それから先生はぽつぽつと話し始めた
自分の能力のこと、今の状況のこと
そして、リアのことを
リユ
リアと同じ、鬼の力を使える
リユ
あんまり使わないようにしてる
リユ
…鬼だからね
先生は鏡を見ながら自分の角に触れた
悲しそうな顔をして
リユ
まぁ、これは関係ないか
リユ
これはただ鬼化が進んでるだけ
式神 榎戸
なら、能力を止めればいいんじゃないの?
リユ
リユ
リユ
リユ
使えば使うほど、自我が保てなくなる
修羅魏 聖葵
リユ
リユ
式神 榎戸
リユ
リユ
田噛 歩香
リユ
修羅魏 聖葵
修羅魏 聖葵
先生が能力を使ってたって聞きました…
修羅魏 聖葵
すみません……
リユ
リユ
リユ
修羅魏 聖葵
式神 榎戸
式神 榎戸
リユ
リユ
僕が今まで食べてたもの
ピザとか蕎麦とかパンとか…
リユ
柏葉 依兎
リユ
式神 榎戸
リユ
ただの凶暴な人喰い鬼になるって
田噛 歩香
人を殺して食ってかないと生きてけないってこと?
リユ
死体でもいける
リユ
さっき自分を食べて今は少し落ち着いてるけど
修羅魏 聖葵
リユ
リユ
鬼になっても、人間として幸せになるために生まれたから
リユ
式神 榎戸
柏葉 依兎
気持ちは分かるんですけど
田噛 歩香
リユ
リユ
リユ
リユ
ボブの子
修羅魏 聖葵
リユ
…6つ違いでさ
そこそこ離れてたけどすごく仲良かった
リユ
リユ
柏葉 依兎
リユ
修羅魏 聖葵
リユ
リユ
リユ
リユ
リユ
修羅魏 聖葵
修羅魏 聖葵
リユ
リユ
嬉しいな
数日後
リユ
僕はお墓に来ていた
両手にたくさんの花を抱えながら
リユ
記憶を頼りに自分の家の墓を探す
ほかの墓から少し外れた、ほかの墓よりも豪華なお墓がそこにはあり そこには自分と同じ苗字が刻まれていた
リユ
あれから結局、僕は普通のものがまた食べられるようになるまで人間の死体を食べるようになった
もちろんすごく嫌だ
でも…
リユ
僕は花を添えてお墓に水をかけ、線香を備えた
手を合わせ、目をつぶり 僕はもうこの世にはいない家族たちに話しかけた
リユ
リユ
リユ
久しぶりですね、元気にしてましたか?
あれから何年経ったかな こうやって話すのは何年ぶりかな
そっちで元気にやってますか? 啓太郎は、花は、元気ですか?
僕はずっと悩んでました
自分の能力や あの時のこと
誰かを襲ってしまうんじゃないかって、怖くて怖くて仕方なかった
また昔のようになってしまうんじゃないかって
自分の生徒のことも
何度も思ったよ、なんで僕だけまだそっちに行けないのかって
でも、僕には仲間がいるってこの間わかった
だから少し心が楽になりました
リア
君にはたくさん心配かけて沢山お世話になった
君がいたから僕はここまで生きてこれた
もう心配しないで、大丈夫
「もう何も怖くないから」
リユ
リユ
リユ
リユ
リユ
もう少し、待っててね
グリム・リーパー 第4章 【昔馴染み】 ~完~