テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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怪獣零号

第3話 - 3話

1,028

2024年05月15日

#怪獣八号

#怪獣八号夢

あ

シュゥウー…

市川レノ

…ああ、え…？

カフカ？

え？

日比野カレン

は？

シーン…

｢｢｢エェエエエッ！？｣｣｣

市川レノ

ううわぁぁあっっ！

日比野カレン

か、怪獣がいるッ！！

カフカ？

は！？は！？

カフカ？

俺の事指さして言ってんの！？！？

日比野カレン

喋ってるぅ！！！！

カフカ？

いやお前だろ怪獣は！！

市川レノ

うぉぉおおあおおおっ！？

カフカ？

市川、俺だよ俺！！

カフカ？

ドン引きやめて！？

日比野カレン

なんなのこの体！？！

日比野カレン

これじゃまるで怪獣…

スタスタ…

カフカ？

あ…

日比野カレン

お、おじいちゃ…

おじいちゃん

……

ピッ

プルルル…

市川レノ

通報…

日比野カレン

こ、殺されるッ…！

市川レノ

逃げますよ先輩！！

カフカ？

エエエェェ！！？

ウゥウウーーー…

｢横浜市に怪獣が発生しました。繰り返します…｣

おじいちゃん

ｧ…ｱｱ……

市川レノ

そ、そうだ、誤解を解かないと！

市川レノ

先輩、笑顔！！

カフカ？

え、笑顔？！笑顔な…！

カフカ？

ン〜フフフ〜

ニチャァ……

市川レノ

あ、これ絶対ダメなやつだ…

おじいちゃん

ﾋｭｯ…

バタン…

市川レノ

やっばい！！

カフカ？

ああっ、おじいさん、大丈夫か！？

バキバキィッ…

カフカ？

え。

ブワッ！

パリーンッ！ドゴォッ…

カフカ？

ウェエエエッ！！？

市川レノ

ええーーッ！？！

日比野カレン

…

カフカ？

おぉお、俺がやったの！？

カフカ？

これじゃマジで怪獣じゃん！！

｢なんだ、爆発か…？｣

｢大丈夫か…？｣

カフカ？

！！

｢ええあれ、怪獣…！？｣

日比野カレン

今どんな見た目してんのか考えろよ！

市川レノ

もう防衛隊が来ちゃいます、逃げましょう！

カフカ？

あああ、このままじゃ病院に迷惑かけちまうしなっ…！

カフカ？

窓から行こう！

ミシィッ！

バキバキッ！

ズシャァアッ…！

カフカ？

ああ〜〜………

日比野カレン

なにやってんの、早く行くよ！！

カフカ？

どうなってんだこの体ァァ！！

キャー！！

｢先生を呼んで！！｣

市川レノ

逃げますよ！

日比野カレン

うん！

タッ！

カフカ？

お、おい、待てよ！

ダッ！

ダッダッダッ…

市川レノ

はぁ、はぁ…

市川レノ

あの、念の為確認しますけど、本当に先輩たちたちなんですよね！？

日比野カレン

アタシはそうだけどあれがカフカかどうかは分かんない！！

カフカ？

自分でもわかんなくなって来たー！！

ニョロニョロ…

市川レノ

うわぁぁ！？

日比野カレン

うわキッショ！！

市川レノ

なんすかそれ、何モード！？

カフカ？

むしろ俺が知りたいぃ！！

ニョキッ

グヮシッ！！

カァ…カァ…

カフカ？

うわぁぁ〜！

日比野カレン

キショッ！！

カフカ？

見て市川、俺生きたまま鳥食ってる〜！！

市川レノ

うぉおっ、キンッモ！！

市川レノ

めっちゃきんもいっす先輩！！

ドゥルッ…

カフカ？

あっ、戻った。

市川レノ

戻り方もキモッ！

日比野カレン

市川くん、アタシ今どうなってんの！？

市川レノ

え、えっと…

市川レノ

先輩と似たような感じだけど、カレンさんはなんというか…

市川レノ

女型って感じです！！

日比野カレン

は！？女型ッ！？

市川レノ

でもむっちゃイカついっす！！

日比野カレン

