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優雅(10)

お、お邪魔します……

榎戸(17)

はいよ〜、じゃあついてきてね〜

俺は言われた通り榎戸について行った

そしてとある部屋の前を通った時

ガシャン!!

何かが割れる音がした

優雅(10)

…っ?!

榎戸(17)

あー、またか…

優雅(10)

誰かいるの…?

榎戸(17)

まあね

優雅(10)

…誰がいるの?

俺は恐る恐る榎戸に聞いた

榎戸(17)

巫家の子だよ
詳しくは言えない

優雅(10)

…巫家…昔交流したことあるな…

榎戸(17)

まぁ、巫家も御三家だからね〜

優雅(10)

でもどうして巫家の人が?

榎戸(17)

だから詳しくは秘密!

優雅(10)

その頃部屋の中では…

ガシャン!!

十誇(13)

はっはっ…

十誇(13)

また、幻聴……

十誇(13)

もうヤダ…死にたい…消えたい……

十誇(13)

…そう言えばそろそろ薬飲む時間…あれ?

十誇(13)

人がいる…榎戸と…修羅着家の…

十誇(13)

誰…だっけ……

十誇(13)

…また忘れてる

十誇(13)

榎戸(17)

それで、何があったの?
話してごらん?

優雅(10)

え、えと…

榎戸(17)

ゆっくりでいいから

優雅(10)

…うん

優雅(10)

ちょうど今から三年前、俺…能力が発現したんだ

優雅(10)

俺は7歳になっても能力が出なかったから発現したのは少しほっとした…

優雅(10)

でも…

俺は今までにあったことを全て説明した

アスカのこと、聖葵のこと、父親のこと

一通り話終えると榎戸はニコッと微笑み俺の頭を撫でた

榎戸(17)

話してくれてありがとう

そう言うと榎戸は立ち上がった

榎戸(17)

少し待っててね

優雅(10)

…うん

数分経つと榎戸は戻ってきた

榎戸(17)

君はこれからどうしたい?

優雅(10)

えーと…

榎戸(17)

ここにいてもいいし
自分の家に戻ってもいい

優雅(10)

…俺、戻ります

榎戸(17)

…ほんとに?

優雅(10)

アスカが心配だから

榎戸(17)

そっか

優雅(10)

俺ないなくなってアスカが何かされたら嫌だもん
俺が我慢すれば…

榎戸(17)

我慢する必要はないよ

榎戸(17)

交渉したから

優雅(10)

え?

榎戸(17)

えっとね〜

数分前

プルルルル、プルルルル

父親

『はい、修羅着でs…』

榎戸(17)

お久しぶりです親父さん
式神 榎戸です、ちょと…

榎戸(17)

ヨロシイデスカ…?

榎戸は低めのトーンでそう話す

父親

『…なんだ?』

榎戸(17)

優雅くんのことですが、彼…
ほんとに死んでます?

父親

『あぁ…あいつは3年前…
じ、事故で…っ!』

父親

『思い出すだけでも悲しい…
俺の大切な…子だったのに…!』

父親はそう演技をして答えた

その話にイラッときたのか榎戸は1度ケータイを顔から離すと舌打ちをした

榎戸(17)

本当に、死んでるんですね?

父親

『な、なんなんだお前はさっきから…!』

榎戸(17)

先程、倒れている優雅くんを見つけまして

父親

『…!(そういえば死体を片ずけるのを忘れてた…!)』

榎戸(17)

僕が声をかけると優雅くん反応してくれましたよ
生きてますよね、彼

父親

『い、生きてるなんて…そんなはず…』

父親

『聖葵が…殺したはずじゃ…』

榎戸(17)

聖葵は自分の家族を傷つけるような人ではない
どうせあなたが命令したんでしょ?

榎戸(17)

…あなたはとことんクズですね

榎戸(17)

次期当主様…聖葵を使って自分の子を殺そうとするなんて

父親

『っ…』

榎戸(17)

…今、アスカちゃんはあなたの家にいますか?

