主
最近、うちんちに地下室ができた
兄貴が欲しいって言い出したんだ
理由は、家族みんな知らない
そして地下室ができてから
兄貴は土日、地下室で 過ごす。
理由は、これまた分からない。
でも、ひとつ言えることは
兄貴は何か 隠してる
とても大事なものを。
多分ね。
別に地下室を作るまでは よかったんだ。
でも、だんだん
地下室から異臭がする ようになった
掃除しようと思って地下室への 階段を降りてたら
兄貴にすごい剣幕で止められた
まるで子を守る親のようだった
それから私も地下室には近づいて いない
地下室の階段への扉はたまに開ける
異臭がどんどん酷くなってるみたい。
いつか扉から漏れ出てこないと いいけど。
そうそう、関係ないだろうけど
最近ね、
土日に外で、 マイキーさんを 見かけなくなった
そういえば、兄貴はマイキーさんと 付き合ってんだっけ
.............
え?
あ、あははは....
まさか、ね。
優希
今日は、土曜日。
部屋にいないだろう。
優希
主
扉を開ける
優希
返事がない
優希
もう少し階段を降りてから声をかける
優希
まだ聞こえないようだ
また階段を降りるが、そろそろ地下室の扉の前だ。
優希
返事が
バンッ!
優希
ドラケン
優希
ドラケン
優希
ドラケン
優希
ドラケン
優希
あの後私はきちんと漫画を 返した
あの日から私は全く地下室に 近づいてない
兄さんは
地下室にいる時間がさらに 長くなった
トイレも地下室に取り付けちゃって
お風呂も取り付けた
ご飯取りに来る以外出てこない
ぶっちゃけ心配だけど
数週間経ったらすっかり忘れてた
でも
見ちゃったんだ
優希
ふと窓から顔を出し、下を見る
マイキー
ドラケン
優希
玄関じゃない、 庭から出てきた。確実に。
優希
パッとカレンダーを見ると
優希
明日(今日)は
月曜日
つまり
優希
兄さんは、地下室からほぼ一日 出てこない
優希
マイキーさんを招き入れる時間も
マイキーさんを家族にバレずに家に 入れる(帰らせる)方法も
ないはずなんだ
優希
一番無いと思っていた
いや
思いたかった事が
現実、なのかもしれない
優希
そんなこと、すぐ忘れたかった私は、
その後すぐにベッドに潜り込み、 就寝した。
不思議と昨日のことは無かったかの ように忘れていた。
でも、
ふとした時に 思い出すもんさ
金曜日の朝
母さんに庭の草むしりを頼まれた
優希
面倒だけど、
私も草に突っ込むのは嫌だし
渋々ながらやっていた。
優希
すると
地面にハッチのようなものを見つけた
優希
気になり開けてみようと思ったが
学校に行く時間だったのでそそくさと 出ていった。
優希
帰ってくる頃には忘れてた
土曜日
ふと思い出した私はハッチへ 出向いていた
ハッチを開けると異臭が漂ってきた
優希
好奇心に負け、下へ続く階段を 降りていってしまった。
優希
ドラケン
マイキー
優希
ドラケン
優希
ドラケン
マイキー
優希
マイキー
優希
マイキー
優希
ドラケン
優希
ドラケン
優希
バタンとハッチを閉める
優希
マイキーさんは、地下室デートでいいのかと聞いた時
なんか、一瞬諦めたような顔をして
喋ってる時も悲しそうな笑顔だった
もしかして、マイキーさんは
兄貴と休日に、色んな所に
デートしに....... 行きたいんじゃ ないのかな。
.............
ハハッ。
仕事の時間かも。ね。
主
優希
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優希
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