文月 音夜
文月 音夜
文月 音夜
文月 音夜
宇陽 朝日
宇陽 朝日
宇陽 朝日
文月 音夜
この優しい声を聞くと 何故か心があたたかく、軽くなる。
文月 音夜
宇陽 朝日
文月 音夜
こういう話をすると 宇陽くんの事が理解できて より話しやすくなる。
けど "自分”の事は __
宇陽 朝日
宇陽 朝日
文月 音夜
私は「自分の事」を話すのが苦手だった。
本当の自分を知られないように 嘘をついて、偽って、
偽物の自分として生きるのが 本当の自分を否定しているように感じてしまうから。
本当は 宇陽くんと同じ歳。
でも、"本当の自分の事”は 名前を教えてしまったからこれ以上言えない。
また、嘘をつく。 そのたびに誤魔化せる。
また、本当の自分を壊す。
私はそれからも 宇陽くんと毎週のようにカフェに行った。
その度に、宇陽くんの事を知ることが出来た。
宇陽くんは、私の事も沢山質問してくれた。 私の事を知ろうとしてくれて、凄く嬉しかった。
その度に、嘘をついて 自分を偽った。
もう、偽った自分でいた方が 自分にとっても、宇陽くんにとっても良いと思ったこともあった。
けど、それは出来なかった。
私が自分を偽る理由になった仕事は 家族の為にしてきたものだから
家族の前で見せてきた自分を 捨てる事など無理だった、
ある日曜日
宇陽 朝日
そう言って手を振り 私とは反対の道を進む姿を見ると
遊び尽くした遊園地から帰る時に 夕焼け色に染まった空を見て
"もう、帰らないといけないんだ”と 物悲しくなるような 少し切ない気持ちを感じる。
文月 音夜
文月 音夜
文月 音夜
あの日からずっと 人とは関わることが嫌だった。
いや、関わっちゃ駄目だった。 でも、
あなたの優しさと笑顔を知ってしまってからは 誰かと話せることが 関われることが
たとえ偽りであっても
楽 し み に な っ て い た
文月 音夜
文月 音夜
___ 叶うなら、このまま、 私の"本当”があなたには分からないままで、
ずっと、偽っていられるように、 それが、自分を壊す物じゃなくなるように、
第十七話 𝑒𝑛𝑑
コメント
3件
もう ほんと に この 作品 が 好きすぎ 鱒 💞 応援 して ます !!!
更新がいつもより遅れてしまい申し訳ないです🙇🏻♀️ 不定期更新と言ってますが、 一週間に一回は投稿出来るようにしますのでよろしくお願いします!