朔
ねぇ 、
太宰治
....
朔
ねぇってば ッ!!
太宰治
少し静かにし給え
太宰治
此処は我々だけの墓では無
いのだよ
いのだよ
朔
ッ!
朔
そんなのどうでもいい!
朔
中也、中也は何処 ....!
太宰治
どんな結果でも受け止める筈
じゃなかったのかい?
じゃなかったのかい?
朔
五月蝿い....!
朔
本当の事を云って ッ!
太宰治
.... 何度も云わさないで欲し
いものだね
いものだね
太宰治
其れは中也の墓だ
朔
.... ッ
朔
巫山戯たことを ッ
私は太宰に銃口を向ける
太宰治
引き金を引くつもりかい?
朔
嫌なら本当の事を云って
太宰治
なら.... 引き金を引けば良い
朔
私は本気だよ
太宰治
私も本気さ
太宰治
この手に嘘はつかない
朔
.... ッ
バァン ッ
太宰治
....
太宰治
良いのかい?私を殺さない
で 。
で 。
朔
( 銃を下ろす
朔
全て、説明して
太宰治
.... 分かった
太宰治
場所を変えよう
カラン
マスター
おや ....
太宰治
マスター( ジィ
マスター
! ....かしこまりました
太宰が何かをサインした
マスターは頷き、看板を「 CLOSE 」に 変える
太宰治
... 異能力者がいる世界では
不可能な事も可能となって
しまう
不可能な事も可能となって
しまう
太宰治
例えば
人と人の魂を交換する異能
太宰治
.... とかね
朔
.... 真逆
太宰治
そう
太宰治
君が七年前に死んだ時から
全て始まったのだよ
全て始まったのだよ
七年前
絢芽( 15歳 )
....
太宰治( 15歳 )
絢、芽....?
太宰治( 15歳 )
絢芽、ッ
太宰治( 15歳 )
絢芽 ッ!!
中原中也( 15歳 )
.... 太宰、絢芽は?
太宰治( 15歳 )
( 首を振る
太宰治( 15歳 )
.... 狙撃手は?
中原中也( 15歳 )
もう片付けた
太宰治( 15歳 )
そうか ....
太宰治( 15歳 )
僕の所為だ ....ッ
太宰治( 15歳 )
少しでも前衛に加わってい
れば、絢芽が撃たれる事も
無かった....!
れば、絢芽が撃たれる事も
無かった....!
太宰治( 15歳 )
御免、なさ ッ( 泣
中原中也( 15歳 )
落ち着け、太宰...!
中原中也( 15歳 )
誰の所為でもねぇ
中原中也( 15歳 )
だから、自分を責めるな
太宰治( 15歳 )
出来る訳ない ッ
太宰治( 15歳 )
絢芽はもう戻って来ない
太宰治( 15歳 )
この冷めた身体を温める事
は出来ないのだよ!
は出来ないのだよ!
中原中也( 15歳 )
.... ッ
『 こんばんは 初めまして 』
太宰治( 15歳 )
!
中原中也( 15歳 )
!
?
今宵はまた一つ美しい魂が
生まれた
生まれた
中原中也( 15歳 )
手前、何者だ?
?
僕?
?
僕は石川啄木
石川啄木
よろしくね( ニコッ
𝙉𝙚𝙭𝙩 .