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1番古い記憶
由希(ゆき)
まま
由希(ゆき)
まま
由希(ゆき)
わたしは、おもわずぴょんぴょんとじゃんぷする
ななせ ゆき ごさい
あしたは、『くりすます』っていうひらしいんだ
『さんたさん』ってひとが、なんでもくれるんだって!
由希(ゆき)
まま
ぱぱ
由希(ゆき)
まま
ままは、ほしのかたちのあざがあるみぎてで
わたしのあたまをやさしくなでてくれた
次の日の朝、プレゼントの袋を持って大喜びしたのをよく覚えている
毎年毎年、サンタはプレゼントを届けてくれた
欲しかったおもちゃ、欲しかった洋服
.......流石に子犬は断られたけど
小4にもなると、サンタなんて信じてはいなかったけど
クリスマスイブの夜、毎年2人で遠くのおもちゃ屋までプレゼントを取りに行ってくれてたって知って
すっごく.......嬉しかったんだ
毎年毎年、クリスマスの朝には枕元にプレゼントがあって...
.......だから...さ?
また....プレゼント.......ちょうだいよ.......
由希(ゆき)
私はひつぎの前で泣き崩れた
お母さん
お父さん
お母さん
お父さん
お母さん
お母さん
お父さん
お母さん
.......イィ
お父さん
お母さん
...イイイ
お父さん
キィィィィィ.....
お母さん
お母さん
キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィイイ
お母さん
ドンッ
あれから毎年、プレゼントは届かない
どんなにいい子にしていても
絶対にプレゼントは届かない
お母さん達は、自分に大量の保険金をかけていたらしい
受取人を.....全て、私にして
今まではよく、遠い親戚が家にやって来てた
私が願えば、その人と一緒に住むことも可能だった
でも.......その人が電話で話してるのを聞いたんだ
『あの子の財産は、いつか私のものにする』
.......
ショックだった
「あの人は、お金が目当てだったんだ...」
私の味方は
もう
どこにもいなかったんだ
学校に行っても友達なんか出来なくて
目立たないように過ごしていたある日
ある噂が耳に入った
同じクラスの男子が友達数人と話していた時だ
〜 とある放課後 〜
誰かに話しかけられる前に帰らないと...
中2男子A
由希(ゆき)
..............びっくりした
中2男子B
中2男子A
中2男子C
中2男子A
..............プレゼント?
中2男子B
中2男子C
中2男子A
中2男子C
中2男子B
中2男子A
中2男子A
.......サンタ?
中2男子B
中2男子B
中2男子B
中2男子A
中2男子B
中2男子A
中2男子A
中2男子B
中2男子B
中2男子A
中2男子A
中2男子C
中2男子A
中2男子B
中2男子A
中2男子C
中2男子A
中2男子C
中2男子A
男子が勢いよく教室を飛び出す
中2男子B
中2男子C
中2男子B
2人も慌てて教室を出ていく
でも、今の私にはそんなことどうでもよかった
サンタ.......?
なんでも....くれる.......
家には....ツリーもあるし.......
私の歳は..........
別に.......本気で信じてる訳じゃない
だって、私はもう中学生なんだし
そんなのデマに決まってる
でも
もしも
それが
本当だとした...ら.......?
由希(ゆき)
私はツリーの星を見つめる
由希(ゆき)
由希(ゆき)
私は
枕の下に星を入れると
眠りについた
はずなのに
由希(ゆき)
いつの間にか私は
どこまでも続く
深い闇の中に立っていた。
ただ
私の体だけが淡い光を放っている
由希(ゆき)
由希(ゆき)
男の子
いきなり耳元で声が聞こえた
由希(ゆき)
...私は驚いて飛び上がる
由希(ゆき)
男の子
同い年ぐらいの...男の子?
私の顔をじっと見つめてくる
男の子
由希(ゆき)
男の子
由希(ゆき)
由希(ゆき)
男の子
男の子
由希(ゆき)
ずっと、ずっと後悔していた
何度も願ったその言葉
由希(ゆき)
由希(ゆき)
男の子
由希(ゆき)
由希(ゆき)
男の子
男の子
男の子
男の子
なんでって...
だって
それは
私が.......
由希(ゆき)
由希(ゆき)
由希(ゆき)
男の子
男の子
男の子
由希(ゆき)
由希(ゆき)
男の子
由希(ゆき)
由希(ゆき)
男の子
男の子
明るく笑って言う
男の子
まぁ、これで帰るだろう
自分と他人なんて、選ぶまでもな
由希(ゆき)
由希(ゆき)
..............は?
俺
由希(ゆき)
俺
俺
由希(ゆき)
由希(ゆき)
由希(ゆき)
由希(ゆき)
由希(ゆき)
俺
そうか
俺
由希(ゆき)
男の子
男の子
男の子
そう言われた瞬間、急に眠気が襲ってくる
由希(ゆき)
そこで意識は途絶えた
今でもあれはなんだったのか分からない
結局あれから男の子は現れてないし
つまらない日常も変わることは無
女の子の赤ちゃん
男の子の赤ちゃん
そうそう。この子達がいた。
由希(ゆき)
双子の赤ちゃんで...私の子どもではない。
四弐真(しゅうま)
あそこで2人を相手に慌てているのが...
由希(ゆき)
双子に会ったのは、ついこの間
私の22回目の誕生日だった。
いつかの知り合いが、自分の子供を施設に預けると言ってきた
『なんでですか?』
『この子達がいると、お金がかかるじゃない?』
こんな小さな時から施設にいたら、愛を知らずに育ってしまう。
私は.......里親になることに決めた。
とはいえ、赤ちゃんを触ったこともない私。
諦めそうになった私の前に現れたのが、
『大丈夫。』
中2のみんなと集まった同窓会
あいつは....私の夫は、そう言ったんだ。
中2の時に引っ越してきて、『文字が分からねぇ!』とか、変な事を言っていたのを覚えている。
あいつは...丁度、あの夢を見た次の日に転校してきた
.....そう思うと、ずいぶん珍しい時期に転校してきてたな...
転校してそうそう、私に話かけ
四弐真(しゅうま)
由希(ゆき)
結局あの男の子が言った『両親に会う』ことは叶わなかったけれど、
お母さん達のかわりに、2人を精一杯、育てていこうと思う。
私はそう誓うと、
右手に星のアザがある女の子を抱っこしてあげた。
コメント
5件
なるほど!! 「いつか合わせる」 っていうのは、立場が反対になって合わせてくれたんだね(?) お母さん→右手に星のあざ 赤ちゃん→右手に星のあざ ってことだよね!?!? 面白かったお(°∀° )/
一応色々な隠し要素は作ったつもりです。教えて欲しかったら言ってください!(˙◁˙)パパパパァ
マジで意味わかんなくてすみません。(。∀゜)