最悪なんだけど！！

カフカ？

2人とも、大変だ！！

日比野カレン

今度は何！？

カフカ？

…

カフカ？

すっげーおしっこしたい。

市川レノ

今ァ！？！

市川レノ

我慢してください！！

カフカ？

いやぁ、この体する気だ！

カフカ？

俺にはどうにも出来んっ…！！

カフカ？

やだやだ！人として大人として、ここでおしっこしたくない〜！

日比野カレン

いやもう人じゃないから！！

市川レノ

けど一体どこから！？

市川レノ

それらしきものは無いけど…！

カフカ？

んんんんんん！

チョロチョロ…

｢｢｢うぉわぁぁあっ！？｣｣｣

ズザァァッ！

市川レノ

先輩！？

カフカ？

もう…

カフカ？

お嫁に行けない、ここで死ぬ〜〜！！

日比野カレン

いやそれアタシのセリフだから！？

市川レノ

行きますよッ！

ググググッ…

市川レノ

おんもッ…！！

カフカ？

けどさぁ、市川…

カフカ？

俺、これからどうなっちゃうのかな…

カフカ？

防衛隊員なれそう？

市川レノ

ムリムリムリムリムリ！

市川レノ

どう見ても討伐される側！即殺処分っす！！

カフカ？

だよなぁぁっ！？

カフカ？

あ、そしたら…もう俺が隊員になることって…

日比野カレン

…

カフカ？

…

市川レノ

あ。

市川レノ

先輩！

カフカ？

んお？

市川レノ

規制線です。この中に入ってしまえば後は無人です。

ピタッ…

日比野カレン

……！

カフカ？

！！

市川レノ

2人とも？

カフカ？

シッ、なにか来る…！

市川レノ

隊員！？

日比野カレン

いや…

日比野カレン

地下からだ…

カフカ？

これは…

ドゴーンッ…！！

カフカ？

俺たちを襲ったのと同種だな。

市川レノ

そんなことが分かるんですか…

市川レノ

けど、これで先輩達に割かれる隊員の数が減る。

市川レノ

身を隠すチャンスです。

カフカ？

…

市川レノ

幸い、先輩たちの件で住民の避難は既に進んでいます。

市川レノ

被害者が居ないことを祈りましょう。

タッタッタッ…

日比野カレン

…

カフカ？

…

｢お願い、お願い…｣

ガパァ…

｢いやぁぁぁあ！！｣

｢お願い…お願い…！｣

｢おねがい…｣

ドッ

ゴォォォオッ！！

ゴゴゴゴゴ…

シュゥゥー…パラパラ…

カフカ

……

カフカ

す、すっげー威力ッ…！

市川レノ

やば…

日比野カレン

アタシたちなんで隠れて見てんの…

女の子

うわぁぁ〜ん！

カフカ

す、すぐ居なくなるから泣かないで！

タッ！

市川レノ

先輩！

日比野カレン

お母さん先に助けよう。

女の子

いやぁぁあ！！

日比野カレン

！？

日比野カレン

え、ちょ、泣かないで…ごめん…

女の子

ママのこといじめないでぇっ…！

日比野カレン

…！

日比野カレン

だ、大丈夫だよ…いじめないから。

日比野カレン

ママも君も、絶対に大丈夫。

日比野カレン

だから泣くな。

女の子

う、ひっく…

市川レノ

これどかしましょう。

ググッ…

ドシャァ…

女の子

ママっ！ママっ！

市川レノ

気絶してるだけだ、大丈夫。

女の子

ほんとに…？

市川レノ

ああ。

グォォ…

市川レノ

！

ズシン…

カフカ

市川、カレンと2人を頼む。

市川レノ

どうするんです！？

カフカ

…

グッ…

カフカ

ちょっと…

カフカ

本気で殴ってみる。

バチバチッ…！

市川レノ

はっ！

市川レノ

離れよう！

日比野カレン

2人とも、アタシの後ろに隠れろ！

市川レノ

え、カレンさん、盾になるつもりですか…！？

日比野カレン

アタシは大丈夫だ！

日比野カレン

だから早く！

市川レノ

…後悔しても知りませんよ！

市川レノ

こっちにおいで！

女の子

う、うん…！

バチバチバチッ！

