コメント
3件
え、最高です!! まじですき
最高ですめっちゃ好きです
日本語苦手なので単刀直入に(( これめっちゃ好き
BL書くの楽しくなってしまいました
喘ぎ声初挑戦です((
謎能力、設定ありますがお気になさらず
prさん長髪だと思いながら書いてます
それでは本編…
どうぞっ!
人気の無い道を駆け回る
彼を探して
返り血で赤くなった彼が振り向く
大きな外傷はないようだが
薄い切り傷が身体中に見える
そう言って手を引く
でも、君は
そう言ったかと思うと
俺の手を引き走りだす
そう言って弟を抱き上げる
驚いた顔をして彼が振り返る
"また明日"
彼の声が頭の中で響く
俺にはない
俺の手は
血に染っているから
言いつけ通り
月の昇った真夜中
主人である男の部屋へと向かう
そう言って手招きをされた
言われた通り男の正面に座る
彼が俺を穴があくほど見つめてくる
男が少し笑ったのが見え
それから
腕を頭の上で押さえつけられる
男の顔が近づいてくる
腕を押えていない方の手が
俺の顎を持ち上げる
急に着物に手を入れられ
うっとりしたような顔をするこの男に
鳥肌が立った
声が漏れる
男から表情が消える
そう言われては何も出来ない
乾燥した指が皮膚に触れる
着物が脱がされてゆき体温が下がっていく
荒い息遣いが耳元で聞こえる
…どうして、今
彼を思い出したのだろう
目の前に甘い匂いのする液体が差し出される
少し飲むのを渋ると
無理やり口を開けられ
口内に甘い液体を流し込まれる
乾いた手がのびてくる
初めに顔
次に腰を、足を
他人の手が這う感覚
悪寒がする
身体が強ばって動かない
今まで聞いたことのない自分の声
身体中が火照る
聞きたくもない醜い声を抑えられない
先程の甘い液体だろうか
確かにあれを飲んでから身体が熱い
こんな声も出なかった
身体に覆いかぶさってきて
顔を掴まれ
目を合わせることしか出来ない
顔が近づいてくる
今晩
主人とこのまましてしまったら
彼と顔を合わせられない
そんな気がする
…それは、っ
何とか拘束を解き手刀で意識を失わせる
逃げなければ
その一心で
羽織と着物を掴んで部屋から飛び出した
広いお屋敷
逃げる場所は十分にある
しかし身体が思うように動かない
これもあの薬のせいだろうか
服が擦れる度声が出て焦って口をおさえる
力が入らず壁に肩をつけ崩れ落ちる
今日は何だか胸騒ぎがして眠れない
この屋敷は広い
家系はもう何百年と続く古い名家で
この国指折りの商家でもある
今は父母、祖父母に二番目の兄全員が居ない
ので、俺の兄に仮の当主が命じられた
俺から見ても馬鹿で図々しい兄
あいつはもう5つ上の子等が学ぶことにまで手を出している
あんな兄よりよっぽどいい
俺は初めから頭数に入っていない
俺には商いの才能はなかった
だから成人したら家を出たい
流石に想像が行き過ぎた
月は雲に隠れて見えない
布団に戻ろうと立ち上がった時
荒い息が聞こえた
目をこらすと誰かが蹲っている
影に声は届いていないらしい
少し近づく
雲が晴れて
月明かりが差した
そこには
彼が驚いたように振り返る
声をかけながら彼の正面に移動する
真っ赤な顔に荒い息
明らかに辛そうだが…
そう言って
彼の体を支えようと肩に手をのばす
そうして、彼に触れた時
彼の顔が赤く染っていく
沈黙が答えのようなものだ
よく見ると羽織に腕を通していないし
胸元がはだけている
この顔は図星だろうか
彼が少し頷く
想像しただけで怒りが湧いてくる
…怒りとともに
少し
ほんの少しだけ欲が出てくる
再び顔が赤くなる
少しの欲が
膨らんで
止めどなく溢れる
