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1 - ep-1 クローバーな二人

♥

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2022年02月20日

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幼稚園のころ

誰も相手をしてくれなかった

人と喋るのが苦手だったから。

よくみんなが幼稚園の帰りに公園で 遊んでいるのを眺めるのが

幼ながら日課だった。

そんなある日

紫耀

ねぇ!

いつも座っているベンチに よく見る男の子が座っていた。

私は目を見開いて驚いた

みんなからいつも名前を 呼ばれているから

名前は知ってる

○○

…何?

紫耀

四つ葉のクローバー探さない?

○○

…へ?

それが彼との初めての会話だった。

紫耀

へ?じゃなくて!
探そぉよ!いっしょに!

○○

いっしょに?

紫耀

ほら!みんなのところ行こ!

○○

…みんなのところに?

○○

わ、私が?

紫耀

もぉ!何してるの!早く!

その子は私の手をとった

あまりに突然のことで 私は思うように喋れなかった

でも、

私をみんなのところへ 連れて行くために繋がれた その手から

大きなぬくもりを感じた

それは鮮明に憶えてる

私はみんなが集まっている ところに入れてもらった

紫耀

ほら!探そっ!

○○

う、うん…

思ったより四つ葉のクローバーは 見つからなくて

みんなが苦戦していた

私は光るものを見た気がして

その方に手を伸ばした

そこには四つ葉のクローバーが 生えていた

○○

あ、見つけた!

△△

スゴい!!

△△

私も見つけたいぃー

○○

…いっしょに探す?

△△

え、いいの?!

△△

いっしょに探す!!!

いっしょに探した子は△△と言った

△△

今日は楽しかった!!

△△

また遊ぼーね〇〇ちゃん(^ ^*)/

○○

うん!

△△

ばいばーい!

紫耀

〇〇ちゃん…帰る方向こっち?

○○

うん

紫耀

じゃあ、もう少し遊ぼ!

○○

やった!

紫耀

〇〇ちゃん、なんでみんなと話さなかったの?

○○

……

紫耀

言いたくないなら言わなくていいけどね…

○○

…ありがとう

紫耀

〇〇ちゃん!
四つ葉のクローバー、これあげる!

○○

、!いいの?

紫耀

今日遊んでくれた、お礼?

○○

笑、私のもあげる!

○○

交換!

紫耀

ありがとぉ!

家に帰るのが辛くなかったのは 久しぶりだった

薄暗い部屋を

見えてないふりをして

自分の部屋へと向かった

私は紫耀と交換した 四つ葉のクローバーを しおりにして

大切に保管した。

△△

おーい、〇〇ー

いつもの公園で △△が待っている

そして、紫耀も

紫耀

遅いぞー笑

○○

ごめんごめん:^)

桜の花びらが散るこの春

高校生になった

紫耀

じゃあ、行くか!

そして私は

笑顔を見せる紫耀に

片想いをしていた。

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