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オレは〼〼と歩き、巫山戯た海沿いの胸壁をただ一人で歩いている。聞こえる波の音はまるで号哭しているようにザアザアと騒がしかった。
〼〼は1年ほど前に息の緒を絶った。最後の〼〼の顔はとても麗らかで、切なかった。まだ逝きたくない。一緒に居たい。と何回も繰り返し落涙している〼〼を思い出す。〼〼は25で他界した。オレはその日から今のずっと独りだ。〼〼以外、誰も求めず、アイツと添い遂げるはずだった人生を1人歩く。そんな悲しい人生、誰が知りたいだろか。これは、そんなつまらない人生の話だ。
司
司
司
今の俺は世界でもまあまあ名の知れた役者(…うーむ、俳優だろうか)になった。これもすべて〼〼のお陰なのに本人はいない。先程と違い、今は波がささらいでいる。波も俺の気持ちに同情してくれるのだろうか?
司
遠くからまだ9つほどの少年が駆けつけてきた。
司
少年
司
少年
司
司
少年
司
少年
司
少年
司
プレミア、か。
〼〼と初めてあった時もサインを書いてやったな。本当にプレミアがつきそうな日が来るなんて〼〼も考えたことないだろうな。
??
??
ッ…体に電気が走るような頭痛がした。きっとアイツのことを思い出したんだろう。相当オレはアイツに依存していたんだな。
司
そう。オレは〼〼との思い出の崖に行く。あそこで命を絶とうと考えている。崖なので人も少ないだろう。自殺は早く済ませたくてな。アイツの方には行けないと思うが、アイツがいない世には興味が無い。
司
崖に着くと空は赤く染っていた。〼〼は確か薄暮が嫌いだったな。俺も嫌いになりそうだ。アイツと俺はおなじ。心映れがなくなった気がした。そろそろ終わりを迎えるとわかるのだろう。来し方行く末なんぞ知らん。俺の行く先は〼〼一筋なのだから。
今になっても名前が思い出せない。アイツは誰なんだ。俺が1番愛し、狂おしいほど愛してると感じた、あの美しい少女は。一生を遂げたい。と考え、悩み、悔やんだあの少女の名前を。思い出せない。きっと俺には思い出す権利がない。
司
??
司
少女…否、彼女…否、「えむ」の 声がした。この可愛らしい高い声はえむに違いない。えむ、えむ、俺はお前と一緒にいたかったんだ。ずっと、永遠に。
えむ
えむに手を引っ張られ、オレは崖から飛び出した。下へ続く地獄の階段、えむに会う最後の手段、ああ、えむ。待っててくれ。
グチャ