私の家は、学校の最寄り駅から私鉄で五駅。通学時間は、快速に乗ることが出来れば約30分だ。
しおり
いつもしおりが降りる駅を通り過ぎた辺りで、しおりが聞いてきた。
ゆうな
しおり
あ、またその顔。最近たまに、しおりが妙に寂しげな顔をすることがある。
しおり
ゆうな
しおり
しおり
ゆうな
しおり
最寄り駅の近くのコンビニに寄って、しおりはまたもスポーツドリンクと、アイスクリームを買ってくれた。アイスはちゃっかり自分の分も。「ゆうなの家で一緒に食べよー」無邪気に笑うしおりの顔を見た瞬間、何故か先ほど公園で感じたしおりの腕の柔らかさを思い出した。
しおり
ゆうな
しおり
しおりは某ご自宅訪問番組のナレーターを真似たのか、おっさん臭い口調でうーんと唸る。思わず吹き出してしまった。
ゆうな
しおり
ゆうな
しおり
しおり
うちのリビングは夏だと冷房をつけても西日で熱いので、私の部屋へ案内した。「看病する」としおりもなんだか張り切っているし。
しおり
ゆうな
しおり
ゆうな
しおり
ゆうな
しおり
しおりがコンビニの袋からアイスを取り出す。私にはバニラアイス、しおりの分はチョコレートアイスだ。
しおり
ゆうな
しおり
ゆうな
しおり
しおり
ゆうな
しおり
と言ったあと、というより、言いながら、しおりは私の口の横についたバニラアイスを、しおりの舌で舐めとっていた。
ゆうな
何をされたのか、理解ができなかった。
しおり
慌てて謝るしおり。
しおり
ゆうな
気まずい沈黙が流れた。それとは裏腹に、私の心臓の鼓動は早いままだ。 何?なんなの?しおりは何を考えてるの?自分のされたことを理解するのに必死だった。
しおり
沈黙を破るかのように、しおりが突然自分の食べていたチョコレートアイスを私に食べさせようとする。
ゆうな
しおり
ゆうな
しおり
しおり
あるはずがない。今までに交際したことも無いし、片思いすらもないのだから。
ゆうな
しおり
何を言っているんだこの子は。見ると、しおりは私に食べさせようとしたチョコレートアイスを自分の口へ戻し、自分で食べた。その間も、やや上目遣いでわたしの目をじっと見つめている。唇に付いたチョコレートアイスを舐めとる舌が高校生とは思えないほど艶かしい。
しおり
やばい。女同士でキスなんて、やっちゃダメだ。と思いつつ、視線は無意識にしおりの唇を捉えて離さない。
しおりが美人と気づいた頃から?それとも公園でしおりの腕の柔らかさを感じた時から?それとも無邪気に笑うしおりの笑顔を見た時から?いつからか分からないが、次の瞬間で気づいた。 私は、しおりのことが好きだと。
しおりの唇はとても柔らかく、そして冷たかった。アイスを食べた直後のせいだろうか。それとも、キスというもの自体がこういうものなのか。初めてのキスはお互いにぎこちなく、確かめ合うかのような感触があった。気付いたら、しおりの指に自分の指を絡めていた。
しおり
後頭部が痺れるような快感で包まれ、全身がゾクゾクと粟立つような、今まで味わったことの無い感覚に襲われた。しおりの唇を、夢中で貪った。気づけば、二人とも息が荒くなっている。
しおり
しおりの言っている「大好き」という言葉は、耳には入ってきたがキスの快感が強すぎて言葉の意味まで噛み締める余裕がなかった。キスをしながら私は、しおりの胸元に手をやった。制服のリボンを外し、ブラウスのボタンを外していった
しおり
切ない声を出しながらも、しおりも私のリボンとボタンを外していく。
そこから、貪るようにお互いの身体を愛し合った。気がつくと、既に夜になっており、二人で裸でベットに入って寝ていた。
しおり
いつもの調子で、しおりが言う。
ゆうな
しおり
ゆうな
しおり
しおり
しおり
そう言って布団に隠れるしおり。その姿がたまらなく可愛い。
ゆうな
しおり
ゆうな
しおり
ゆうな
しおり
ゆうな
しおり
ゆうな
ゆうな
しおり
ゆうな
しおり
ゆうな
ゆうな
しおり
ゆうな
しおり
しおり
ゆうな
しおり
ゆうな
しおり
そう言ってまた二人は、ベッドの中でキスした。
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