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アイドルは舞台の上で世界一輝く
その言葉は 、 目の前の景色を象る言葉だった
たくさんの声援が 、 目の前にいるアイドルを輝かせる材料となる
アイドルはそれに応えて輝き続ける
𝐈𝄞⸝⸝꙳
アイドル
汗も髪も衣装も全てを輝かせて踊って歌っての繰り返し
でもそれを笑顔でこなす 、 それが私の知っているアイドルだ
𝐒𝄞⸝⸝꙳
周りは声を枯らしながらも大声で声援を送っている
その中で私は 、 あるひとりの少女を声を堪えるようにして眺めていた
𝐈𝄞⸝⸝꙳
声も 、 顔も 、 全てが完璧で可愛い彼女に一目惚れしたのだ
見た瞬間 、 すぐに分かった 自分がこの少女に好意を抱いていることを
アイドル
ヲタク
アイドルの声掛けに周りは大きな声で反応する中で 、 私は何も言わずにただ少女を視界に捉えていた
𝐒𝄞⸝⸝꙳
小さく声を漏らすと 、 『いるま』 はちらりとこちらを見て最前列に1番近いところまで歩いてきてその場に屈んだ
𝐈𝄞⸝⸝꙳
微笑みながら手を伸ばす彼女に 、 思わず目を見開いた
𝐒𝄞⸝⸝꙳
ヲタク
周りは叫びながらその手を取ろうと必死に腕を伸ばすが 、 それよりも先に後ろにいたメンバ - が牽制した
アイドル
𝐈𝄞⸝⸝꙳
両手を丁寧に合わせて謝罪をするいるまちゃんに周りは小さく笑う
𝐒𝄞⸝⸝꙳
頬を赤らめながらそう言うと 、 サウンドが流れだしてまた歌が始まった
周りはペンライトを振って一生懸命に声を出していた
そんな中でも私は何を言えずに唖然とした表情で彼女を視界に捉えていた
声も出ないほどに嬉しかったから
ぴりり … とスマホのアラ - ム音が部屋の中で鳴り響き 、 その音源にあるボタンを押す
𝐒𝄞⸝⸝꙳
軽く欠神しながら壁にある 『いるまちゃん』 のポスタ - をちらりと見る
𝐒𝄞⸝⸝꙳
そう言うと 、 部屋にある鏡に姿を映して髪ゴムを口に咥える
𝐒𝄞⸝⸝꙳
後ろに髪をまとめて髪を結ぶと 、 そのまま制服に身を包んで鞄とスマホを取りドアノブへと手をかける
… はずだった
𝐒𝄞⸝⸝꙳
𝐒𝄞⸝⸝꙳
教室の扉を静かに開けて 、 鞄を机に置く
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
暇ちゃんが振り返って心配そうに話しかけてくれる理由は自分でもわかる 自分でもわかるくらい明らかにげんなりしているからだ
𝐒𝄞⸝⸝꙳
𝐒𝄞⸝⸝꙳
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
ため息も出ずにただげんなりとしている私を見て 、 どう話しかければいいかわからない暇ちゃんは眉を8の字に曲げていた
𝐒𝄞⸝⸝꙳
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
そう言って 、 暇ちゃんは私の頭を優しく撫でてくれた
𝐌𝄞⸝⸝꙳
みこちゃんは満面の笑みで扉から入ってくると 、 私の顔を見てきょとんとした表情に変えた
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
無言で机に突っ伏している私に暇ちゃんは苦笑いしていた
𝐌𝄞⸝⸝꙳
何が起こっているのかわからないみこちゃんは 、 きょとんとした表情で私と暇ちゃんを見ていた
𝐒𝄞⸝⸝꙳
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
𝐌𝄞⸝⸝꙳
みこちゃんは苦笑いを浮かべて私の頭を撫でる 隣にいた暇ちゃんは小さくため息をつくと 、 自分の席に座った
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
暇ちゃんのその一言で私の顔はもっとずんとした
𝐌𝄞⸝⸝꙳
𝐒𝄞⸝⸝꙳
暇ちゃんは私とみこちゃんの温度差を見て軽く笑う
