まった。
そして言った。
fw
甲斐田は笑った。
kid
fw
kid
曖昧な返事だった。
それなのに。
不破はその言葉だけで少し安心していた。
コメント
1件
おお、第4話読んだよ!ホストと客の出会いの話、結構グッときたわ。 不破の「プロの営業」と「それっぽくないリアクション」の境目が絶妙で、「また来る?」って聞いちゃうとことか、自然な感情の動きが伝わってきた。甲斐田の「笑うと目尻が下がる」っていう細かい描写も好き。今後の展開、めっちゃ気になる🔥