テラーノベル
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チャイムが鳴る少し前、水城は窓際の席で教科書を閉じた。 外はまだ寒い。校庭の端に、溶け残った雪がある。
久瀬恒一(くぜこういち)
声がして顔を上げる。先生だった。プリントを一枚、机に置く。
久瀬恒一(くぜこういち)
水城晴人(みずきはると)
授業が始まる。 久瀬の声は、いつも通り落ち着いている。 板書のチョークが黒板を擦る音が、一定のリズムで続く。
久瀬恒一(くぜこういち)
誰も手を挙げない。 少し間があって、久瀬が水城を見る。
久瀬恒一(くぜこういち)
水城晴人(みずきはると)
久瀬は頷いた。それだけ。 でも水城は、それで息が楽になる。
休み時間。 水城は咳を一つして、席を立つ。
久瀬恒一(くぜこういち)
背中から声が飛ぶ
水城晴人(みずきはると)
久瀬恒一(くぜこういち)
水城晴人(みずきはると)
午後の授業が終わる
久瀬恒一(くぜこういち)
久瀬恒一(くぜこういち)
水城晴人(みずきはると)
少し間が空く
水城晴人(みずきはると)
久瀬恒一(くぜこういち)
水城晴人(みずきはると)
唐突だった 久瀬は一瞬、言葉を探す
久瀬恒一(くぜこういち)
水城晴人(みずきはると)
水城はそれ以上言わず、鞄を持って教室を出た
黒板には、今日の日付と、短い一文が残っている
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――春は、まだ遠い
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