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
𝐒𝄞⸝⸝꙳
𝐌𝄞⸝⸝꙳
鞄を持って帰ろうとする私とそれを引き止める暇ちゃんなんてお構いなしに 、 みこちゃんは転校生というワ - ドに興味を抱いていた
𝐒𝄞⸝⸝꙳
暇ちゃんは苦笑しながら不貞腐れている私の背中をぽんっと叩いた
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
𝐌𝄞⸝⸝꙳
𝐒𝄞⸝⸝꙳
ふたりに励まされて少しずつ気分が元に戻っていると 、 チャイムと同時に先生が教室へ入ってきた
先生
𝐌𝄞⸝⸝꙳
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
𝐒𝄞⸝⸝꙳
みこちゃんが慌てて席に戻っていくと同時に 、 暇ちゃんも教卓へと私に背を向けた
先生
生徒
先生
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
𝐒𝄞⸝⸝꙳
先生とクラスメイトのやりとりを見ながら他人事のように暇ちゃんと笑っていると 、 先生がこほんと小さく咳払いをした
先生
先生の合図と同時に 、 教室の扉がカラカラと鳴りながら開く
教室に入ってきた瞬間 、 目を見開いた
𝐒𝄞⸝⸝꙳
何度も見てきた姿が視界に入ってきて思わず声が出てしまった
少しつり気味の目尻に檸檬色の瞳 、 そして綺麗な紫髪のウルフカット
さらりと髪をなびかせて彼女は黒板に名前を書き始めた
生徒
生徒
こつっとチョ - クを置くと 、 くるりとこちらに振り返る
𝐈𝄞⸝⸝꙳
𝐒𝄞⸝⸝꙳
私が状況をいまいち飲み込めずに唖然としていると 、 周りが一気にざわついた
生徒
生徒
先生
先生のその一言で教室はしんとなる
心の中はざわざわしながら揺れていた
先生
𝐌𝄞⸝⸝꙳
みこちゃんは名前を呼ばれて一瞬きょとんとした表情を浮かべたがすぐにばっと勢いよく立って手を上げた
いるまちゃんはみこちゃんの隣に鞄を置くと 、 みこちゃんを見て小さく微笑んだ
𝐈𝄞⸝⸝꙳
𝐌𝄞⸝⸝꙳
𝐒𝄞⸝⸝꙳
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
どうしてもみこちゃんが許せなくて拳をぎりぎりと握っていると 、 私の圧を感じた暇ちゃんは苦笑してこちらを見ていた
先生
先生の話が始まり 、 周りは少し騒然としながらもきちんと話を聞いていた
でも 、 私はずっといるまちゃんを見つめていた
しゅっとした瞳は先生を捉えながらも 、 どこか遠くを見ているようだった
𝐒𝄞⸝⸝꙳
そうぽつりと呟くと 、 視線に気付いたのかいるまちゃんがちらりとこちらへと視線を向けた
𝐒𝄞⸝⸝꙳
先生
勢いに身を任せて声を上げ立ち上がると 、 先生やクラスメイトが目を見開いてこちらを見た
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
𝐒𝄞⸝⸝꙳
過去の自分を殴りたいと思いつつ 、 「何でもないです」 と言って席に着く
𝐒𝄞⸝⸝꙳
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
唸りながら暇ちゃんの椅子の背もたれを引っ張ると 、 暇ちゃんは小さく声を出してこちらを見た
𝐒𝄞⸝⸝꙳
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
机に突っ伏している私の頭に手を置いて私を見る暇ちゃん この状況がなんだか気に食わなくてむっと頬を膨らませながら暇ちゃんの手を頭から外す
いるまちゃんの方を見ると 、 いるまちゃんはまた前を向いて先生の話を聞いていた
この日から 、 私の 『アイドル』 に対する気持ちの歯車は変わりだしたのかもしれない
𝒎𝒆𝒎𝒃𝒆𝒓
𝐒𝄞⸝⸝꙳
𝐈𝄞⸝⸝꙳
𝐇.𝐍𝄞⸝⸝꙳
𝐌𝄞⸝⸝꙳
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎⇝♡100