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痛いのはもう嫌だ
gkty. gktu
ガク
刀也
3
2
1
家に帰っても、刀也はずっと ぬいぐるみをぎゅっと抱えたまま
新しいお洋服の入った紙袋を大事そうに見つめていた。
リビングに戻ったがっくんは、 そんな刀也をそっと見守る。
でも、刀也は部屋の隅で小さくなっていて、 買った服を広げたりもしない。
おそるおそる、お洋服の袋を膝の上で抱えたまま、 ちらちらとリビングを見ていた。
ガク
がっくんが明るく声をかけると、
刀也ははっとした顔で見上げる。
刀也
まるで信じられないものを見たみたいに 不思議そうな目でがっくんを見る刀也。
がっくんはにっこり笑って
ガク
ガク
その言葉に刀也は急に 涙をぽろぽろ こぼし はじめて、
刀也
声が震えながら聞き返す。
少し間を置いてから、ぽつぽつと 今まで言えなかった気持ちもこぼれる。
刀也
刀也
刀也
刀也
刀也
刀也
必死に言葉を繋いで苦しそうで、 でもどこか希望がにじむような小さな声だった。
がっくんはぎゅっと刀也を抱きしめて
ガク
ガク
刀也
がっくんの腕の中で いっぱい涙を流しながら、
刀也
刀也
胸の中の思いをやっと言葉にする。
がっくんは、
ガク
優しく撫でながら、苦しさを隠さず素直に謝る。
ガク
と心から伝える。
すると刀也は泣き笑いしながら
刀也
と絞り出すように答えた
がっくんもぎゅうっと刀也を抱きしめ
ガク
と、耳元でそっと囁いた。
がっくんは、刀也の小さなお腹から聞こえる ぐぅぅ〜…という正直な音に気づき はっとする
もしかして、何日もまともに ご飯食べてなかったんじゃないか?
心配になって、
ガク
と尋ねると、
刀也は大きな瞳をきらきら輝かせて、
刀也
刀也
刀也
と声を弾ませながら一生懸命伝えてくる。
がっくんはその純粋なリクエストに 心から嬉しくなって、
ガク
と頼もしく宣言。
刀也は驚いて
刀也
刀也
と、頬をほんのり赤くしながら わくわく顔で弾んでいる
ガク
刀也
刀也は純粋無垢な笑顔で 喜んだ。
キッチンで準備を始めるがっくん。
横目でにこにことはしゃぐ刀也を見て 思わず ふふっと笑みがこぼれる。
ガク
とか ぶつぶつ呟きながら 切ったり炒めたりするがっくん。
台所にはいい匂いが広がり、 刀也はその様子をソファの上から わくわくしながら見守っている。
ときどき、
刀也
とか
刀也
と興味津々に聞いたり、
ぬいぐるみを抱えながら背伸びして 静かに様子を見に来たりして がっくんをほっこりさせる。
やがて、 からあげが 揚がった音や、 カレーのスパイスの香り、 ふわふわの卵のオムライスや じゅわっと肉が詰まるハンバーグ。
夢みたいな 「ごちそう」がテーブルに並ぶと、 刀也は信じられないという顔で、
刀也
って嬉しそうに呟く。
がっくんは、
ガク
と笑いながら
ガク
と優しく声を掛けた。
テーブルの上に並ぶごちそうをみて、 刀也はもう一度目をまんまるに輝かせる。
がっくんが隣に座ると、 刀也はぬいぐるみを横に置いて、
小さな手を合わせて、
刀也
と元気よく言った
がっくんも思わず笑顔になって
ガク
と優しく返す
刀也が、何から食べよう? とお皿の前で迷っていると、
がっくんがカレーをスプーンですくって、 ふーふーと息を吹きかけてから1口食べる。
それをみた刀也も、真似して カレーをスプーンに掬ったけれど、 そのまま口に入れて…
刀也
と少しびっくり
がっくんが笑って、
ガク
って教えてくれると
刀也は
刀也
と首を傾げ、もう一度カレーを掬って 口を尖らせてみる。
ガク
と がっくんが優しく目の前でやって見せると、
刀也も、
刀也
と一生懸命息を吹く。
がっくんが
ガク
と言って、 今度は刀也のカレーに 優しく息を吹きかけてあげる。
刀也は
刀也
と目を輝かせて、嬉しそうに
刀也
と息を吹きかけてから、カレーをぱくっ。
刀也
と嬉しそうに頬張った。
その後も がっくんが食べるものを見ては おむらいす、はんばーぐ、からあげも、 全部がっくんのあとについて食べる。
刀也
刀也
刀也
と、るんるんした声で、 何度も美味しいを繰り返す刀也。
初めての暖かい食卓で、初めての色んな味を にこにこしながら知っていく刀也の幸せそうな笑顔が、
がっくんにとっても、 かけがえのない宝物になっていく。
がっくんは、カレーやオムライスを 夢中で食べる刀也があまりに可愛くて、
ガク
とからあげをフォークにさして、 差し出してみる。
刀也も、なんの迷いもなく、 ぱっと素直に口を開けて
刀也
っと言いながらからあげをぱくり。
もぐもぐ、幸せそうに頬張る。
でも、刀也が自分で取ったからあげと、 がっくんが差し出したからあげで、
ちょっと味が違うことに気がつく。
刀也
驚いたように見上げる刀也に、 がっくんは笑って、
ガク
と言いながら、食卓の調味料を次々にテーブルに並べた
マヨネーズ、塩コショウ、レモン…… どれも瓶やチューブに入っていて、 色も形も違う 不思議なもの。
刀也はその色々な調味料に目をまんまるくして、
刀也
と、きらきら嬉しそうな顔で見つめる。
刀也
ガク
とがっくんがうなずくと、
刀也は1つずつ それぞれの味にチャレンジ。
刀也
刀也
刀也
と、ひとつひとつ発見する度に声を上げて もう一度、心からにこにこ笑った。
がっくんはそんな刀也の様子を見ながら、 胸いっぱいの嬉しさを感じて、
ガク
と、そっと呟くのだった。
︎💕︎、💬 ありがとうございます✨️ 本当に♡数いくの早くてビックリです…
next ▷▶▷ ♡ 1000 ⤴︎
コメント
14件
いやもう心が浄化される(?)
あまりにも好きすぎて嫌いになりそう‼️‼️‼️‼️顎が𝙉𝙀𝙒 𝙆𝘼𝙒𝘼𝙄𝙄すぎてだいぶメロいですありがとうございますこれで食いつなげます
ふと頭の中に崖の上のポニョが出てきた… 金曜ロードショーで見たからかな…? 今回も素晴らしき素晴らしき……