榎戸(17)

いるならきっと優雅くんは家に帰りたいと言うでしょう

榎戸(17)

もし帰ってきたら今までのような扱いはしないこと

榎戸(17)

ご飯もちゃんと与えて、ちゃんとした部屋に住まわせて、外にも行けて
普通の子供のように接してあげてください

父親

『そんなこと…なぜお前が決めr…』

榎戸(17)

もしそうしないのなら…

榎戸(17)

あなた達修羅着家との交流や取引はもう二度としません

榎戸(17)

そして…”俺”があなたの人生をめちゃくちゃにしてあげますよ

榎戸(17)

巫家の親御さんのように…ね?

父親

『…分かった』

優雅(10)

じゃあ俺は家に戻っても何もされないってこと…?

榎戸(17)

まぁそうだね

優雅(10)

偽りの家族愛…か…ボソッ

榎戸(17)

…優雅

榎戸(17)

聖葵のこと、あんまり恨まないでね

優雅(10)

…?

数日後

アスカ(9)

優兄ー!!!

優雅(10)

アスカ…!

アスカは俺の方に走ってくるとガバッと抱きついた

アスカ(9)

優兄1週間ぶりー!!

優雅(10)

そうだね…
アスカ、何もされてない?

アスカ(9)

されてないよー!!

優雅(10)

そっか…
あれ?アスカ新しい服買ったの…?

アスカ(9)

違うよ、聖兄がね、作ってくれたの
四次元空間…?がある服で成長とともにサイズも大きくなるんだって!

優雅(10)

…そう…なんだ

アスカ(9)

優兄にも作ってたよ!
確か優兄のは能力を使っても魔力が殆ど減らなくなるやつだって!

優雅(10)

…そっか…

アスカ(9)

…えと、寒いしさ、家の中はいろ!

優雅(10)

うん

アスカが俺から離れると門の近くに聖葵がたっているのを見てた

とてもほっとした顔でうっすら笑みを浮かべていた

優雅(10)

聖葵(17)

優雅(10)

アスカ、早く入ろう

アスカ(9)

うん…
せ、聖兄も行こー!

聖葵(17)

おう…

数時間後

聖葵自室

アスカ(9)

聖兄ー!

聖葵(17)

ん?どうした?
何かあったか?

アスカ(9)

夕飯一緒に食べよー!

聖葵(17)

え、優雅と食べなくていいのか?

アスカ(9)

色々話したいことあるから…

聖葵(17)

なるほど…
話ってなんだ?

アスカ(9)

優兄まだ聖兄に怒ってるなって…

聖葵(17)

あー…まぁそりゃそうだろう
あんなことしたら

聖葵(17)

いくらお父様の命令とはいえ酷いことをしたと思ってるよ

聖葵(17)

でもほんと…生きててよかった……

アスカ(9)

うん、そうだね…!

優雅(10)

アスカー?

アスカ(9)

あ!優兄!

優雅(10)

なんでこいつの部屋に…
お母様が呼んでたよ

アスカ(9)

んえ?なんかあったの?

優雅(10)

この間やってた裁縫の続きをやらないかって

アスカ(9)

あー、この間のか〜
ご飯ももう食べ終わったし食器片したら行くよー!

聖葵(17)

は、早くないか…?!
五分くらい前に食べ始めたばかりなのに…

アスカの足元を見るとかなりの大きさの皿が置いてあり どうやらそれをすぐに平らげたようだ

それに比べて聖葵は5分の1くらいの量しか食べ終わっていなかった

優雅(10)

こいつは昔から大食いだろ…
お前はまたそばか…

聖葵(17)

…え

聖葵は驚いたように俺を見るがすぐに俺の言葉に反応した

聖葵(17)

そ、そういえばそうだったな…
まぁ、蕎麦は好物だし…

アスカ(9)

じゃー、私もう行くね〜

アスカ(9)

あ、あと優兄!
聖兄明日から冬休みが終わってまた寮生活が始まるから
今日中に沢山話しときなよ〜
じゃあね!

アスカはそう言うと皿を持って部屋から出ていった トタトタと軽い足音を鳴らしながら

聖葵(17)

…な、なぁ優雅

優雅(10)

言っとくけど俺はお前と仲良くなるつもりはないよ
話すのはアスカと母さんの前でだけ

聖葵(17)

わかった…ただ、一つだけいいか?

