桃赤

“さくら”

木に実り始めたピンクのつぼみ。

ずっときれいだと、一年中見たいと思った花。

君と会ったのは2年前の春。

桜が満開の日だった

新品の制服。

反対側の校舎に君の姿が見えた。

授業中なのに、紙に何か書いて俺に見せてくれる。

先生))おい、犬山！2年入ってそうそうなににやにやしてんだよ、！w

さとみくんの方を見るとニヤニヤと笑っている。

次、会ったのはその1週間後

それから、さとみくんは毎日花壇に来てくれるようになった。

毎日が楽しくて、時間は水のように流れていった。

出会って一年。

俺はこの日君に恋をしてると知った。

初めて見た私服。

二人の言葉が重なる。

意味のわからない言葉だって、

一緒にいるだけで楽しく感じられた。

そんな、恋してる俺も、残り２ヶ月で卒業という日まできていた。

実際の所、はやく好きって伝えて。

でも、こんな、ずっと言えないのは

その三文字が怖くて、

卒業式１ヶ月前。

君が俺の横にいると、

大好きな、桜より目がみとれてて。

今年の桜が咲くのがまだ、遠くなって欲しいと思ってしまう。

そう言う君の笑顔が愛しくみえて。

卒業証書授与

先生))犬山 赤さん。

次の瞬間には腕の中にいて、

桜は出会いと別れを告げるために咲く花。

別れなんて飛ばしちゃうくらい綺麗な花だから

誰も桜の木の下で苦しそうに一人で泣いちゃいけない。

だから、二人で

桜は別れじゃない。

はじまりの合図なだけ、

なんか、卒業シーズンだからいいかなぁって思ったんだけど、意味わかんなくなっちゃった。

あと二人だって、！((300人まで…