ブルロ小説短編集

放課後

千切とは去年同クラで仲が良かったのは確かだ

でもまさか、今年もこうやって話すとは思っていなかった

話していたこの場で、一番見たくない顔が現れた

もうめちゃくちゃだ

謎の理論に、私と千切は顔を見合わせた

私が彼女のためにいじめと戦っていたのは確か

だけど、途中で彼女は私を悪役呼ばわりした

悪女側を選んでいた

それなのに掌返しして仲良くしようだなんて

色々着いていけない

すると何を思ったのか、彼女はこちらに向かって走ってきた

絶対に触れられたくないのでとりあえず走る

これに数日間でも耐えている私を

誰か褒めてくれ

なんとか撒けた

だが体力はもう残っていない

そう、このことは二年生の一部しか知らない

それは、個人的にそこまで大事にしたくなかったのと

私達だけでどうにかできると思ったから

誰かと居ても、あまり意味は無いんだろうか

毛追いかけ回されるのは懲り懲りだ

あくまでも彼女を刺激しないように

私と千切が新しく対処法について悩む中、

士道さんはどこか楽しそうにしていた

これがちょっとした波乱を生むことを、私達は知らなかった