俺は仕方なく聖葵の話に耳を傾けることにした

聖葵(17)

これ…いるか?

聖葵はそう言いながら俺に黒い布を差し出してきた 俺はそれを受け取り布を広げた

優雅(10)

パーカー…?

聖葵(17)

魔力を込めて作ったんだよ…
優雅の能力は扱いが難しいし
きっと魔力の消費も激しいと思うから…

聖葵(17)

これ着れば魔力は強くなるし増える
だからきっと能力が使いやすくなると思うんだ

聖葵(17)

サイズも成長に合わせて大きくなるようにしてるからずっと使えると思う

優雅(10)

これを俺に?

聖葵(17)

…うん

優雅(10)

(アスカが言ってたヤツか…)

優雅(10)

分かった
とりあえず貰っとく

正直貰いたくなかったが作ってくれた本人の目の前で捨てるのはさすがに気が引けたのでどうせ腕は通さないが とりあえず貰っておくことにした

優雅(10)

じゃあ、俺もう部屋に戻るから

部屋に戻る途中、何度も頭の中で引っかかっていたことについて考えていた

榎戸さんの「聖葵のこと、あんまり恨まないでね」という台詞に

それに聖葵が昔のように優しく接してくれていることに…

修羅着 優雅

っ…!

修羅着 優雅

(そうだ…俺今任務中…
また気絶してたのか…)

修羅着 優雅

(でも数秒…いや、数秒でも…危ねぇよな…)

ノエル・テイラトー

そんなにボーっとしてていいの?

修羅着 優雅

…!

目には見えないがノエルは空気で細かい刃物を作っていて それを優雅に向けて投げていたのだ

修羅着 優雅

(やば…当たる…!)

優雅は直ぐに察し逃げられないことを認識すると受け身の体制に入った

修羅着 優雅

…?

なかなか攻撃が自分に当たらないことを疑問に思い優雅は目を開けた

蜩 聖葵

はぁ…はぁ……

蜩 聖葵

良かった…間に合った……

見ると目の前には優雅を庇うようにして壁に手をかけて優雅の前に壁を作るようにしてたっている聖葵の姿があった

修羅着 優雅

なっ…お、お前…!

蜩 聖葵

はぁ…榎戸からな…
応援に来て欲しいって…連絡が来てね

ボタボタボダ…

床に何かが垂れる音がして優雅は床を見た

修羅着 優雅

あ…

見るとそれは真っ赤な血だった

その血は聖葵から垂れていて 優雅の代わりにノエルの攻撃を受けたようだった

修羅着 優雅

おま…血が…

蜩 聖葵

すまんな…
能力を使う時間が無くて…

修羅着 優雅

だ、大丈夫なのかよ…

蜩 聖葵

上級なめんなよ…

蜩 聖葵

優雅

蜩 聖葵

今までごめん…

修羅着 優雅

…!

蜩 聖葵

お父様には逆らえなくて…
本当はお前のこと、大好きだから

修羅着 優雅

…逆らえないって…なんだよ…

蜩 聖葵

修羅着家はね、昔呪いを操る能力を持ったグリムに呪いをかけられたんだ

蜩 聖葵

その呪いは今でも続いていてたまにその呪いにかかった子が生まれるらしい…

蜩 聖葵

それが俺だよ
呪いの内容は

蜩 聖葵

当主に逆らうと死ぬ

蜩 聖葵

逆らってもバレなければいいからそこまで重いものじゃないがな

修羅着 優雅

んだよそれ…

蜩 聖葵

これが呪いの証拠さ

聖葵は首元を優雅に見せた

そこには黒い模様が刻まれていた

修羅着 優雅

首元をいつも隠してた理由…それか

蜩 聖葵

まあな…

蜩 聖葵

さぁ、優雅
一緒にあのグリムを倒そうじゃないか

修羅着 優雅

怪我は?

蜩 聖葵

だから上級舐めんなって…
ほら立て、十誇たちが来る前に終わらせるぞ

修羅着 優雅

おう…そうだな…

修羅着 優雅

”兄さん”

グリム・リーパー

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把握です。 いやー、和解してよかった… えと…あれ…?←記憶力鶏並み

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