こんな風にされたのは怖かったろうに
大丈夫だろうか
そんなこと言われたら
…好きな人のこんな姿を見て
止まれる男など恐らくいない
余程感度が高くなっているのか
軽く服が擦れただけで声を出す
彼の煽り上手にも負けず
何とか俺のモノはいれないように耐え
彼のモノを中心的に触る
彼は既に何度も絶頂に達している
もう体力に余裕はないだろう
本当は一度くらいいれてやった方が楽になるのも早かっただろう
俺の欲もそうしたいと叫んでいた
しかし本人が正常な判断が出来ない状況で
そこに漬け込む様なことはしたくない
明るい部屋
綺麗な布団
障子の隙間から見える庭
状況を確認しようと
昨日のことを思い出そうとする
気味の悪い笑みと
乾いた手が身体中を這う感覚
腕をおさえつけられ
そして荒い息が聞こえて
まずい
ここで吐くのは本当にまずい
どうしたら…っ
下を見ると盥が置いてある
彼は吐き続ける俺に声をかけ
背中をさすっていてくれた
あんな風に吐く彼を見て
あんな苦しい顔をさせた兄のことを考えて
腸が煮えくり返る
ボコボコに殴ってやりたい
他の家族が帰ってくればこの地獄も終わり
あの傷薬の役目もなくなる
生き物の焼ける匂いと
血の匂いと
聞こえるはずのない断末魔が
炎の中から響いてくる
どんな物でも燃やせる
俺の才能
炎
美しくて
強くて
怖くて
要らないこの能力
部屋に戻ると
やつれた顔をして寝ている彼が目に入る
顔色が悪い
当主の部屋の中で
廊下に背を向けて兄は座っていた
兄が睨んでくるが引き下がる訳にはいかない
幾度となく聞いた兄の俺を罵る言葉
しかし今は折れている場合ではない
反論しようと声を出しかけた時
凛とした声が部屋に響いた
兄が怯えたような顔をする
絶句した兄に
大きな影が覆い被さる
父は兄の前に座って長話をする気のようだ
肩を軽く叩かれ振り返る
母がそう言って微笑んだ
誰なのだろうか、この人は
この部屋に入ってきてからずっと茶を飲んでいる
茶を飲み干したのか急に話し始めた目の前の老婆
彼のことを呼び捨てにしている
ということはこの家の身内なのだろう
それだけ言うと老婆は話すのを止め
湯呑みに茶を足してまた飲みだした
この人は一体誰なのか
その場から動けずに悶々と考えていると
暗い
後ろ手に縛られて身動きが取れない
ここはどこだろうか
俺があの人の大切なものを守らないと
あの人は奪われてばかりだ
自身の矜恃も能力も
大事にしたい人も
俺を救ってくれたあの人に報いたいのに
縄を解こうと動いていると
目隠しが外された
狂ってしまったのだろうか
軽く辺りを見回す
小屋の中は酷く荒れていて
至る所に割れた陶器などが散乱していた
彼を探しているのか
…俺は、誓ったんだ
彼を隠すと
初めは笑えたが
こんなに帰ってこないのは流石に心配になる
錆びた鉄の匂いがする
容赦ない拳が身体中に浴びせられる
違う
あの人は来てくれる
だって
蹴られて
殴られて
死の淵を彷徨う毎日
親を親なんて思えたことないし
想うことさえ許されなかった俺を
そう言って撫でてくれたあの人を
俺は信じてる
男が刀を振り上げる
刀身が月明かりを反射して
俺に向かって振り下ろされた
はずだったのに
外が明るい
もう朝になったのか
起き上がると腹部に激痛が走る
恐らく割れた陶器が刺さっていたのだろう
医者を呼んでくれたのか
何針か縫われている
ガタンっと後ろで音がした
驚いて肩を揺らす
あの夜と同じ
顔を真っ赤にして話す彼
今日は多分
俺も同じ顔をしている
色々伏線回収出来ませんでした
すみません
ご想像でお願いします
それでは謎作爆誕ということで
またねっ!