カフカ

1…2のぉ…！

ザッ！

｢さぁぁんッ！！！｣

ドッ！

ブワッ…

パァンッ！

ドチャッ！ベチャッ…！

カフカ

あ……

ポタ…ポタ…

サァァァー…

市川レノ

こ、これは…

市川レノ

絶対人に向けちゃダメなやつですね…

市川レノ

先輩…

カフカ

…もう大丈夫だ。

カフカ

お母さんを病院に…

女の子

ひっ…！

日比野カレン

あ…

カフカ

…

ザッ…ザッ…

カフカ

…いいかい？

カフカ

すぐに防衛隊が来てくれる。

日比野カレン

…アタシ達はもう居なくなるから、安心しろ。

女の子

…

コツコツ…

カフカ

これからどーなんのかな俺ら…

日比野カレン

隊員に追われる人生とか無理…

カフカ

いやもう人じゃねーから人生じゃないだろ…

日比野カレン

獣生…？獣生なの…？

女の子

か…

女の子

怪獣さんたち…

カフカ

んお？

日比野カレン

ん…？

女の子

…ありがとう。

カフカ

！

日比野カレン

！

市川レノ

2人とも！今救護を呼びました。

市川レノ

人が来る前に行きましょう！

市川レノ

…先輩？

カフカ

市川。

カフカ

俺やっぱ諦めない。

パラパラ…

日比野カフカ

アイツの隣に行かなきゃなんねぇ。

日比野カレン

…

ザワザワ…

｢病室の患者だ…！｣

｢大丈夫ですか…！？｣

市川レノ

え、ええ…なんとか…

日比野カレン

…

｢アタシ達は怪獣に驚いて避難したことにしておいた。｣

｢色々考えたいことがありすぎたが、その日は疲れ果てて爆睡した。｣

｢怪獣八号。防衛隊がコードネームをつけた、八体目の個体となりました。｣

｢八号は依然として姿をくらませており…｣

徳田まさひで

まだ見つかんねーのかよこいつ〜。

三池

んな。

吉村

もうどっかで死んでんじゃねー？

市川レノ

…はざーす。

日比野カレン

はざす…

徳田まさひで

おはよーう2人とも。

｢すっかり大事になってしまった。｣

｢あれから3ヶ月、アタシとカフカは未討伐事件の怪獣として防衛隊に追われる身となってしまった。｣

｢そしてアタシは…レーダーに反応したのにも関わらず目撃者や証言者が少なすぎるがために情報不足として、｣

｢《怪獣零号》と名付けられた。｣

溝口

あそうだ、市川、カレン。

溝口

お前らとカフカに、これ届いてるぞ。

溝口

アイツ早番で現場入りしてるから持ってってやれ。

市川レノ

あ、はい…

徳田まさひで

おおっ、もうそんな季節か〜！

市川レノ

…？

吉村

以前は、毎年カフカさんが受験してたからな〜。

三池

恒例行事！

徳田まさひで

その後の残念会もな…

市川レノ

あ、そういやカレンさん、受けるの初めてっすよね…？

日比野カレン

うん…受かってるかな。

徳田まさひで

カレンちゃん絶対受かってるって！

吉村

逆になんで今まで受けなかったんだ？

日比野カレン

興味なかったんで…

日比野カレン

でも、今年がカフカの最後のチャンスだし、なんとなくアタシも受けてみよって思って。

三池

早く結果見ようぜ！

ビリッ…

カサッ

市川レノ

…！

吉村

おっ、やったじゃ〜ん！

三池

さっすがー！

市川レノ

っす…！

日比野カレン

お…

日比野カレン

アタシも一次審査通過しました。

三池

おお〜！

吉村

良かったな2人とも！

徳田まさひで

あー…カフカには俺が持っていこうか？

市川レノ

いえ、大丈夫です、俺が持っていきます。

タッタッタッ…

カサッ…

日比野カレン

アタシにも見せて。

市川レノ

はっ…！

日比野カレン

お…！

日比野カレン

早く行くぞ！

市川レノ

うすっ！！

タッタッタッ！

怪獣零号

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