僕の家は、生まれつき貧乏だった。
だから、学校でからかわれることが再々あった。
クラスメイトA
お前ん家貧乏なんだろ〜笑
クラスメイトB
ゲームも買ってもらえないって噂だぜ〜?笑
直樹(なおき)
……
それは、歳を重ねる毎に辛くなっていった。そして、とうとう耐えきれず母に八つ当たりしてしまった。
母(はは)
ごめんね…
母(はは)
ごめんね…
母(はは)
こんなお母さんでごめんね…
そして、僕は中学校を卒業したあとすぐに働き始めた。
直樹(なおき)
(ふぅ、仕事って思ったよりしんどいなぁ。。。)
そんな日が続きお給料日。
仕事場の先輩
はい。よく頑張ってくれたな。
直樹(なおき)
あ、ありがとうございます!
昔馬鹿にした奴らを見返したかった。もう、自分の力でゲームが買えるんだぞって…
けれど、買って帰ったものはゲームじゃなかった。
直樹(なおき)
はい!愛夢!これ着てみ!
愛夢(あん)
え?!いいの?お兄ちゃん!
愛夢(あん)
嬉しい😄❤️ありがとう♡
妹には高い服を。
愛夢(あん)
ずっと、お兄ちゃんのお下がりだったからこんな可愛い服を着てみたかったの♡
直樹(なおき)
はい…。
母(はは)
ありがとう…本当にありがとう…
母にはハンドクリームとハンカチを。
直樹(なおき)
お母さん、ずっと肌が荒れていて気になったから。少しはマシになるかなって。
そして、数年後。僕は結婚式を挙げた。
母は、僕が買ったハンドクリームとハンカチをカバンの中に大切にしまって大切そうに見つめていた。